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【獣医師監修】猫の腎不全ってどんな病気?予防のためにできることは

猫の腎不全とはどのような病気なのか、猫に多い理由や病気の原因、腎不全を予防するために飼い主さんに何ができるのかなどを解説します。また、猫のきもちアプリユーザーに聞いた、おすすめの自動給水器ランキングもあわせてご紹介します。


監修/石田陽子先生(石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長)

腎不全ってどんな病気?

4匹の猫
getty
腎不全とは、腎臓が何らかの原因で機能障害を起こす病気で、慢性の場合と急性の場合があります。
慢性腎不全の判断基準は、機能低下が3か月以上持続して見られるか、GFR(糸球体濾過量)の50%以上の障害が確認されるかという点です。これらの状態が確認されると、腎臓の組織が徐々に壊れて働きが不十分になり、血中の老廃物を排出できなくなってしまいます。
症状が進行していくと、食欲不振や悪心などの尿毒症の症状が見られるようになり、最終的には死に至ります。

急性腎不全は、慢性腎不全とどう違うの?

慢性腎不全が加齢などの理由によって徐々に腎臓の機能を損なうのに対し、急性腎不全は中毒や心臓の病気、下部尿路症候群、伝染性腹膜炎などの病気が原因で、腎臓が突然充分に働かなくなってしまう病気です。
急激に腎臓の機能が低下するため、食欲の低下や尿量の極端な減少、重度の場合は嘔吐や痙攣、体温の低下などが見られます。
急性腎不全の多くは緊急的な治療が必要となる場合が多く、治療が遅れることで腎臓の機能を完全に失ってしまい、最悪の場合死に至ることも。

なぜ猫に多いのか。腎不全の原因は?

首をかしげる2匹の子猫
getty
腎臓はネフロンと呼ばれる組織の集合体で、このネフロンが壊れると腎臓の働きも低下し、腎不全を引き起こしてしまいます。
猫に腎不全が多い原因のひとつとして、猫は犬と比べると、このネフロンの量がそもそも約半分程度しかないことが挙げられます。
また、猫は飲水量が少ない傾向にあるため尿も濃く、肉食であるためタンパク質を多くとります。こうしたことから、腎臓にかける負担が大きいと考えられています。

加齢などが原因となる慢性腎不全は、シニア猫の実に2~3匹に1匹はかかっているともいわれています。

腎不全を予防するためにできること

何かを見つめる猫
getty
猫の腎不全を予防するためには、腎臓への負担を少なくすることを心がけましょう。そのため、猫にとって腎毒性のある物質の摂取は避けるようにすることが大切です。
また、少ない飲水量は泌尿器疾患のリスクを高め、腎不全のリスクも高めてしまう可能性があるため、普段から充分な飲水量を確保するようにしてください。
尿量や飲水量が増えてきたと感じたら、病院で血液検査を受けるなど、病気の早期発見も視野に入れておきましょう。

愛猫の飲水量を確保するための工夫

水の置き場所を増やす

複数の場所に水を置くことで、猫が飲みたいと思ったときにすぐ水を飲むことができます。

愛猫が落ち着いて飲める場所を用意する

愛猫が安心して水を飲めるように、落ち着いた静かな場所に水飲み場を用意してあげましょう。

循環式の自動給水器を使う

水を循環させてフィルターで汚れをろ過し、自動で給水してくれるので、いつでも新鮮な水を与えやすくなります。流れる水が好きな猫にもおすすめです。

食事に含まれる水分量を増やす

愛猫の飲水量が少ないと感じる場合は、ウエットフードを活用する、ドライフードをお湯でふやかすなど、食事から水分をとれるようにするのもひとつの方法です。

ねこのきもちアプリユーザーに聞いた!おすすめの自動給水器ランキング

カーペットの上で寝そべる猫
getty
最後に、ねこのきもちアプリユーザーに聞いた、おすすめの自動給水器をランキング形式でご紹介します。
自動給水器は猫の飲水量アップのためにも有効なアイテムのひとつなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自動給水器ランキング
1位ジェックス
ピュアクリスタル ホワイト
ポンプで水を循環させながら、抗菌活性炭を使用したフィルターで汚れをろ過することで、きれいでおいしい水をつくる自動給水器。猫用は猫が水を飲みやすい山形になっており、飼育数や用途などに合わせて11種類から選べます。

>公式サイトはこちら
2位リッチェル
プレアクア キャットウォーターファウンテン
独自の浄水カートリッジを使用した、循環式自動給水器。猫が水を飲みやすいように、湧き出す水が斜面を流れるような形状に設計されています。サイズはS・Mの2種類。

>公式サイトはこちら
3位アイリスオーヤマ
ペット用自動給水機 PWF-200
活性炭入りフィルター付きの循環式自動給水器。アタッチメントを取り外しすることで、2通りの水流に切り替えることができます。

>公式サイトはこちら
飼い猫の寿命が延びている今、腎不全は多くの猫が直面する可能性のある病気です。愛猫に長生きしてもらうためにも、早期発見が大切。日ごろから猫の排尿量や飲水量などの健康状態を把握し、猫の変化に気がついてあげられるようにしてくださいね。
ランキング/2020年1月「ねこのきもちアプリ」内調査(回答者数 323人)
※掲載商品はランクインしたブランドの一例を紹介しています。



監修/石田陽子先生
獣医師。川崎市の石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長。
おもに歯科・歯周外科診療と行動カウンセリングを行う。
愛犬は和音くん(オス・12才/4.7kg/ミニチュア・ダックスフンド)

石田ようこ犬と猫の歯科クリニック

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