短毛種
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トンキニーズの特徴と飼い方 可愛い画像いっぱい|ねこのきもち 猫図鑑

トンキニーズ
- 英語名
- Tonkinese
- 原産国
- カナダ
- 公認団体
- CFA・TICA・GCCF
- 毛種
- 短毛種

高野 八重子 先生
世界で愛される「トンキニーズ」は、滑らかな肢体と美しい目色をした猫です。今ではキャット―ショーでも多く活躍をしている猫なので、ご存知の方も多いでしょう。そんなトンキニーズの特徴や性格、歴史やかかりやすい病気について、ご紹介します。
トンキニーズの特徴・性格・毛色
触り心地のよい柔らかい毛並みを持ち、丸みのあるクサビ形の顔の中に光るのは、大きなアーモンド形の美しい瞳。バランスのよい、しなやかな体は活発に動き回り、人見知りをしない性格は万人に愛されます。好奇心旺盛なので、新しいおもちゃを与えるとしばらくの間夢中になりますが、飽きるのも早いかもしれません。マイペースなところが一見わがままに見えますが、トンキニーズは愛情深く朗らかなので飼い主のよいパートナーになってくれる猫です。
トンキニーズの飼いやすさ 各項目の数値が大きいほど飼いやすい傾向
※このグラフは、『新しい猫の教科書』(高野八重子著、緑書房刊)の記述をもとに編集室で作成。これらはあくまで目安ですので、飼育環境や状況、個体により異なることがあります。
トンキニーズの性格
感受性が豊かで好奇心旺盛なトンキニーズは、周りの人々を楽しい気分にさせてくれるでしょう。元気に走り回り、明るくユーモアのあるその姿は、まるでおてんば娘。やんちゃな面もありますが、甘えん坊な一面も持ち合わせています。甘えてきたときにはしっかりと愛情をもって受け止め、元気に走り回っているときには遊び相手を務めるなどして、コミュニケーションを図るとよいでしょう。
トンキニーズの大きさと体型
トンキニーズの長い四本足としっぽは、抜群のバランスをしており、キュートなやや丸みのある顔つきが愛らしさを際立たせます。がっしりした筋肉質のセミフォーリン体型に、ピタリと張り付いたやや短い被毛。ポウは卵形で、全体的にバランスの取れた美しい外見を誇ります。毛質は柔らかく絹のような肌触りで光沢があり滑らかです。やや短く整った被毛は体にピタリと張り付いています。
体重:2.8~5.8kg
体重:2.8~5.8kg
トンキニーズの毛色の種類
トンキニーズの毛色は、全体的に淡く色付いています。
「ナチュラル」ミディアムブラウンの被毛に濃いブラウンのポイントカラー
「シャンパン」明るいコーヒーブラウンから黄褐色の被毛にミディアムブラウンのポイントカラー
「ブルー」全体的に暖かみを感ずるスレートブルーの毛色に、スレートブルーのポイントカラー
「プラチナ」銀色がかったやさしいグレーの被毛にフロスティグレー(霜がかったようなグレー)のポイントカラー
上記4色のポイントカラーがあり、主に3つのカテゴリーに分類されます。
「ナチュラル」ミディアムブラウンの被毛に濃いブラウンのポイントカラー
「シャンパン」明るいコーヒーブラウンから黄褐色の被毛にミディアムブラウンのポイントカラー
「ブルー」全体的に暖かみを感ずるスレートブルーの毛色に、スレートブルーのポイントカラー
「プラチナ」銀色がかったやさしいグレーの被毛にフロスティグレー(霜がかったようなグレー)のポイントカラー
上記4色のポイントカラーがあり、主に3つのカテゴリーに分類されます。
【ミンク】
ボディの色は均一で、ほとんどシェーディング(陰り)がありません。目色はアクアで、ポイント部分の色とボディのカラーは柔らかなコントラストになり、優しい印象です。
ボディの色は均一で、ほとんどシェーディング(陰り)がありません。目色はアクアで、ポイント部分の色とボディのカラーは柔らかなコントラストになり、優しい印象です。
【ソリッド】
ボディのカラーよりやや濃くポイントカラーが出ており、全体を見るとほんのわずかにコントラストがついています。目色はグリーンからイエローグリーンです。
ボディのカラーよりやや濃くポイントカラーが出ており、全体を見るとほんのわずかにコントラストがついています。目色はグリーンからイエローグリーンです。
【ポインテッド】
ボディのカラーはオフホワイトで、ポイントカラーとははっきりと区別されます。目色はブルー。
ボディのカラーはオフホワイトで、ポイントカラーとははっきりと区別されます。目色はブルー。
トンキニーズの心配な病気
・ひざの皿が外れる病気「膝蓋骨脱臼」。高いところに上らなくなり、走ることも減っていきます。後ろ足を引きずったり、持ち上げたりして歩くようになることもあります。ひざの関節炎の原因にもなるので早めの治療が大切です。
・平衡感覚や体のバランスを保つことが難しくなる疾患「先天性前庭疾患」
・腎臓の組織が徐々に壊れて動きが悪くなることで腎不全が起きたり、結石が大きくなって、尿路の閉鎖に伴う水腎症が起こる「腎結石」。おしっこの量の急激な増減や、色の変化などの異常が表れたら、早めに動物病院へ相談しましょう。
・先天的に頭部の骨が正常に形成されず、顔面中央部の無形成や髄膜脳瘤といった顔面奇形が生じる「前頭鼻骨異形成」
・血液中のカリウムの濃度が低下し、筋肉が正常に収縮しなくなる「低カリウム血症」
・ガングリオシドという糖脂質が脳などに蓄積してしまう遺伝的な病気「ガングリオシドーシス」
・平衡感覚や体のバランスを保つことが難しくなる疾患「先天性前庭疾患」
・腎臓の組織が徐々に壊れて動きが悪くなることで腎不全が起きたり、結石が大きくなって、尿路の閉鎖に伴う水腎症が起こる「腎結石」。おしっこの量の急激な増減や、色の変化などの異常が表れたら、早めに動物病院へ相談しましょう。
・先天的に頭部の骨が正常に形成されず、顔面中央部の無形成や髄膜脳瘤といった顔面奇形が生じる「前頭鼻骨異形成」
・血液中のカリウムの濃度が低下し、筋肉が正常に収縮しなくなる「低カリウム血症」
・ガングリオシドという糖脂質が脳などに蓄積してしまう遺伝的な病気「ガングリオシドーシス」
トンキニーズの価格相場(2024年)
愛猫の迎え入れ方にはペットショップ、ブリーダーから、保護猫などさまざまな方法があります。例えばペットショップで購入する場合だと、下記のような価格相場です。
※ペットショップ・ブリーダーのウェブサイトを編集部で調査(2024年5月)。
価格 | 23万円~ |
※ペットショップ・ブリーダーのウェブサイトを編集部で調査(2024年5月)。
トンキニーズの飼い方
ポイント1一緒にいる時間を作ってあげられる人向き
人なつっこく、遊ぶことが大好きなので、一緒にいる時間を積極的に作ってあげられる人や、遊びに積極的に付き合ってあげられる人などは向いているでしょう。またスキンシップが好きな人にもおすすめです。
ポイント2誤食につながるような細かいものは片付けて
猫の健康のためにも、屋内飼育がおすすめです。猫は基本的に薄明薄暮性の動物なので、日中は寝て過ごすことが多いため、安心して寝られるスペースを用意してあげましょう。
また、猫は上下運動を好むので、猫タワーを設置したり、上っても大丈夫な場所を部屋に作ってあげたりするといいですね。
また、猫は上下運動を好むので、猫タワーを設置したり、上っても大丈夫な場所を部屋に作ってあげたりするといいですね。
ポイント3年齢と目的に応じたフードを与えて
主食には、フードと水のみで栄養のバランスがとれるように作られている、総合栄養食を与えましょう。一般食は、栄養バランスよりも食いつきを重視しているため、主食には不向きです。フードのパッケージの裏に総合栄養食と記載されているものを選んで。
猫は、成長や年齢ごとに必要とされる各栄養素の量が異なります。「子猫用」「成猫用」「シニア猫用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
また、猫はもともと飲水量が少なくても生きていける体の構造ですが、そのぶん、結石症や腎臓病にかかりやすいので、なるべく水分を摂らせるように注意しましょう。
猫は、成長や年齢ごとに必要とされる各栄養素の量が異なります。「子猫用」「成猫用」「シニア猫用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
また、猫はもともと飲水量が少なくても生きていける体の構造ですが、そのぶん、結石症や腎臓病にかかりやすいので、なるべく水分を摂らせるように注意しましょう。
ポイント41日に5~10分以上は遊んであげて
人なつっこい性格で、人とのコミュニケーションは大好き。お気に入りのおもちゃを使うなどして、1日に最低でも5~10分以上は集中して遊んであげましょう。
また、猫は高いところに上る習性があり、屋内という限られた空間でも、立体的な上下運動をさせるようにして。猫ができるだけ自由に活動できるよう、猫タワーを置く、タンスや棚をうまく配置して高いところに行けるようにするなどの工夫を。
また、猫は高いところに上る習性があり、屋内という限られた空間でも、立体的な上下運動をさせるようにして。猫ができるだけ自由に活動できるよう、猫タワーを置く、タンスや棚をうまく配置して高いところに行けるようにするなどの工夫を。
ポイント5スキンシップを兼ねたブラッシングを
やや短めの被毛は、シングルコートなので、手入れは比較的簡単です。コミュニケーションを兼ねて、獣毛ブラシでブラッシングをしたり、両手でなでてあげるようにしましょう。
トンキニーズに似た猫の種類
トンキニーズに関する記事
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トンキニーズの歴史や背景
1950年代、カナダやアメリカのブリーダーによって最初の繁殖が始まったトンキニーズは、「サイアミーズ(シャム猫)」と「バーミーズ」を異種交配した、人為的に作出された猫種です。最初の繁殖では、アメリカのブリーダーたちが「黄金のサイアミーズ(シャム猫)」を作り出そうとしていました。当時は「ゴールデン・サイアミーズ」と呼ばれていましたが、完成まで至ることができずに計画は中止されてしまいます。
その後、1960年代からカナダでブリーディングが再開され、品種改良が進んで行くうちに愛猫家からの人気が高まっていきます。そしてついに、1965年にカナダのキャットクラブにて「トンキニーズ」は公認されるのです。
同時期にアメリカでも繁殖が再開されると、カナダの愛猫家たちと同じように、アメリカの愛猫家たちも「トンキニーズ」の美しさに魅了され始めます。計画的な新種改良は続きますが、公認にあたってはさまざまな議論が続き、CFAに公認されるのはカナダよりずっと遅く、1984年にやっと公認されました。
その後、1960年代からカナダでブリーディングが再開され、品種改良が進んで行くうちに愛猫家からの人気が高まっていきます。そしてついに、1965年にカナダのキャットクラブにて「トンキニーズ」は公認されるのです。
同時期にアメリカでも繁殖が再開されると、カナダの愛猫家たちと同じように、アメリカの愛猫家たちも「トンキニーズ」の美しさに魅了され始めます。計画的な新種改良は続きますが、公認にあたってはさまざまな議論が続き、CFAに公認されるのはカナダよりずっと遅く、1984年にやっと公認されました。
名前の由来はミュージカル?!
トンキニーズは、ミュージカル「南太平洋」に出てくる「人種の壁を越える島:トンカーズ」が由来となり、当初は「トンカーズ」という名前で呼ばれていました。しかし、猫種の名前は原産地が名前に採用されることが多かったことから、「トンカーズ」はインドシナ半島のトンキン地方(現ハノイ)、またはベトナムのトンキン湾が由来であると誤解され、「トンキニーズ」と名を改めました。
アメリカで高い人気を誇る「トンキニーズ」は、キャットショーで活躍し、上位に入賞も果たしています。その美しい毛並みと、輝くような目色に魅了された日本のブリーダーも、グレードの高い「トンキニーズ」を繁殖しています。祖先である「サイアミーズ(シャム猫)」の淡いポイントカラーと、「バーミーズ」の丸みのある顔つきやがっしりした体型の、両方の特徴を見事なバランスでミックスされた、とても美しい猫といえましょう。
アメリカで高い人気を誇る「トンキニーズ」は、キャットショーで活躍し、上位に入賞も果たしています。その美しい毛並みと、輝くような目色に魅了された日本のブリーダーも、グレードの高い「トンキニーズ」を繁殖しています。祖先である「サイアミーズ(シャム猫)」の淡いポイントカラーと、「バーミーズ」の丸みのある顔つきやがっしりした体型の、両方の特徴を見事なバランスでミックスされた、とても美しい猫といえましょう。
監修: 高野八重子先生(ヤマザキ動物専門学校)
参考:『猫の教科書』(緑書房)
写真選定協力:石原さくら
猫写真家として、「ねこのきもち」表紙他多数で活躍するほか、メディアの出演・講演も多数。著書・共著に「てらねこ 毎日が幸せになる お寺と猫の連れ添い方」(KADOKAWA)、「かわいいかわいい ねこのかぶりもの」(パルコ)など。愛玩動物飼養管理士1級。A級キャットグルーマー。デボンレックスとシンガプーラのブリーディングの経験もあり、猫の品種についての造詣も深い
参考:『猫の教科書』(緑書房)
写真選定協力:石原さくら
猫写真家として、「ねこのきもち」表紙他多数で活躍するほか、メディアの出演・講演も多数。著書・共著に「てらねこ 毎日が幸せになる お寺と猫の連れ添い方」(KADOKAWA)、「かわいいかわいい ねこのかぶりもの」(パルコ)など。愛玩動物飼養管理士1級。A級キャットグルーマー。デボンレックスとシンガプーラのブリーディングの経験もあり、猫の品種についての造詣も深い
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