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子猫の体重が増えない?増えすぎ?目安や成長による変化チェック法
子猫の成長の大切な目安となるのが体重です。愛猫が順調に成長しているのか、栄養は足りているのか、気になっている方も多いでしょう。今回は、生後1才までの子猫の体重や成長、食事について、また体重が増えない・増えすぎの場合の対処法を解説します。
子猫の平均体重や目安って?グラフでチェック!
生後すぐ~1才までの子猫の体重の推移
こちらは、一般的な猫の体重変化を表したグラフです。生まれたときは100gほどである子猫の体重は、生後1週間で約240g、生後1カ月で500g前後と急激に増加していき、生後2カ月頃には1kg前後にまで発育します。
そして生後4カ月頃には、成猫の体重の約50%まで成長。その後の増加はゆるやかになりますが、10〜12カ月くらいまで成長が続き、生後約1年間で成猫となります。以上が、1才までの子猫の平均的な体重変化です。
そして生後4カ月頃には、成猫の体重の約50%まで成長。その後の増加はゆるやかになりますが、10〜12カ月くらいまで成長が続き、生後約1年間で成猫となります。以上が、1才までの子猫の平均的な体重変化です。
体重の変化は個体差も大きい
一般的に、上記でご紹介したような目安に従って体重が増加していれば、子猫が順調に成長していると考えてよいでしょう。しかし、体重の変化は個体差も大きいものです。上のグラフによると、オスの成猫の体重は平均4kg前後なのに対し、メスの成猫は3kg前後と大きな差があり、同じ性別の猫でも1kg程度の開きが見られます。
また、品種の違いによっても体重は異なります。以下に、主な小型種・中型種・大型種の成猫の体重を表にしてまとめてみました。
また、品種の違いによっても体重は異なります。以下に、主な小型種・中型種・大型種の成猫の体重を表にしてまとめてみました。
小型種 | シンガプーラ 2〜3.5kg | マンチカン 2.25〜4kg | トンキニーズ 3~5kg | 平均 3.3kg |
---|---|---|---|---|
中型種 | アビシニアン 3~5kg | ロシアン・ブルー 3〜5.5kg | アメリカン・ショートヘア 3〜7kg | 平均 4.4kg |
大型種 | ノルウェージャン・フォレストキャット 3.5〜6.5kg | ラグドール 4.5〜9kg | メインクーン 4〜10kg | 平均 6.25kg |
ねこのきもち WEB MAGAZINE「ねこ図鑑」より作成
この表を見ると、平均値では小型・中型・大型の順に体重が重くなっているものの、同じ品種内でも2〜6kg程度の開きがあることが分かります。場合によっては、大きめの小型種の猫が、小さめの大型種の猫より大きいというようなケースもあるかもしれません。
このように、体重の変化は猫によってさまざまなので、数値はあくまで目安として、子猫が健康であるかどうかを注意して見ることが大切といえるでしょう。
このように、体重の変化は猫によってさまざまなので、数値はあくまで目安として、子猫が健康であるかどうかを注意して見ることが大切といえるでしょう。
生後すぐ~1才までの子猫の成長の様子
体重に続いて、子猫の体や行動が成長に伴ってどう変化するのかを見てみましょう。
生後0~ 1週間 | ・目が閉じていて見えない ・耳の穴が閉じていて聞こえない ・へその尾が自然にとれる ・ミーミーと甲高い声で鳴く |
---|---|
生後1~ 4週間 | ・目が開いて見えるようになり、キトンブルーといわれる青色になる ・耳の穴が開いて聞こえるようになる ・乳歯が生え始める ・よたよた歩きをする ・動くものを目で追う |
生後1~ 2カ月 | ・乳歯が生えそろう ・目が本来の色になる ・爪の出し入れができるようになる ・体温調節が可能になる |
生後2~ 3カ月 | ・乳歯が抜け、永久歯が生えてくる ・すっかり猫らしくなり、激しい狩りのような遊び、ジャンプ、ダッシュなどを行う |
生後6~ 7カ月 | ・永久歯が生えそろう ・発情が始まる |
この表から、体重だけでなく体の機能も、生後半年までに成猫とほぼ同じ程度に成長することが分かります。ですから、この子猫の時期に、成長に必要な栄養をしっかりとることが大切なのです。次の章では、子猫のミルクや食事について解説します。
子猫のミルク量や食事量は体重にあわせて
子猫のミルクの与え方
離乳前の子猫を保護した場合などは、離乳するまで子猫用ミルクを与えます。子猫に必要な栄養がきちんととれるように、人用の牛乳や犬用のミルクなどを代用することは避けましょう。
以下は、子猫にミルクを与える頻度と、ミルクの1日の目安量の表です。子猫の体重に合わせて、適切な量のミルクを与えてくださいね。
以下は、子猫にミルクを与える頻度と、ミルクの1日の目安量の表です。子猫の体重に合わせて、適切な量のミルクを与えてくださいね。
子猫のフードの与え方
生後3~4週頃になり乳歯が生えてきたら、離乳食を与え始めるタイミングです。骨や体の成長に必要な栄養素が多く含まれている子猫用のフードにお湯を加え、おかゆのように柔らかくふやかして与えましょう。子猫用のフードには、以下のような表示があります。
このような体重や月齢ごとの目安量を参考にしながら、成長に合わせてフードの量を徐々に増やしていきます。生後6~10週頃には、固形のフードが食べられるようになりますが、その分フードから摂取していた水分が少なくなるので、新鮮な水をいつでも飲めるように用意してあげましょう。
成猫用のフードに切り替える目安は、1才前後です。子猫用フードに成猫用フードを混ぜて与え、少しずつ成猫用フードの割合を増やしていきます。 胃腸に負担をかけないように、1週間程度かけて徐々に切り替えることがポイントですよ。
離乳期の食事が、成長後の食の好みを決めることも多いようです。いろいろな舌触りや風味のフードを体験させてあげると、大人になってからの好き嫌い等を防ぐ助けになるかもしれません。
成猫用のフードに切り替える目安は、1才前後です。子猫用フードに成猫用フードを混ぜて与え、少しずつ成猫用フードの割合を増やしていきます。 胃腸に負担をかけないように、1週間程度かけて徐々に切り替えることがポイントですよ。
離乳期の食事が、成長後の食の好みを決めることも多いようです。いろいろな舌触りや風味のフードを体験させてあげると、大人になってからの好き嫌い等を防ぐ助けになるかもしれません。
子猫の体重が重い・軽いと思ったら…BCSをチェック!
体重が目安通りでなくても慌てない
飼っている子猫の体重が、平均と比べて重い・軽いと気になっている方もいることでしょう。しかし、前述したように体重は個体差も大きいものなので、目安通りではないからといって、一概に肥満である・栄養不足であると判断はできません。そんなときに役立つのがBCS(ボディ・コンディション・スコア)です。
BCS(ボディ・コンディション・スコア)とは
BCSとは、猫の肉づきを目視や触診によって確認し、そこから肥満度を判定する指標のこと。BCSを判定するポイントは、主に以下の3つです。
1:伏せている猫の肩甲骨の後ろくらいから腰までを触り、肋骨がどのくらい感じられるか
2:立っている猫を真上から見て、ウエストがどのくらいくびれているか
3:立っている猫を真横から見て、お腹がどのくらい膨らんでいるか
1:伏せている猫の肩甲骨の後ろくらいから腰までを触り、肋骨がどのくらい感じられるか
2:立っている猫を真上から見て、ウエストがどのくらいくびれているか
3:立っている猫を真横から見て、お腹がどのくらい膨らんでいるか
自宅でもチェックすることはできますが、自分だと判定が甘くなってしまう・判定が合っているか不安という場合は、かかりつけの獣医さんに診てもらってくださいね。
子猫の体重が増えない場合はどうする?
子猫の体重が目安通りに増えない・ご飯を食べないとお悩みの方は、まずは愛猫の体調や体格をチェックし、今よりも食べさせる必要があるのかどうか判断しましょう。
食欲や必要とするエネルギー量は、猫によってそれぞれ異なります。生後5カ月を過ぎた子猫であれば、急激な成長期が落ち着いたため、食べムラが生じている可能性も。状況に応じて、以下のようにフードや食事量の見直しを行うと効果的です。
・成猫用のフードを与えている場合は子猫用に戻す
・おやつを与えすぎない
・1回量を増やしてみる
・完食できなければ与える回数を増やす
愛猫の体調や様子を見ながら、調整してあげてくださいね。
食欲や必要とするエネルギー量は、猫によってそれぞれ異なります。生後5カ月を過ぎた子猫であれば、急激な成長期が落ち着いたため、食べムラが生じている可能性も。状況に応じて、以下のようにフードや食事量の見直しを行うと効果的です。
・成猫用のフードを与えている場合は子猫用に戻す
・おやつを与えすぎない
・1回量を増やしてみる
・完食できなければ与える回数を増やす
愛猫の体調や様子を見ながら、調整してあげてくださいね。
子猫の体重が増えすぎの場合はどうする?
子猫の体重が増えすぎていると感じた場合も、まずBCS等で体型チェックを行い、肥満なのか個体差なのかを見極める必要があります。肥満もしくはぽっちゃり体型だと判断されたら、以下のような工夫を行ってみましょう。
・体重に合わせたフードの量を毎回量って与える
・早食い防止グッズを使って時間をかけて食べさせる
・食事量を減らし回数を小分けにすることで満腹感を与える
・水分量が多く低カロリーなウェットフードを与える
肥満は糖尿病や呼吸器疾患などさまざまな病気のもとにもなるので、気をつけて管理してあげたいですね。
・体重に合わせたフードの量を毎回量って与える
・早食い防止グッズを使って時間をかけて食べさせる
・食事量を減らし回数を小分けにすることで満腹感を与える
・水分量が多く低カロリーなウェットフードを与える
肥満は糖尿病や呼吸器疾患などさまざまな病気のもとにもなるので、気をつけて管理してあげたいですね。
子猫の体重は個体差も大きいので、目安通りに成長していなくても慌てないようにしましょう。愛猫が健康であることを第一に、その子なりの成長を見守ってあげることが大切です。定期的に獣医さんにもチェックしてもらいながら、適切な体重管理を行ってくださいね。
参考/「ねこのきもち」『愛猫の栄養学辞典』
「ねこのきもち」2016年3月号『シーズン到来! 保護したときのお世話の仕方もわかる子ねこ手帳』(監修:マオキャットクリニック院長 高野のり子先生)
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『肥満チェックと成功するダイエット』
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『獣医師が答えるQ&A(子猫の食事)(餌を食べない・残す)』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/nekonote
※一部写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
「ねこのきもち」2016年3月号『シーズン到来! 保護したときのお世話の仕方もわかる子ねこ手帳』(監修:マオキャットクリニック院長 高野のり子先生)
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『肥満チェックと成功するダイエット』
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『獣医師が答えるQ&A(子猫の食事)(餌を食べない・残す)』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/nekonote
※一部写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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