短毛種
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マンクスの特徴と飼い方 可愛い画像いっぱい|ねこのきもち 猫図鑑

マンクス
- 英語名
- Manx
- 原産国
- イギリス
- 公認団体
- CFA・TICA・ FIFe ・ GCCF
- 毛種
- 短毛種・長毛種

高野 八重子 先生
マンクスの特徴・性格・毛色
しっぽがないのが一番の特徴ともいえるマンクスですが、実は短いしっぽがある種類もいます。わずかに短いしっぽがあるマンクスを「スタンピー」、中尾のマンクスを「ロンギー」、しっぽがまったくないマンクスを「ランピー」といいます。いわゆるキャットショーなどに出ることができるのは、ランピーだけとなっていますが、繁殖には両方が必要です。
マンクスの飼いやすさ 各項目の数値が大きいほど飼いやすい傾向
マンクスの性格
マンクスの大きさと体型
中くらいのサイズのマンクスは、短胴で固く筋肉質で、コンパクトな印象を与えます。背は丸くカーブしており、胸はぶ厚く幅広くて、脇腹にも豊かな厚みがあります。そして、尻尾がないことと同様に特徴的なのが、非常に幅が広く丸いお尻です。マンクスは、前足が短く後足の方が長いため、自然とお尻を高く上げるような姿勢になり、走るときは、ウサギのようにぴょんぴょん飛び跳ねることもあります。ポウ(足先)ももちろん丸みを帯びています。
体重:3~5.5kg
マンクスの毛色の種類
毛色は、レッド(赤みのある薄い茶色)、タビー(縞模様)、トーティシェル(黒と赤系統の色がモザイク状になった柄)、キャリコ(3色の毛。一般的に三毛といわれる種類で、基本はホワイト・ブラック・レッドの3色)やホワイトなど、多種多様です。
マンクスの心配な病気
この遺伝子は1つしかなくても疾患を発現することがあります。脊椎破裂、椎間板異常などを引き起こし、最悪の場合は死に至ります。これらはマンクス症候群とよばれる独特の病気で、子猫にその可能性があるかどうかは、生後半年近く経たないとわかりません。
ランピーの場合、健康な個体でも便秘や尿路疾患になりやすい傾向があるといわれています。
マンクスの価格相場(2024年)
マンクスの飼い方
ポイント(1)一緒にいる時間を作ってあげられる人向き
ポイント(2)誤食につながるような細かいものは片付けて
また、猫は上下運動を好むので、猫タワーを設置したり、上っても大丈夫な場所を部屋に作ってあげたりするといいですね。
ポイント(3)年齢と目的に応じたフードを与えて
猫は、成長や年齢ごとに必要とされる各栄養素の量が異なります。「子猫用」「成猫用」「シニア猫用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
また、猫はもともと飲水量が少なくても生きていける体の構造ですが、そのぶん、結石症や腎臓病にかかりやすいので、なるべく水分を摂らせるように注意しましょう。
ポイント(4)1日に5~10分以上は遊んであげて
また、猫は高いところに上る習性があり、屋内という限られた空間でも、立体的な上下運動をさせるようにして。猫ができるだけ自由に活動できるよう、猫タワーを置く、タンスや棚をうまく配置して高いところに行けるようにするなどの工夫を。
ポイント(5)スキンシップとしてブラッシングを
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マンクスの歴史や背景
イギリスで人気となったマンクスは、19世紀の終わり頃からアメリカに輸入されます。当時のマンクスは、今とは違って体も足も長く、すらりとした体型でしたが、アメリカのブリーダーたちによって、丸くずんぐりとした今の形に改良されました。
1920年代には、CFAによって公認されます。なお、以前は、ふわふわとした長毛が特徴の種類を「キムリック」と呼んでいましたが、現在では、マンクスの「ロングヘア部門」として統一されています。
尾曲がり、無尾の猫について
猫のしっぽが曲がる原因はいくつかありますが、その原因の1つは、「仙椎(せんつい)」の数だと考えられます。仙椎とは、腰椎と尾椎(びつい)をつなぐ椎骨(ついこつ)のことで、通常は3つの骨が連なっています。この仙椎の数が3つあると猫のしっぽは長くなり、自然に下がる形になります。仙椎が2個だと、しっぽが短かったり、曲がっていたりすることが多く、胴も短くなります。
なお、しっぽの短い猫は、臀部の筋肉が発達してしっぽとしての役割を補っているようです。しっぽのない猫、マンクスにも、しっぽの形跡(1個の仙椎)がわずかに存在します。
参考:『猫の教科書』(緑書房)
写真選定協力:石原さくら
猫写真家として、「ねこのきもち」表紙他多数で活躍するほか、メディアの出演・講演も多数。著書・共著に「てらねこ 毎日が幸せになる お寺と猫の連れ添い方」(KADOKAWA)、「かわいいかわいい ねこのかぶりもの」(パルコ)など。愛玩動物飼養管理士1級。A級キャットグルーマー。デボンレックスとシンガプーラのブリーディングの経験もあり、猫の品種についての造詣も深い
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