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【獣医師解説】猫の便秘とフードについて|原因、対処法、療法食まで

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人にとってもつらい便秘は、猫にとって深刻な病気の1つです。今回は、猫の便秘がどのようなものか、その原因や便秘解消のために役立つ療法食、見直したい日常生活のあれこれを、みんなが取り入れているフードブランドのランキングとともに紹介します。

猫は便秘になりやすい?便秘とは・・・

猫の便秘とは、その猫の“いつものペース通り”に排便がされていない状態のことを指します。猫は犬と比べてあまり水を飲まない傾向があるため、水分不足で便が硬くなり便秘になりやすいと言われています。排便の回数や量は個体差があるため、「○日、便が出ていなければ便秘」と一概にいうことはできません。また、トイレを出たり入ったりといった行動や、便の切れが悪かったり便が乾燥気味だったりといった便の状態も、便秘の目安になります。便秘の兆候が見られたら、すぐに動物病院を受診してください。
5才以上の猫が便秘の場合、慢性腎臓病の初期症状の可能性があります。その場合は病院でしっかり治療する必要があります。

猫の便秘|考えられる原因は

◇猫種や年齢、季節など、原因はさまざま
生まれつきしっぽが短い『マンクス』という猫種は、しっぽや腰を構成する骨が変形を起こすことで排便する力が弱くなり、便秘になりやすいといわれています。同様に、筋力の低下がみられる高齢猫も、脱水になりやすいことが拍車をかけるためか、その傾向が多く見られます。
また、年間を通して特に注意したいのが冬場です。運動量が減ることに比例してエネルギー消費量も減り、夏場に比べて水分の摂取量が少なくなるため、便秘になりやすい季節といえるでしょう。
また、便秘は慢性腎臓病の初期症状であることがあります。慢性腎臓病の初期にはおしっこの量が増えて、体の水分が不足します(脱水)。それに伴って水を飲む量が増えることもありますが、猫はもともと砂漠で生活していたため、あまり水を飲まない傾向があります。そのせいで、不足した水分を補うために便から多くの水分を吸収するため、便の水分が減少して便秘になってしまうのです。

◇動物病院ではどんな治療をする?
触診やレントゲンを撮るなど、溜まっている便の量や、消化管の通過障害がないかを確認します。便秘が確認されたら浣腸や整腸剤を使⽤するなど、溜まっている便をうまく排泄できるように処置を⾏うのが一般的です。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「猫が便秘になるとどんな症状がでるの?ツライ便秘の原因や対策方法を知ろう」

ねこのきもち WEB MAGAZINE「愛猫の便秘に気づいていますか?病気の危険性と確認ポイントをご紹介」

便秘対策には「療法食」が効果的?

慢性腎臓病の初期症状でない場合、便秘解消効果を期待できる成分がバランス良く含まれた「療法⾷」を与えるように指導されることがあります。便秘解消を⽬的としたフードは、特に⾷物繊維の中でも便の水分を保って固くなりすぎるのを防ぐ効果のある可溶性繊維が含まれていたり、消化吸収に優れた原材料を使⽤していたりと特別に調整されているので、腸内環境の改善が期待できるでしょう。
ただし、もしも慢性腎臓病であった場合は、便秘用の「療法食」ではなく慢性腎臓病用の「療法食」を与える必要があります。
そのため「療法⾷」は決して⾃⼰判断で使⽤せず、必ず獣医師の指導に従って与えるようにしましょう。

便秘とサヨナラ!日常生活を見直す4つのポイント

便秘は、体質や生活習慣が原因になっていることもあります。以下の4つのポイントについて見直し、愛猫の便秘を予防してあげましょう。

◇水分は充分にとっている?
猫はもともと飲水量が少なめです。必要な水分が取れないことは、便秘や泌尿器の病気にもつながります。あまり水を飲んでいないようなら、ドライフードにお湯を少し混ぜてあげたり、水分量の多いウェットフードに変えてみたりするなど、口にするものに水分量が含まれるように工夫しましょう。

◇フードは愛猫に合っている?
便秘にはさまざまなタイプがあります。便秘解消のためのフードにも、猫の便秘のタイプに合わせた多種多様のフードが発売されているため、愛猫の便秘のタイプに合ったものを選ぶことが重要です。便秘を繰り返すようなら、まずは今のフードが合っているかどうか、獣医師に相談をしましょう。

◇トイレは清潔で愛猫の好みに合っている?
些細なことでも、排便を我慢して便秘につながってしまうことがあります。愛猫がいつも気持ちよく排便できるように、トイレ環境を整えてあげることも大切です。「トイレが汚れていないか」、「容器や猫砂が好みのものか」、「落ち着いて排泄できる環境か」といったことを見直してみましょう。特に多頭飼育している場合は、他の猫の排泄物のせいでトイレを我慢してしまうことがありますので、猫の数よりもトイレの数のほうが一つ多い「プラスワンルール」を守ることが理想的です。

◇毎日、適度に運動している?
あまり体を動かさないでいると、便を押し出す腸の動きが弱まってしまい、便秘につながります。特に、愛猫があまり動かないタイプの場合は、1日に5分程度でも飼い主さんから遊びに誘って、運動する機会を作るようにしましょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「目指せ美腸♡ 愛猫のために「超スゴイ腸」に整えよう!」

並行してやっておきたい便秘解消法

日常生活を見直すことにプラスして、以下のような便秘解消法もあります。どれもすぐに実践できるものばかりなので、ぜひ取り入れてみてください。

◇油分を摂らせる
亜麻仁油やオリーブオイル、ごま油などは“自然の便秘薬”とも呼ばれ、便通を良くする効果が期待できます。フードにティースプーン1杯ほどを混ぜて与えてみてください。ただし、与えていいのは植物性の油のみ。獣医師のアドバイスをもとにすることが前提ですが、馬油やフィッシュオイルは避けましょう。

◇サプリメントを与える
ペット用のものを、容量を守って与えるのも良いでしょう。代表的なサプリメントとしては、腸内の善玉菌の一種である乳酸菌や、可溶性繊維であるオリゴ糖などが含まれたものです。どちらも腸の働きを促進する効果があるため、便秘解消に良いといわれています。

◇お腹をマッサージする
特に初期の便秘の場合、腸を活性化させるためにお腹をマッサージすると効果的です。ただし、なかにはお腹を触られることがストレスになる猫もいるので、嫌がる様子を見せるときは控えてください。こちらの動画などを参考にして、円を描くように、下腹部を優しくなでてあげるとよいでしょう。

※YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=DYWiT2MK1mk

ねこのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師が解説】愛猫の便秘は病気が原因かも!?4つの改善ポイントを紹介」

「ねこのきもちアプリ」ユーザーが選んだフードブランドランキングを紹介

どんなフードを与えればいいのかお悩みの飼い主さんに、「ねこのきもちアプリ」ユーザーが選んだフードブランドについて、“購入しているフードブランド”と“今後、購入してみたいフードブランド”を、それぞれランキング形式でご紹介します。

購入しているフードブランドランキング
1位ロイヤルカナン(ロイヤルカナン ジャポン)
フィーライン ヘルス ニュートリション インドア

室内猫の健康維持をサポートするフード。消化率の非常に高い超高消化性タンパク(L.I.P.*)と複数の⾷物繊維を配合し、脂肪の含有量も適度に抑えています。
*L.I.P.:消化率90%以上の超高消化性タンパク(ロイヤルカナン調べ)
2位シーバ(マース ジャパン)
シーバ® デュオ® 香りのまぐろ味セレクション

外はカリッと、中は舌でとろけるクリームの2層粒が特徴。セレクションシリーズでは、4種類の味が1つの箱で楽しめます。
3位モンプチ(ネスレ ピュリナ ペットケア)
モンプチ スープパウチ まぐろスープ かにかま、しらす入り

栄養と水分をおいしく補給できる、具だくさんでとろりとしたスープ。メインのごはんのほかに、おやつやごほうびにも。

今後購入してみたいフードブランドランキング
1位ロイヤルカナン(ロイヤルカナン ジャポン)
商品は「購入しているフードブランドランキング」の表をご参照ください。
2位ブルー(ブルーバッファロー・ジャパン)
BLUE ライフプロテクション・フォーミュラ™ 成猫用室内飼い 毛玉ケア チキン&玄米レシピ

室内猫の体重維持と毛玉ケアに配慮したフード。骨抜き鶏肉、野菜などの自然素材で味も追求しています。

ランキング/「ねこのきもち」2018年8月号『猫アイテム人気ランキング2018』より。※2018年4~5月「ねこのきもちアプリ」内調査(n=372)※商品は各メーカーの代表的な商品を掲載。


監修/徳本一義(獣医師)
へリックス株式会社代表取締役社長。大学卒業後、小動物臨床を経て、ペットフード会社で学術部門を担当。現在は、複数の獣医科大学の非常勤講師を兼任。ペット栄養学会理事。ペットフード協会新資格認定制度実行委員会委員長。
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