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【獣医師監修】猫の便秘 何日出ないと危険?出ないときの食事やマッサージなど

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猫の便秘には重篤な病気が隠れていることもあるため、軽く考えてはいけません。今回は、猫の便秘がどういうものかを改めてお伝えすると共に、便秘解消マッサージ法や便秘のときに与えてよいものやダメなもの、飼い主さんにできる予防と対策について解説します。

この記事の監修

佐藤 貴紀 先生

 獣医師
 目黒アニマルメディカルセンター 東京ベイ動物病院顧問
 株式会社FORPETS 代表取締役、JVCC動物病院グループ 代表取締役を経て、株式会社WOLVES Hand 取締役

 麻布大学獣医学部卒業
 西荻動物病院副院長
 日本獣医生命科学大学獣医内科学教室研修生
 dogdays東京ミッドタウンクリニック副院長
 株式会社FORPETS設立

●資格:獣医師/獣医循環器認定医

●所属:日本獣医循環器学会

●主な診療科目:循環器科

●書籍:『いぬのココロがわかる本』ぶんか社文庫/『お仕事熱血ストーリー 感動する仕事!泣ける仕事!第2期』学研/『教えて!獣医さん 犬の悩みなんでも相談室』学研プラス/『猫の急病対応マニュアル』鉄人社『動物たちのお医者さん』小学館ジュニア文庫『犬の急病対応マニュアル』鉄人社

●SNS:公式Facebook公式ブログ公式TwitterYOUTUBE「名医のいる相談室

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猫の便秘ってどんな状態?

隠れる猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

ウンチの回数や量には個体差があるため、一概に「○日間ウンチが出ていなければ便秘」とはいえません。また、たとえウンチが出ていても、ウンチの状態や排泄時の猫の様子によっては便秘の可能性があるため、以下のような点に思い当たることがあれば、獣医師に相談をするとよいでしょう。

出たウンチでチェック

健康な猫のウンチは、大人の人差し指以上の長さがあります。色は普段食べているフードによって変わり、水分を十分に含んでいるためツヤがある状態です。一方で、便秘が疑われるウンチは長さが短く、硬くてコロコロとしています。水分不足のため、表面は乾燥気味です。

猫の様子でチェック

排便時に鳴いていたり、いつもより長く踏ん張っていたりするときは便秘を疑いましょう。また、ウンチが終わってもまだ出しきれていない様子が見られるなど、ウンチの切れが悪いときや、ウンチをしたあとに嘔吐をするようなときも要注意です。
なお、生まれつきしっぽが短い『マンクス』という猫種や、腰椎の少ない猫、筋力の低下がみられる高齢猫は、ほかの猫に比べて便秘になりやすいといわれています。また、冬場は夏場に比べて水分の摂取量が少なくなり、便秘になりやすい季節でもあるため、特に注意してあげましょう。

猫の便秘には病気が隠れているかも

リボンをつける猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫の便秘の原因はさまざまですが、なかには腎臓病や腫瘍による腸閉塞、場合によっては命に関わる重篤な病気が原因となっていることもあります。

腎臓病などの病気にかかっている場合、その症状のひとつとして便秘になることが。このような内臓の病気は、全身の脱水症状を引き起こすため、脱水により水分が不足し、ウンチが固くなることで排出しにくくなり、便秘になるのです。

足や腰の骨、骨盤、関節や筋肉、神経などに問題がある場合も、排泄時に思うように踏ん張ることができず、便秘を引き起こすことがあるようです。
また、腫瘍やそのほかの異物で腸が塞がり、ウンチが通過できなくなっている場合もあるでしょう。腸管に分布する神経の異常も原因として考えられます。

病気以外に考えられる原因は?

上記のような病気を疑って全身の検査をしても異常が見つからない場合には、それ以外の生活習慣や環境などが関係していると考えられます。水分の摂取量が足りているか、フードが猫に合っているか、トイレの汚れなどが原因で猫がウンチを我慢していないか、運動不足になっていないかなど、猫の生活を見直してみましょう。

慢性的な便秘は、巨大結腸症の原因に!

猫の便秘を軽く考えてはいけない理由のひとつに、慢性的な便秘から派生する『巨大結腸症』という病気があります。巨大結腸症とは、硬いウンチが結腸(直腸の手前の腸)に大量にたまることで、結腸が異常に広がる病気です。
この病気になると手術が必要になる場合もあり、対応が遅れてしまうと敗血症で命に関わることも。そのため、「たかが便秘」と侮ってはいけません。

猫の便秘を治療するには?

ラガマフィン
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫の便秘の治療は、基本的には人と同じように、内服薬で便を柔らかくする治療や、浣腸などの処置が中心です。それでも自力で排便をすることが難しい場合には、獣医師が手を使って排便を助ける『摘便』という方法をとります。重度の便秘になると摘便でも手に負えなくなるため、大腸を切除する手術を行うことも。

猫の便秘を解消!腸マッサージ

愛猫に便秘の傾向が見られたら、なるべく早い段階で改善してあげることが大切です。ここでは、便秘対策として取り入れたい、飼い主さんにもできる“腸マッサージ”の方法をご紹介します

1.まずは猫をリラックスさせよう

頭をなでられる猫

猫がくつろいでいるときに、頭などをなでてリラックスさせましょう。いきなり冷たい手で触るのではなく、両手をこすり合わせるなどして、手のひらを温めてからなでてあげると◎

2.そっと脇腹を揉んであげよう

脇腹を揉まれる猫

猫の脇腹を優しく揉んであげることで、直接腸を刺激します。手を前後に動かしながら、お腹のあたりを全体的に揉むのがポイントです。強い力をかけると猫が嫌がるので注意してください。

抱っこができる猫ならあおむけチャレンジ!

抱っこされる猫

膝の上で後ろから抱えるような姿勢でリラックスさせ、親指を除く4本の指先で、 “おへそ”を中心に「の」の字を描くように優しくなでてあげましょう。

猫にツボ押しして腸にアプローチ!

人と同様に、猫にもツボがあります。そのなかから、便秘解消に効果があると言われているツボをご紹介します。

◆百会(ひゃくえ)

イラスト/すやまゆうか

整腸作用や免疫力の向上に効果があるといわれている百会は、背骨と腰の横幅が一番広いところが交差する、指で押すと少しくぼんでいる場所にあります。人差し指で5回ほど押すのを2~3セット行いましょう。

◆神門(しんもん)

イラスト/すやまゆうか

神門には、腸の働きをよくする作用があります。前足のポコッと出た部分のそばにある、少し押すと凹む部分が神門です。小さなツボなので、30秒程度なでるように優しく力をかけましょう。

猫が便秘のときに与えて良いもの&ダメなもの

遊ぶ猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

人が便秘のときには食物繊維を多くとるのがよいといわれますが、猫が便秘の場合、与えると効果的なものや、逆に与えてしまうと便秘を促進させてしまうものがあるため、注意が必要です。

○与えても良い

ペット用の乳酸菌/オリゴ糖のサプリメント

乳酸菌もオリゴ糖も腸の働きを良くします。与える場合は、ビオフェルミンなどの人用のものではなくペット用のものに限り、用量を守って与えましょう。

獣医師に要相談

キャベツなどの葉野菜/ねこ草/ヨーグルト/油 など

キャベツなどの葉野菜やねこ草などは、不溶性繊維が多く含まれます。不溶性繊維は腸を刺激して働きを促す一方で、ウンチを固く大きくしてしまう作用があり、逆効果になることも。また、ヨーグルトも商品によっては食物繊維が含まれていたり、油は別の消化器疾患の要因になることもあります。自己判断で与えず、獣医師に相談してから与えてください。

愛猫の便秘、予防と対策“4つのポイント”

ノルウェージアンフォレストキャット
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

最後に、日々の生活に取り入れたい4つの便秘予防と対策をご紹介します。

水分を充分にとらせよう!

猫は犬やほかの動物と比べると、水を飲む量が少ない傾向にあります。しかし、必要な水分がきちんととれていないと、便秘だけでなく泌尿器の病気にもなりやすくなるため、ふだんから愛猫が飲んでいる水の量を観察するようにしてください。
飲水量が少ないようであれば、水入れを置く場所を増やしたり、水を入れ替える回数を増やしたり、水分量の多いフードやおやつを与えるなどの工夫をしましょう。

愛猫に合ったフードを選ぼう!

便秘といってもタイプはさまざまです。そのため、便秘対策用のフードも、水に溶ける可溶性繊維が豊富なものや、水に溶けない不溶性繊維が豊富なものなど、猫の便秘のタイプに合わせたものが多数販売されています。
フードを選ぶときは便秘のタイプに合ったものを正しく選ぶ必要があるため、愛猫が便秘になりがちな場合は、一度獣医師に相談してみるとよいでしょう。

愛猫好みのトイレを用意して清潔に保とう!

猫がウンチを我慢する理由としては、「トイレが汚れている」「トイレの容器や砂が好みではない」「人の目に触れて落ち着かない」などが挙げられます。ウンチを我慢していると、やがては便秘の原因になることがあるため、愛猫が気持ちよく排泄できるよう、清潔で整ったトイレ環境を用意してあげることが大切です。

毎日適度に運動させよう!

猫も人と同じようにあまり体を動かさないでいると、腸の動きが弱まり便秘につながりやすくなるため、適度に運動させることが大切です。あまり動かないタイプの猫であれば、飼い主さんがおもちゃなどを使って、1日5分程度でもよいので遊んであげてください。

猫の便秘は日ごろからの腸活を大切に

上から覗き込む猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

冒頭でもお伝えした通り、猫の便秘はさまざまな病気の症状として表れている可能性があります。
先述したような予防のためのポイントをおさえつつ、日ごろから愛猫の健康な腸を意識する「腸活」をこころがけましょう。腸活を通して愛猫の様子を観察することは、便秘の兆候に気づくためにも大切なことです。

少しでも気になる点があるときは、自己判断せず獣医師に相談を。便秘がきっかけとなり、病気の早期発見につながることもありますよ。

猫の便秘に関する記事は、こちらも参考にしてみてくださいね。

参考 /「ねこのきもち」2016年2月号『病気につながることもあるから見過ごさないで!ウンチが出ていても便秘かもしれません』(監修:聖母坂どうぶつ病院獣医師 鵜飼佳実先生)
   「ねこのきもち」2016年10月号『猫にも“腸”ブーム!?元気につながるから超スゴイ腸を、整えよう!』(監修:練馬テイルズ動物病院院長 石川朗先生)
イラスト/すやまゆうか
監修/佐藤貴紀先生(目黒アニマルメディカルセンター東京ベイ動物病院顧問)
文/kagio
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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