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「シャッ!」と鳴いたししまる。猫との「間」を考えさせられた威嚇のお話【連載】渋ネコししまるさん#88

今回は、猫との「間」を考えさせられたエピソードです。
あれはししまるが4歳頃、まだ渋ネコでもなく、ぐうたらで可愛い猫だった時のこと。
やっぱり昔から渋ネコ
当時のししまるは、お盆や年末になると、私たちと一緒に実家へ帰省していました。
「東京からししまるだ!ししまるが来たぞ!!」と、猫好き家族は大騒ぎ。
それは可愛い甥っ子にとっても同じでありました。
家族のスター
私はししまるを見たがった甥っ子をつれて、2階のししまるのいる部屋へ。
でも、ししまるは見当たりませんでした。
視線を低くすると、ベッド下の奥にはキラリと光る2つの目が。
入り口は狭く中は適度な空間があるベッドの下は、ししまるにとっては最高の隠れ家でした。
闇でうとうと
甥っ子も四つん這いになり、ベッドの下をのぞき込みました。
するとししまるは短く「シャッ!」っと鳴きました。

「ええ!」

ししまるの威嚇に、めちゃくちゃビックリしたのは私。
というのも、ししまるの「シャッ!」を聞いたのは、このときが初めてだったのです。
おそらくししまるは、甥っ子がベッド下に入ってくると思ったのでしょう。

『ししまる、ごめん。そしてかわいい甥っ子もごめん』

私と甥っ子は、そっと一階へ降りたのでした。
驚かせてごめん、ししまる。
しばらくすると、ししまるは何事も無かったかのように降りてきてリラックス。
甥っ子はその隙に頭をナデナデ。

『ああ、ありがとう、ししまるは最高に良い子だ。うぅぅぅ。』
「優しくなでてくれよな」
ししまるがこの10年で「シャッ!」と鳴いたのは、この時を含めたほんの数回だけ。
猫との暮らしは、常に猫主体で猫の事を考える。
猫との「間」は大切だ、と考えさせられたエピソードでした。

Taco(たこ)プロフィール

東京在住の漫画家・イラストレーター・キャラクタデザイナー。
「ちいさな猫を召喚できたなら」「3匹のちいさな猫を召喚できたなら」「ぷっちねこ。」(徳間書店)など、好評発売中。「ちいさな猫を召喚できたなら」は重版後、中国版・韓国版・インドネシア版も発売。
現在、Web上では不定期に新作漫画を更新中。詳しくは以下のSNSへ。
・Instagram
 Tacoのインスタ: @tacos_cat
 ししまるのインスタ: @emonemon
・Twitter@taco_emonemon
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