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命を落とす恐れも!飼い主が知っておきたい猫の感染症「猫汎白血球減少症」

猫の感染症というと、猫白血病ウイルス感染症や猫エイズウイルス感染症を知っている人は多いと思いますが、ほかにも注意が必要な感染症があります。

この記事では、命を落とす可能性がある恐ろしい猫の感染症について、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。

猫がかかると怖い感染症「猫汎白血球減少症」とは?

くつろぐ猫
getty
——猫がかかると怖い感染症には、どのようなものがありますか?
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
猫汎白血球減少症です。これは猫のパルボウイルス感染症で、3種混合ワクチンなどのコアワクチンに、この病気のワクチンが含まれています。

猫汎白血球減少症は発熱、嘔吐、下痢、白血球の減少などがみられます。感染した場合、特に子猫は体力がないため重症化しやすいです。

私は診察で、ワクチンを接種していない猫の親子が次々に発症し、残念ながら5頭命を落としてしまった経験があります。

猫白血病ウイルス感染症や猫エイズウイルス感染症については知っている方が多いと思いますが、猫汎白血球減少症もとても危険な感染症です。ワクチンを接種していない場合に、時には死に至るケースもあります」
集まる子猫たち
getty
——予防のためのワクチンの重要性がわかりますね。
獣医師:
「そうですね。猫汎白血球減少症に対するワクチンの効果は非常に高く、打っていればほとんど感染することはありません。しかし、とくに子猫はワクチンを接種する前の免疫がない状態で感染してしまうことが多いので、注意が必要です。

原因となる猫パルボウイルスは非常に強く、感染猫が1カ月前にしたウンチでもウイルスが生きていることもあります。

飼い主さんの衣服や靴にウイルスがついて持ち込んでしまう恐れもあるので、室内飼いでも注意が必要です」
——飼い主さんが野良猫と接触している場合は、しっかり手洗いをするなどの対策も必要でしょうね。
獣医師:
「そうですね。猫汎白血球減少症はコアワクチンに含まれるほど重要な病気です。『うちのコは病気にならない、大丈夫』と軽視せず、愛猫にワクチンを打って予防することが大切です」
口を開ける猫
getty
予防できる病気はしっかりとワクチンで予防するなど、飼い主さんは愛猫を病気から守るための行動を考えてあげましょう。

(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/柴田おまめ
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