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中核市だからこそできる動物愛護事業を追求~千葉県柏市~

千葉県柏市に動物愛護センターが開設されたのは7年前。ノラ猫の糞尿被害などのトラブルを解決し、人と猫が共生するために、「殺処分をしない」という旗印のもと新たな試みが始まりました。猫が好きな人にも、そうでない人にも、どちらの気持ちにも寄り添いながら、「殺処分をしない」ためにできることを模索するセンターの活動を取材しました。
※記事内容はすべて、2021年8月10日現在のものです。
撮影/後藤さくら
子猫を保護して預かった人が自ら新しい飼い主さんを見つける「子猫譲渡会」も

市民の声をダイレクトに事業に反映したい

2008年に中核市となった柏市では、以前より糞尿被害を中心とした、ノラ猫によるさまざまなトラブルが地域住民から問題視されていました。
「猫が好きな方、苦手な方、双方の気持ちに寄り添いながらの対応はときに難しくもありますが、そのような市民の皆さんの声をダイレクトに事業に反映できるのが中核市のよさでもあります。中核市ならではの独自のサービスができるよう心がけています」とは、柏市動物愛護ふれあいセンター(以下、センター)の職員、大嶽由季子さん。

厳しい声に耳を傾け、問題解決をしていくのはかなりハードそうですが、「センター長が掲げる‶殺処分しない施設″という力強いスローガンがモチベーションです」と職員の落合さんは語ります。
職場に意識改革が生まれ、徐々に市民やボランティアの方々と信頼関係が築けるようになっていったそうです。
撮影/後藤さくら
センターの譲渡可能な保護猫

”殺処分しない施設”は市民の身近な場所に

信頼関係が構築された一例が、センター主催の「子猫譲渡会」です。出産シーズンに急増するノラの子猫たちを、保護した人が預かり、譲渡会で自ら新しい飼い主さんを見つけてもらいました。
一方、センターは、広報誌での譲渡会の告知、譲渡会場の提供とあくまでサポートに回り、市民が主役の、‶市民による市民のための譲渡会″を行うことができました。
撮影/後藤さくら
県の動物保護管理協会の獣医師を招き、「猫の飼い方教室」を開催
センター自体もより市民に親しまれる、身近な場所になろうとしています。
施設内に猫とふれあうことのできる部屋を設けたり、「猫の飼い方」などの講座を定期的に開催しています。

ぜひ、お近くにお住まいの方は一度行かれてみてはいかがでしょうか?
出展/「ねこのきもち」2021年10月号『ねこのために何ができるだろうか』
写真・文/後藤さくら
構成/ハナマサ
※この記事で使用している画像は2021年10月号『ねこのために何ができるだろうか』に掲載しているものです。
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