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保護犬猫情報発信センター「ラフスペース」。助けられるチャンスがあるなら、と続く活動

保護猫が新しい飼い主さんとの出会いを待つ場である、保護犬猫情報発信センターのラフスペース(東京都調布市)。繁殖用に飼育されてきた猫や売り物にならないと放棄された猫や、動物実験に使われていた猫たちが保護され暮らし、新しい飼い主さんとの出会いを待つ場所です。厳しい状況下に置かれた猫たちに手を差し伸べる取り組みを紹介します。

※記事内容は2022年4月10日現在のものです。

心に決めたのは「猫を選ばない」こと

ラフスペースに掲示された猫たちのプロフィール欄に「立ち耳スコティッシュフォールド」「足長マンチカン」と書かれたものがありました。「マンチカンは胴長で足が短いのが特徴の猫種ですが、その特徴をもつのはわずか2割ほどといわれ、8割は足も一般的な猫と同じくらい長い。スコティッシュフォールドは折れ耳が特徴と。でも立ち耳のコもいます。そうした猫は人気がないからと一部のブリーダーから捨てられる事実があるのです。繁殖猫として働かされ体が弱ってきたからと捨てられた猫もいます」とラフスペース代表の根本さん。
撮影/後藤さくら
弱視のサイベリアン、グッディくん
根本さんのポリシーは「猫を選ばないこと」。たとえ病気をもっていても高齢でも引き受ける。そこにあるのは、「人間が手を差し伸べなければ助からない命ばかり。だから助けられるチャンスがあれば、助けていこう」というシンプルな思いだけ。そしていずれ新しい飼い主さんに引き継げるよう心を込めてケアします。
 
ボランティアスタッフの前田さんはSNSやホームページ更新などを担当し、猫たちのかわいい写真をたくさんアップしています。写真からは、大変な状況にいた猫もここではゆるりと暮らしている様子が伝わってきます。SNSでの反響も増えているそうです。
写真提供/保護犬猫情報発信センターラフスペース
新しい飼い主さんが猫を引き取る際には注意事項を再確認

保護すべき猫たちがいない未来を目指して

「"この活動は大変だね"と、よく声をかけていただきますが、大変さより、愛おしさや充実感が勝っています。1匹1匹の猫の物語に感動して、どの猫も心からかわいいと思う毎日なんです」(根本さん)

1匹でも多くの命を助けたいという気持ちで活動をしている根本さんですが、数多くの譲渡を目標にしているわけではないと言います。それよりも、つらい経験をしながらも縁あってラフスペースにたどり着いた猫たちが二度と悲しい思いをしないよう、あたたかな家族に迎えてもらいたいという思いが強いそう。

以前、「保護すべき猫がいない社会を見たい」と根本さんが呟いたとき、「根本さんだったら見ることができるかもしれないね」とペット里親会の副代表に言われました。当時、根本さんは30歳。副代表は50代。保護活動のリアルな現場を知る先輩の言葉が胸に響いたそう。そんな社会が実現できるよう、保護猫活動を継続していきたいと考えている根本さんです。
撮影/後藤さくら
猫の写真を撮ってSNSにアップしています
お話しをお伺いした人/保護犬猫情報発信センターラフスペース
出典/「ねこのきもち」2022年6月号『ねこのために何ができるのだろうか』
撮影/後藤さくら 写真提供/保護犬猫情報発信センターラフスペース
構成/犬神マツコ

※この記事で使用している画像は2022年6月号『ねこのために何ができるのだろうか』に掲載しているものです。
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