猫と暮らす
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コロナ禍での犬猫の保護活動。コロナに感染した人のペットを預かることも
※記事内容は2022年2月10日現在のものです。
地域と協働しながら、保護施策を展開
「新たに令和の時代を迎え、センターを拠点にさらにネットワークを広げ、活動を充実させていきたい」と総括主幹の藤本道志さんは意気込みを語ります。実際、センターでは関係市町村、獣医師会、動物愛護団体、教育機関、業界団体、動物愛護推進員、各種ボランティアなどと協働しながら、さまざまな施策を展開しています。
新型コロナウイルスが蔓延した2020年5月、県内に住む人がコロナに感染した場合に、預かり先のないペットを一時的に預かる施策を開始できたのも、そうしたネットワークの賜物といえます。「もしも飼い主がコロナに感染したら、ペットの世話はどうするのか」という切実なニーズにいち早く応えたのです。地域や医療関係機関と連携をとりながら、これまで10世帯から14匹の動物を預かってきました。これも動物と共生する環境をさらに向上させる活動の一環です。
飼い主のいない猫を増やさないために
「街中で飼い主のいない猫を見かけると、可愛い、可哀そうという気持ちになると思います。でも、そこで食べ物を与えることはいいことなのか考えてほしい。お腹が満たされた猫が次にとる行動は繁殖です。とくに青森県の冬は、飼い主のいない子猫にはかなり過酷な環境。もし食べ物を与えるのであれば、覚悟を決めて責任を持って保護し、家の中で飼ってほしいですね」と藤本さんは語ります。
近年は多頭飼育崩壊も問題化しているといいます。「適正に動物を飼っていない方への対応には苦慮しています。それだけに、保護猫の譲渡会で、『このコの譲渡は難しいかも?』と思っていた高齢の猫の譲渡が成立したときは、ほんとうにうれしいですね」と藤本さんは顔をほころばせます。
出典/「ねこのきもち」2022年4月号『ねこのために何ができるだろうか』
写真提供/青森県動物愛護センター
構成/犬神マツコ
※この記事で使用している画像は2022年4月号『ねこのために何ができるだろうか』に掲載しているものです。
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