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猫のがんは気づきにくい かかりやすい猫の特徴と予防

愛猫には常に健康でいてほしいですが、残念ながら病気にかかってしまうことはあります。そのため飼い主さんが異変を見逃さず、早く気付くことが重要。今回は獣医師の田草川佳実先生に、気づきにくい病気である猫のがんについて、お話を伺いました。

体内のがんは気づきにくい

くつろいでいる猫
Sergey Dementyev/gettyimages
がんはさまざまな種類があり、体のあらゆる部位にできるおそれのある病気です。
顔周りや体の背中側表面にできたものは、比較的早期に気づくことができるものの、体内やお腹側表面などにできるがんは、進行するまで気づかないケースが多数。
猫に多く見られるがんは、血液のがんであるリンパ腫、皮膚や内臓にできる肥満細胞腫などがあげられます。がんの種類と部位によって、進行した際の症状はさまざまです。

かかりやすい猫は?

眠っている2匹の子猫
Olena Ivanova/gettyimages
・シニア猫
・猫免疫不全ウイルス、猫白血病ウイルスキャリアの猫

上記の猫は、がんにかかるリスクが高いといえるでしょう。
リンパ腫などは若い猫でも発症することがありますが、高齢になるほどかかりやすい傾向に。また、猫免疫不全ウイルスや猫白血病ウイルスに感染している猫は、リンパ腫の発症率が高いです。

予防のために何ができる?

鳴いている猫
Petra Richli/gettyimages
がんを予防することは難しいため、早期発見をできるようにすることが大切です。
愛猫の体をよく触って腫れやしこりがないかチェックしましょう。さらに食べ方、飲み方、排泄、遊びの様子に気になるところがないかよく観察してください。
とくに気をつけたい異変は以下のとおりです。

・体を触ると腫れ、しこり、できものに触れる(リンパ節の腫れや、皮下のしこりに気づくことも)
・食欲がなくなる
・元気がなくなる
・体重が減る
・下痢・嘔吐(消化器のがんや消化管のリンパ節にできるリンパ腫で見られる症状)
・食べにくそうにする、頬が腫れる(扁平上皮がんなどができると食べ方や頬に異変が)

もし少しでも異変を感じたら、早めに動物病院へ行きましょう。結果なんともなければ、それでOKです。
また、よくチェックしていても気づけないこともあるため、定期的に健康診断を受けましょう。
「気づいたときには治療できないほど進行していた」とならないよう、猫のわずかな異変でも見逃さないようにしたいところ。また、早期発見のための知識をもっておくことも大切なので、今回の内容も参考にしてくださいね。
お話を伺った先生/田草川佳実先生(聖母坂どうぶつ病院獣医師)
参考/「ねこのきもち」2020年3月号『症状を見逃さないことがカギ 猫の気付きやすい病気5 気付きにくい病気5』
文/田山郁
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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