愛猫に噛まれた経験があるかたは少なくないでしょう。甘噛みだからとそのままにしていると、ケガをしてしまうこともあるようです。今回は甘噛みと本気噛みの違い、噛みがひどくなってしまったときの対処法について、ねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に教えていただきました。
甘噛みと本気噛みの違いは?
甘噛みとは、歯を立てる程度の噛み方をいい、口を完全に噛みしめずにあぐあぐと何度も繰り返し、口を動かしながら噛みます。しかし、甘噛みといっても成猫になるとあごの力が強くなるため、皮膚に噛み跡が残ってしまったり、擦り傷など軽いけがを負ってしまったりすることも。
反対に、本気噛みは一度噛みついたら歯を離すことなく強く噛みしめ、さらに首を激しく左右に振り、かみついた相手に大きなダメージを与えます。猫は元々噛む力が強く、歯も鋭く尖っているため、本気噛みされてしまった場合は、歯が人の皮膚を貫き深い傷を与えてしまうおそれも。
猫が甘噛みするのはなぜ?
猫が甘噛みする理由としては、遊んでいるときに獲物をとるマネとしてや、繰り返し獲物として認識しているおもちゃなどを噛むことで満足を得ていると考えられます。また、それ以外にも遊びなどの催促や、遊びに誘う際にも甘噛みをすることがあるようです。
甘噛みがひどくなってしまったときの対処法
おもちゃなどに対して甘噛みをしている場合は、激しく噛んで破壊することを続けてしまう、誤食のおそれがある状況ではない限り、止める必要はないでしょう。止めてしまうことでストレスになることもあるので、安全面に配慮しながら発散させてあげましょう。
人に対して甘噛みが激しくなってしまう場合は、さらに興奮してしまわないよう刺激は与えず、一度落ち着かせるよう心がけましょう。遊びの最中に甘噛みをしてくる場合は、一度遊ぶのをやめ、静かにその場を離れます。そして、愛猫が落ち着いたころに戻り、遊びを再開させましょう。
また、遊びの誘いとして甘噛みをする場合も、甘噛みをしてくるときは相手にせず、その場を離れます。そして、タイミングをみて飼い主さんの方から遊びに誘い、気持ちを満たしてあげましょう。
甘噛みの場合でも、ケガをしてしまうことがあります。出血を伴う場合は、その後ひどく化膿してしまう可能性があるため、慎重な対応を心がけましょう。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。