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高齢猫がなりやすい「甲状腺機能亢進症」 定期健診で確認しておきたいことは

高齢の猫がかかることが多いといわれている「甲状腺機能亢進症」とは、どんな病気なのでしょうか。今回は、獣医師の重本仁先生に、甲状腺機能亢進症についてと、検査によってわかることについて解説していただきました。

甲状腺機能亢進症とはどんな病気?

こちらを見上げる猫
Peter Muller/gettyimages
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺から分泌されるホルモンが過剰になるもので、とくに高齢の猫に多くみられる病気です。
甲状腺ホルモンは、全身の細胞に作用して代謝を活性化させる働きをするため、血液検査で血中の甲状腺ホルモンの量を調べたり、のどの両脇にある甲状腺が肥大したりしていないかを触診や超音波検査で診断します。

甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるため、代謝が異常に活発になり、食欲は増すけれど体重が減ってしまう、多飲多尿、行動が活発になりすぎるなどの症状がみられます。また、大きな声で鳴いたり、瞳孔が開いて黒めがちになったり、攻撃行動がみられることも。
食事療法やホルモン分泌を抑える薬の投与により治療をしていきます。

血液検査(甲状腺ホルモン検査)でわかること

外をみつめる猫
ryo96iSt/gettyimages
以下3項目が基準値よりも高ければ「亢進症」、低ければ「低下症」の可能性があることがわかります。

T4(サイロキシン):甲状腺ホルモンの一種で、タンパク質と結合した状態で血中にあります。
fT4(遊離型サイロキシン):甲状腺ホルモンの一種で、タンパク質とは結合しない状態で血中にあります。
TSH(甲状腺機能刺激ホルモン):脳下垂体前葉から分泌され、甲状腺ホルモンの分泌を促します。

高齢になったら血液検査を

こちらをみつめる猫
Kryssia Campos/gettyimages
甲状腺機能亢進症は、高齢になると発症しやすいため、通常の健康診断に加えて血液検査(甲状腺ホルモン検査)の追加がおすすめです。日頃から健康状態を把握しておくと、すぐに対処することもでき安心でしょう。
定期的な健康診断はとても大切です。さらに、年齢に合わせて検査項目を追加していくと、病気の早期発見につながることもあるでしょう。
お話を伺った先生/重本仁先生(王子ペットクリニック院長)
参考/「ねこのきもち」2023年5月号『健康寿命を延ばすために定期的な検査を! 健康診断で見つかりやすい猫の病気』
文/山村晴美
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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