猫と暮らす
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カットは必要?最適な室温は?長毛猫の飼い方を獣医師が解説
そこで今回は、長毛猫の被毛のお手入れやお世話のコツなどについて、ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に解説していただきました。
長毛猫の被毛のお手入れ方法は?
岡本先生:
「長毛猫の被毛は、コームで軽くといてからスリッカーブラシでお手入れしてください。静電気が目立つ場合は、ブラッシングスプレーなどを併用します。
毛玉を引っ張ってしまうと痛くてお手入れを嫌がるようになってしまうことがあるので、コームなど目の荒いブラシで軽くクシを通して、毛玉があった場合は指やクシ先を使って引っ張らないようにほぐすか、カットしましょう」
――ブラッシングをする際のコツや注意点などはありますか?
岡本先生:
「お手入れは愛猫が嫌がらない範囲で、ごほうびを与えながら行うとよいでしょう。基本的には、毛玉ができたり、毛球症になったりしないように毎日ブラッシングしてください」
長毛猫にシャンプーやカットは必要?
岡本先生:
「基本的には必要ありません。ただ、フケやベタつきが出やすいコや、皮膚炎になりやすいコ、汚れが目立つ場合などはシャンプーをしてあげるとよいかと思います。
なお、シャンプーする際は事前にしっかりとブラッシングをし、シャンプー後は生乾きにせずしっかり根元まで乾かすようにしてください。頻度は1~2カ月に1回程度が目安になりますが、個体差があるので担当医と話し合うようにしましょう。
カットについては、夏バテをするコは暑くなる前にサマーカットを検討するのもひとつです。また、お尻や口まわり・胸元の汚れやすいコはカットしてあげると清潔に保ちやすく、お手入れしやすいと思います」
長毛猫に最適な室温は?
岡本先生:
「被毛が保温性に優れ、寒い地域原産の猫が多いため、長毛猫は寒さに強く、暑さに弱い傾向があります。そのため、快適な室温には個体差がありますが、夏は22℃前後、冬は20℃前後がひとつの目安になるでしょう。また、湿度の調節も大切で50~60%に保つようにしてください。
暑くて涼しい場所を探していたり、フローリングで伸びていたりする場合は温度を下げ、活動量が減って丸まってずっと毛布などにくるまっている場合は、温度を上げて調節してあげるとよいかと思います」
その他、長毛猫のお世話で知っておきたいポイント
岡本先生:
「フローリングで滑る様子が見られたら、足の裏の毛を短くカットしてあげるとよいかと思います。毛玉のおう吐が目立つ場合はブラッシングの頻度を上げたり、専用の食事やサプリメントを取り入れたりするのもひとつの方法です」
取材・文/藤真もとみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※記事の内容は2024年10月時点の情報です。
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