1. トップ
  2. 猫と暮らす
  3. 【獣医師が解説】猫の「血尿」発見!病気かどうか探る方法とは?

【獣医師が解説】猫の「血尿」発見!病気かどうか探る方法とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今回は、愛猫に「血尿」が出たらどんな病気が考えられるのか、獣医師が解説します。オシッコは猫の不調を教えてくれるバロメーター。匂いや色・回数などに異変が現れたら、すぐに獣医師に相談しましょう。最後に簡単なオシッコの採取法もご紹介します。

猫の様子がいつもと違う?

まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリ

猫は泌尿器の病気が多い動物。そして体に不調が出ても、飼い主さんにそのことを隠したがる傾向にあります。できればずっと愛猫を見ていたいですが、そうはいきませんよね。そこで今回は、オシッコの観察方法についてご紹介します。

オシッコは体の異変が形となって現れやすく、病気の早期発見につながることがあります。病気によってオシッコが出なくなると、有害物質が体を巡る「尿毒症」を併発し、最悪命に関わることも。そうならないためには、普段の観察を意識づけることが大切なのです。

トイレチェックの方法や観察ポイント

まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリ

年齢や健康状態にもよりますが、猫は1日に2~4回オシッコすると言われています。その際のオシッコ量は、体重1㎏あたり22~30ml程度が目安。たとえば4㎏の猫の場合は、1日に100ml程度のオシッコ量になります。

オシッコの量は「いつも通り」?

なかなかオシッコ量を測るのは難しいですよね。そんなときは「いつも通りかどうか」を基準にしましょう。固まる砂をトイレに敷いている場合は、オシッコのあとの砂の大きさが「いつも通り」の大きさかどうかを確認してください。システムトイレの場合はシートやマットを外しておき、トレーにたまったオシッコを計量カップに移して計量しましょう。

オシッコのニオイも「いつも通り」?

猫のオシッコは濃縮されて排出されます。猫がオシッコしたあとは、人のオシッコよりきついニオイが漂うでしょう。「健康の猫でもオシッコはかなり臭う」ということを頭に入れておき、ニオイを嗅いだ時に「いつも通り」のニオイかどうかで判断しましょう。

「血尿」がでたら迷わず獣医師へ!

まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリ

トイレの様子は?

猫のオシッコポーズは、一般的には座って見えることが多いでしょう。お尻にトイレ砂が付くことを嫌がるタイプの猫は、少しお尻をあげてオシッコをします。その様子を観察し、ソワソワと落ち着かなかったり何度もトイレを往復したりしている場合は注意が必要です。

血尿が出ていても元気な場合

猫のトイレで血尿を発見しても、猫自身が元気にふるまっていれば、しばらくは経過観察してしまいたくなる気持ちは分かります。どんな飼い主でも「うちの猫は大丈夫」と思いたいはずですから。しかし「元気な様子」とは、どんな状態でしょうか?

動き回っているから元気、キャットタワーでお昼寝しているから安心、と判断していませんか?それらの行動をよく見直すと、体に異常があり落ち着かなくソワソワしている状態だったり、具合が悪いことを隠そうと人目に付きにくいキャットタワーへ登ったりして休んでいるのかもしれません。一目見て「元気」と判断せず、血尿が出ていたら、早めに獣医師へ相談しましょう。

メス猫は生理が原因?

その他に「メス猫の血尿は生理出血だろう」と考える飼い主さんもいるかもしれません。しかし猫は犬とは違って、「生理出血」はほとんど見られません。性別問わず血尿が見られる場合は、病気の可能性が高いので注意が必要です。

「血尿」から疑われる病気

まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリ

「膀胱炎」

・症状
残尿感を覚えるため、何度もトイレを出たり入ったりと繰り返します。尿の量は少なくニオイがきつくなり、血が混じっているため赤くなります。

・治療
尿検査や画像診断(レントゲン検査やエコー検査)を行い、尿中の赤血球や白血球、細菌、炎症などによって脱落した細胞などを確認します。その症状に応じて、抗生剤や止血剤、抗炎症剤などが処方されます。

・解説
「膀胱炎」は、ストレスや細菌感染が原因で、オシッコをためる膀胱が炎症を起こす病気です。もしくは原因不明の「特発性膀胱炎」や、寒冷や尿路系にできた結晶や結石が原因の膀胱炎もあります。

「下部尿路症候群」

・症状
自らトイレに行ってもオシッコが出なかったり、排尿時に痛みを感じたりすると、トイレでうずくまる場合があります。元気がなくなり、トイレではないところでオシッコをしてしまう場合も。

・治療
尿結晶が原因となる下部尿路疾患の場合は、結晶をできにくくするための治療と、その結晶の影響で起こった症状や炎症、細菌感染などに対する二次的な治療とを、必要に応じて併用することがほとんどです。結晶そのものをできにくくする治療や再発防止には、療法食を使用した食事管理やサプリメント投与などが中心になってきます。「下部尿路症候群」は一度発症すると、改善後も繰り返し症状が見られたり、治療に時間がかかったりしがちです。疑わしい症状が見られた場合には早めに獣医師へ相談してください。症状が改善したのちも、尿検査の結果が安定するまでは治療を継続することが大事です。

・解説
結石が尿道に詰まることで尿が出にくくなる、尿路を傷つけるなど、膀胱と尿道に関係する疾患の総称が「下部尿路症候群」です。もともと猫の尿は濃いので、食事などの影響で尿中に結晶(結石)ができやすくなることがあります。とくに尿道が細いオスは結晶が詰まりやすいので、完全に詰まってしまうと尿毒症を発症し、命に危険を及ぼすこともあります。

オシッコの採取方法を紹介

まいにちのいぬ・ねこのきもちアプリ

ダイレクトにオシッコを採るときには、おたまやトレーが活躍します。猫がトイレに入ったら、背後から排せつ位置におたまやトレー置いて採取しましょう。そのオシッコはスポイトなどで保存容器に移し、獣医師へ相談するときに持参してください。

トイレのそばに人が居るとを嫌がる猫は、オシッコを吸収するシートを外しておきましょう。システムトイレの場合、この方法が簡単で確実ですね。トイレに砂が敷いてあるなら、いつもの排せつ位置にラップを敷いておくだけで採取できます。

一度で5~15ml程度のオシッコを採取したら冷暗所に保管し、採取から3時間以内に獣医師へ提出するのがベストです。保存容器からオシッコが漏れないよう、密封できる袋に入れて持ち運びましょう。

猫のオシッコは病気のサインを見つけやすく、健康のバロメーターになります。愛猫の健康を守るためには、「いつも通り」かどうかを把握しておくことが大切ですよ。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師が教える】メス猫の発情期とは?~生理と出血した場合の対処法」

ねこのきもち WEB MAGAZINE「病気・症状データベース(膀胱炎)」

ねこのきもち WEB MAGAZINE「病気・症状データベース(下部尿路症候群)」

出典元/『ねこのきもち』2017年5月号「大切なことはオシッコが教えてくれる」(監修:鵜飼佳実先生)
    『ねこのきもち』WEB MAGAZINE「【獣医師が教える】メス猫の発情期とは?~生理と出血した場合の対処法」(監修:八木田智洋先生)
    『ねこのきもち』WEB MAGAZINE「病気・症状データベース」
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

猫と暮らす

更新

関連するキーワード 一覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人気テーマ

あわせて読みたい!
「猫と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る