猫と暮らす
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【獣医師監修】猫のオシッコ&ウンチの健康チェック法 画像つきで解説
排泄物の量・色・ニオイ・硬さは健康状態のバロメーターです。表面的には見えない内臓の不調を、いち早く見つける手がかりになります。愛猫の健康管理をする上で、見るべきポイントを紹介します。
長谷川 諒 先生
株式会社Ani-vet 代表取締役
保護猫施設専門往診病院 下京ねこ診療所 院長
動物病院京都 ねこの病院 所属獣医師
北里大学獣医生化学研究室 研究生
●所属:日本猫医学会/日本獣医腎泌尿器学会
●書籍(監修):『知っておきたい ネコの多頭飼いのすべて 獣医師が教える 幸せに暮らすためのポイント』メイツ出版 /『いちばんよくわかる猫種図鑑 日本と世界の60種』メイツ出版
猫にとってオシッコ・ウンチが大切な理由
生きるための基本的な行動だから
病気のサインや消化器・全身の異変が現れるから
また、ウンチの異変は、胃や腸をはじめとする消化器の異変を直接反映していることが多いです。それだけでなく、脱水などの全身状態を反映することもあります。
オシッコが丸1日出ないと命にかかわるから
猫のオシッコの健康チェックポイント
・量は1日に体重1kgあたり10〜25ml程度のオシッコをしているか
・排尿回数はいつも通りか
・いつもどおりのニオイがしているか
・落ち着いて座っているか
・いつも通りの色か
詳しく以下に紹介していきます。
オシッコの量
量が極端に少ない、出ていない
量は1日に体重1kgあたり10〜25ml程度。例えば体重4kgの猫の場合、1日に40~100ml程度であれば明らかな異常ではないですが、ふだんと比べてどうなのかを重視しましょう。
ふだんの2倍以上の量をしている
オシッコの色やにおい
オレンジ色をしている
においが強い
色が薄い、においが弱い
健康な猫のオシッコの量は澄んだ黄色で、ジャスミンティーに似た色です。
キラキラした黄色をしている
赤色をしている
透明に近い黄色をしている
オレンジ色をしている
猫のウンチの健康チェックポイント
・量は、1回あたり人の人差し指1~2本くらいか
・回数は、毎日1~2回排便があるか
(ただし、量や回数は体質やフードによる差が大きいので、「いつものペース」で出ているかが大事です。繊維質の豊富なフードを食べている猫は、ウンチの量も多くなる傾向があるようです)
・ウンチのニオイはいつもどおりか
・硬さは、適度に水分を含み、表面にツヤがあるか
・色は、食べているフードに近い色か
・1回の排泄につき、30秒くらいで終わっているか
・混入物はあるか
(多少、毛が混じっている程度はOK。ほかには何も入っていないのが普通です)
詳しく以下に紹介していきます。
ウンチの量
・3日続けて出ない
同じ量のフードを食べているのに、3日続けてウンチがまったく出ていなかったり、小指の先ほどのコロコロしたものしか出ていなかったりする場合は便秘の可能性があります。
・ウンチの姿勢をとるのに出ない
猫が何度もトイレに入り、ウンチをする姿勢をとるのにウンチが出ていない場合は、便秘やウンチが腸内で動かなくなり巨大結腸症になっている可能性があります。
ウンチの色や硬さ
・1日に2回以上、下痢や軟便をする
・1回でドバーッと大量の下痢や軟便をする
・2〜3日おきに繰り返し、下痢や軟便をする
いずれも消化器疾患やほかの内臓疾患などの可能性があります。ウンチをふた付きの密閉容器などに入れて動物病院に持参しましょう。
・色がどす黒い、赤い血が混じっている
胃腸内の炎症などにより出血している可能性があります。また、ほかの内臓疾患から二次的に出血していることお考えられます。
・硬くカラカラに乾いている
脱水気味の可能性があるので、なるべく水を多く飲ませる工夫をしましょう。また、脱水を引き起こしやすい病気が隠れている可能性も考えられます。
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
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