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【獣医師が解説】室内飼いでも要注意!寄生虫症の予防や治療

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【獣医師が解説】室内飼いでも要注意!寄生虫症の予防や治療

全国では死亡例も!?寄生虫の中には人に危険をもたらす種類も。あらためて猫の寄生虫予防の大切さを考えます。
今回お話をうかがったのは…
獣医師 東山 哲先生
東京都杉並区にある「ひがしやま動物病院」院長。JSFMねこ医学会副会長、CFC理事。
キャットフレンドリー研究会会長。「猫にやさしい動物病院」の普及に努めている。

寄生虫にまつわる、読者の声

寄生虫にまつわる、読者の声

内訳:1位 回虫 2位 瓜実条虫(うりざねじょうちゅう) 3位 コクシジウム
読者アンケートの選択肢にあった病気の中で、なんと羅患数が一番多い結果になりました。

読者からの疑問①

どんな寄生虫がいるの?
寄生虫の感染数は、最近は減ってきているかもしれません。その理由としては、予防薬・駆除剤の普及と、有効性の向上が考えられるでしょう。上記アンケートの結果内訳を見ると、上位を猫の体内に寄生する「内部寄生虫」が占めています。「内部寄生虫」は、ノラ猫や子猫に多い傾向がある種類です。最近は、動物愛護の気運の高まりから、ノラ猫や、ノラ猫から生まれた子猫を保護して迎える人が増えた結果、多くなっているのかもしれません。

寄生虫の一例

寄生虫の一例

<体の表面にすみつく外部寄生虫>

●強い感染力をもつクモ(節足動物)の仲間=ダニ
耳や顔周りにすみつくことが多い寄生虫。猫同士でうつりやすいです。
●吸血されるとかゆみが生じる=ノミ
屋内なら、1年を通して繁殖します。唾液が、猫に強いかゆみをもたらします。写真は一番症例が多い「ネコノミ」。体長は約2mm

<体内をすみかとする内部寄生虫>

●蚊からうつり、心臓などに寄生する=フィラリア
猫は蚊に刺されて感染しますが、症状がわからないことも。症状が出る頃には末期で、突然死するケースも。別名「犬糸状虫」。成虫は10cm以上になることも
●体中を「回」って成長する=回虫
母乳や便中の虫卵などから感染。体内を巡りながら成長し、卵は便で排出されることが。写真は「猫回虫」。成長すると、2~10cmほどに
●感染したノミを取り込むなどして感染=条虫
感染したノミをなめとるなどして感染。ネズミやカエルからもうつります。

読読者からの疑問②

飼い主が気を付けることは?

飼い主が気を付けることは?

自力での予防は難しいので定期的に動物病院で駆除剤の投与を
寄生虫の予防は、定期的な駆除剤の投与に尽きます。寄生虫の多くは目視が難しいですし、家に迎える前に感染していることも。また、衛生面に配慮したり、虫を取り除いたりすれば安心というものでもないので、その意味でも飼い主さんの頑張りだけでの予防は難しいです。ですが家庭でも、早期発見は可能です。寄生虫に感染すると、猫のしぐさや排泄物に異変が見られることが多いので、日頃から愛猫をしっかり観察していれば、感染にも気付きやすいでしょう。発見が早ければ、そのぶん猫の負担も軽減できることもあります。
検査法は?
寄生虫の感染が疑われる場合、便や病変部を検査し、寄生虫を特定します。便検査は早期発見のためにも、半年に1回のペースでうけるといいでしょう。

予防&治療法は?

予防&治療法は?

駆除剤には飲み薬のほかに、猫の首元に滴下する液状タイプがあります。外用薬ですが、内部寄生虫に効くものも。どちらも予防効果もあるので、定期的な投与が理想。投与のペースは、薬によって異なります。

全国では死亡例も!?

愛猫の寄生虫対策は飼い主さんの身を守ることにもなります
寄生虫の中には、人に危険をもたらす種類も。最近報告された事例と併せて、あらためて猫の寄生虫予防の大切さを考えます。
マダニに感染した猫から病気をもらった事例が
去年、マダニが媒介する感染症で、女性が亡くなったというニュースがありました。原因は、マダニに感染した猫との接触だという説も。もしそうなら、猫に駆除剤を投与することで防げた事例かもしれません。

“キャッティス”で感染する可能性も

マダニの生息地は、おもに草むら。最近、敷地の一部をラティスで囲って猫を放す(キャッティス)家庭もありますが、感染経路になり得るので注意しましょう。

「愛猫は大丈夫」と思わず、駆除剤は継続的に投与して
寄生虫の中には、猫を介して人にも病気をもたらすものも。「完全室内飼いだから大丈夫」「一度駆除したから平気」と思わず、定期的に投与しましょう。液状タイプなら、飼い主さんにも簡単に投与できます。

注目! 3カ月間効果が続く駆除剤が新登場

注目! 3カ月間効果が続く駆除剤が新登場

「ブラベクト®スポット猫用」の効果は3カ月。スポットの先端が丸く、飼い主さんにも投与しやすい形状です。
※この製品は、動物病院でのみ入手可能です。使用について、くわしくはかかりつけの獣医師にお聞きください。

監修/「ひがしやま動物病院」院長 獣医師 東山 哲先生
イラスト/chizuru 撮影/栗林 愛 写真提供/佐伯栄治先生

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