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寒い季節はオシッコをチェック! 猫の泌尿器系の病気と観察ポイント
オシッコは、腎臓で血液がろ過されてつくられ、尿管を経由して膀胱で蓄積され尿道から排出されます。寒い季節はそんなオシッコに関連する、泌尿器系の病気に気をつけたいもの。今回は、オシッコのチェックポイントと、尿石症・膀胱炎について解説します。
オシッコの5つの観察ポイント
① 量
1日にするオシッコの量の目安は、体重1kgあたり、22~30mlです。ただしオシッコの量は、飲んだ水の量でも変わるので、毎日一定量というわけではありません。
② ニオイ
猫のオシッコは濃縮されているので人のオシッコよりニオイがきつく、健康な猫でもかなり臭いです。そのためニオイのチェックポイントとしては、いつものニオイと変わりないかを確認しましょう。
③ 回数
オシッコをする回数は個体差がありますが、成猫は1日に2~4回することが多いようです。子猫や高齢の猫は膀胱にためられる尿量が少ないので、回数は増える傾向にありますよ。
④ 様子
そわそわと何度もトイレを出たり入ったりしていないか。落ち着いて、座ってオシッコしているかをチェックしましょう。
⑤ 色
水を飲んだ後はやや薄く、寝起きなどしばらく排泄していなかったときはやや濃い、といった変化はありますが、健康なオシッコならジャスミンティーに似た色をしています。
尿石症
体質や生活習慣でオシッコの濃度が上がることで、腎臓・尿管・膀胱・尿道に結石ができ、排尿障害を起こす病気です。排尿時に痛みを感じてうずくまる猫もいます。治療法は、療法食で結石を溶かすほか、溶けない場合は手術でとることも。治療後も再発を防ぐために、療法食を続ける場合もあります。
こんな異変が!
結石が粘膜を傷つけてオシッコに血が混ざり、赤くなることがあります。ミネラルの濃度が高くなり結晶化したことで、オシッコがキラキラしたり濁って見えたりする場合も。頻繁にトイレへ行く、オシッコの量が極端に減って少量しか出ない、または出ないといった異変もみられます。
膀胱炎
膀胱に炎症が起こる病気です。ストレスが関係して起こるとも考えられていますが、猫には、はっきりとした原因が不明の「突発性膀胱炎」が多くみられます。また、膀胱内の結石や、細菌が侵入して発症することも。治療法は、抗生剤や消炎剤の投与、療法食などです。
こんな異変が!
膀胱内の粘膜が荒れて、出血が起こりオシッコに血が混ざる場合があります。細菌が原因だと、いつもと違うニオイがすることも。オシッコの量は、チョロチョロと少量しか出ません。頻繁にトイレに行くようになり、残尿感からトイレに座ったり出たりを繰り返します。
健康状態の見極めには、「食べること」「寝ること」はもちろん、「排泄すること」も重要なのです。ぜひ、ふだん通りのオシッコが出ているか、日々確認してあげてくださいね。異常を感じたら動物病院を受診しましょう。
参考/「ねこのきもち」2017年5月号『健康のバロメーター 大切なことはオシッコが教えてくれる』(監修:聖母坂どうぶつ病院 獣医師 鵜飼佳実先生)
文/ishikawa_A
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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