愛猫を病気から守るためには、体重管理がとても大切です。今回は、猫専門病院「Tokyo Cat Specialists」の山本宗伸先生から、減量のコツや太らせない食事法など、ニューヨーク式「猫ダイエット」法を教えていただきました。
愛猫の体重管理、できてる?
愛猫に健康で長生きしてもらうためには、標準体重の維持が不可欠です。猫の肥満は、糖尿病や脂肪肝、尿結石、膀胱炎など、さまざまな病気の原因となります。また、太っていることで毛づくろいが行き届かず、皮膚炎になってしまうことも。少しでも愛猫の体型が気になる場合は、「愛猫のため」と強い意志を持ってダイエットに取り組みましょう。
食事の管理を極めよう!
愛猫の体重管理で大切なのは、食事法と呼ばれるフードの選び方と与え方です。
低カロリー設計のフードを選ぼう
年齢にあった低カロリー設計のフードを与えましょう。カロリー量が減っても、トータルの栄養バランスが損なわれないように配慮されているので、健康面の心配なく体重管理ができます。
きちんと計量して与えよう
フードのパッケージに記載されている、体重別の1日の給与量をフードを与える回数で割って、1回分の量を計算しましょう。そして、その分量を1回ずつきちんと計量して与えてください。それでも太ってしまう場合は、量を5〜10%ほど減らしてみるのがおすすめです。
食事の回数を増やそう
少量ずつであっても、こまめに食べることで空腹を感じにくくなり、脂肪の蓄積を防げる傾向にあります。フードを与える回数を朝・晩の2回ではなく、朝・昼・晩・寝る前の4回にするなど、なるべく小分けにして与えてあげましょう。
ゆっくり食べさせる工夫をしよう
早食いをすると、脳で満腹感を感じる前に食べ終わってしまいます。猫は自分の意志でゆっくり食べることはできないので、フードを小皿に分けていろいろな場所に置いてみたり、早食い予防グッズを活用したりするなど、工夫してみましょう。
たまにはウェットフードもOK!
実はウェットフードは、同じ量でもドライフードより低カロリーです。また、水分が多く含まれているので、満腹度もアップします。やや割高なので、ごほうびとしてたまに与えたり、1食分をドライフードと置き換えたりするのがよいでしょう。選ぶときは、必ず総合栄養食にしてくださいね。
プラスαでダイエットを成功させよう♪
食事法とあわせて実践することで、ダイエットが成功しやすくなるコツをご紹介します。
フードで誘って運動させよう
フードを利用して運動するように誘導しましょう。フードを中に入れて転がせるおもちゃを利用したり、高い場所にフードを置いて階段をのぼらせたりといったことや、フードを転がして愛猫に追いかけさせるのも効果的です。
体重チェックを習慣化しよう
週に1度の体重測定を習慣化しましょう。人用のベビースケールを使ってもいいですし、猫を抱っこした状態で体重を測定したあと、飼い主さんの体重を引くというやり方もあります。なお、減量を目指している猫の場合は、1週間に1〜2%の減量を目安にしてください。
同居猫とは隔離してフードを与えよう
多頭飼いでは、食欲旺盛な猫が同居猫のフードを食べてしまうケースも。それぞれの猫の食事場所を遠く離すだけでは、フードの横取りを防ぐことは難しいので、部屋を別々にしてドアを閉めてからフードを与えるのが理想的です。
なかなか減量できないときは獣医師に相談しよう
ダイエットを始めたら、あせらずに半年〜1年は様子を見てください。どうしても体重が減らない場合は、獣医師にくわしく体型チェックをしてもらい、ダイエット方法についてアドバイスをもらうのがよいでしょう。
愛猫の体重はしっかりコントロールを!
愛猫の体重管理において肝心なのは、やはり食事の管理です。飼い主さんの工夫次第で、愛猫の食欲や食事量はコントロールすることができると、山本先生が教えてくれました。愛猫に健康で長生きしてもらうためにも、きちんと意識を持って体重管理を実践していきましょう。
参考/「ねこのきもち」2016年11月号『最新のニューヨーク式“太らせない”秘策も 成功する猫ダイエット』(監修:猫専門病院「Tokyo Cat Specialists」 山本宗伸先生)
文/momo
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。