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突然治ることもあるの? 猫アレルギーにまつわる素朴な7つの疑問
猫が大好き!……だけど、心配している人も多いのが「猫アレルギー」。そもそも、猫アレルギーってなんなのか知っていますか?
猫アレルギーとは
猫アレルギーとは、猫の唾液に含まれる皮脂腺などに含まれる物質によって、人が起こすアレルギー症状のこと。
原因となるアレルゲンの代表は、タンパク質「Feld1(フェルディワン)」。空気中を浮遊していて、猫アレルギーの人が触れたり吸い込んだりすると、排除しようと体が反応を起こします。
原因となるアレルゲンの代表は、タンパク質「Feld1(フェルディワン)」。空気中を浮遊していて、猫アレルギーの人が触れたり吸い込んだりすると、排除しようと体が反応を起こします。
猫アレルギーによく見られる症状
猫アレルギーの症状はさまざまで、原因物質が鼻から侵入した場合には「くしゃみ」「鼻水」、目からだと「充血」「かゆみ」など、経路によって異なります。皮膚が赤く腫れたり、かゆくなることも。
命にかかわることもあるので、気になる症状が見られたときは受診するように!
命にかかわることもあるので、気になる症状が見られたときは受診するように!
アレルゲンは猫の唾液や毛などの中に!
猫アレルギーの原因物質は、猫の唾液や皮脂腺のほか、排泄物などに含まれています。猫は毛づくろいをするので、毛には多くのアレルゲンが付着しているのです。
また、猫は高い場所に上がるので毛が舞いやすく、人が体内に取り込んでしまうのだそう。
体内のアレルゲンは少しずつ蓄積し、花粉症でよくいわれるように「コップ」からアレルゲンがあふれると発症します。
そのため、今は症状がなくても気をつける必要があります。
また、猫は高い場所に上がるので毛が舞いやすく、人が体内に取り込んでしまうのだそう。
体内のアレルゲンは少しずつ蓄積し、花粉症でよくいわれるように「コップ」からアレルゲンがあふれると発症します。
そのため、今は症状がなくても気をつける必要があります。
猫アレルギーの具体的な対策は?
クリーンプロデューサー・植木照夫さんによると、猫アレルギーの対策のひとつとしては、アレルゲンが多く付着している猫の毛を生活空間から取り除くために「掃除をする」ことが有効なのだそう。
とくに猫の毛がたまりやすい部分としては、たとえば……
など。
掃除の際は必ずマスクをして、できれば帽子の着用をするといいでしょう。換気扇も回して、窓も2カ所以上開けてください。
とくに猫の毛がたまりやすい部分としては、たとえば……
- 部屋の上部(エアコンの上、カーテンレールの上、電気のかさなど)
- 部屋の下部(猫タワー、猫ベッド、高さのない家具など)
- 床
- エアコンや換気扇のフィルター
など。
掃除の際は必ずマスクをして、できれば帽子の着用をするといいでしょう。換気扇も回して、窓も2カ所以上開けてください。
掃除のほかにも、空気清浄機を置いて室内の空気をキレイに保つ工夫をしたり、愛猫からアレルゲンを取り除くためにこまめにブラッシング、月1回はシャンプーをするなどの対策もおすすめ。
すでに症状がある人はもちろん、まだ症状がない人も心がけて、発症の予防や軽減ができるといいですね。
すでに症状がある人はもちろん、まだ症状がない人も心がけて、発症の予防や軽減ができるといいですね。
さて、ここまで猫アレルギーの基礎的なことと対策の一部について紹介しました。
ここからは、飼い主さんから「ねこのきもち」に寄せられた「猫アレルギーのソボクな疑問」を、医学博士・十字文子先生が解説します!
ここからは、飼い主さんから「ねこのきもち」に寄せられた「猫アレルギーのソボクな疑問」を、医学博士・十字文子先生が解説します!
Q1.猫アレルギーになったら愛猫を手放さなければならないの?
A.症状の重さによります。工夫次第で付き合えることも。
猫アレルギーの症状によるでしょう。重度の場合は人命にかかわるので、手放すように宣告されることもあります。
対策によって症状が抑えられるなら、いままで通り飼い続けても問題ないでしょう。まずは専門医に相談し、必要があれば検査を受けてみてください。
対策によって症状が抑えられるなら、いままで通り飼い続けても問題ないでしょう。まずは専門医に相談し、必要があれば検査を受けてみてください。
Q2.猫アレルギーはある日突然、治ることもあるの?
A.免疫がついて、反応を起こさなくなることも。
猫アレルギーの症状が見られる人でも、猫と暮らすうちにアレルゲンに免疫ができ、その状態に慣れてくる場合もあります(減感作)。
とはいえ、処方された通りに薬を飲んだり、こまめに掃除をするといった対策を続けることは必要です。
とはいえ、処方された通りに薬を飲んだり、こまめに掃除をするといった対策を続けることは必要です。
Q3.両親が猫アレルギーなら、自分もなる可能性が高い?
A.はい。遺伝であることが多いです。
アレルギー体質は生まれつきのことが多く、遺伝しやすいもの。アメリカの研究結果によると、
になると言われています。
- 両親ともにアレルギーがない場合、子どものアレルギー発症率は約10%
- 両親のどちらかがアレルギー体質の場合、子どものアレルギー発症率は約70%
になると言われています。
Q4.匹数は関係ある? 多いほうが発症しやすくなるの?
A.匹数の多いほうが、発症しやすいと考えられています。
猫は、基本的にアレルゲンをもっています。そのため、猫の匹数が増えるほどアレルゲンの量も増え、猫アレルギーの症状が出やすくなると考えられています。
猫アレルギーの自覚があるなら、新たな猫を迎えることは避けたほうがいいかもしれません。
猫アレルギーの自覚があるなら、新たな猫を迎えることは避けたほうがいいかもしれません。
Q5.とくに症状が出やすい時期はあるの?
A.春から夏までの換毛期は出やすいでしょう。
強いて言うなら、春から夏にかけての換毛期でしょう。アレルゲンの付着した毛が大量に抜けるため、猫アレルギーの症状を引き起こしやすくなります。
また、梅雨の時期は高温多湿で、アレルゲンの成分であるタンパク質が蓄積しやすいため、注意が必要です。
また、梅雨の時期は高温多湿で、アレルゲンの成分であるタンパク質が蓄積しやすいため、注意が必要です。
Q6.アレルゲンをもたない猫種もいるの?
A.もっていない猫がいるかは、明らかになっていないそう。
アレルゲンをもっていない猫は、いまのところ明らかになっていないそうです。ただし、アレルゲンが少ない猫はいるのだとか。
海外で測定された結果によると、
などが該当するそう。
海外で測定された結果によると、
- スフィンクス
- コーニッシュレックス
- デボンレックス
- サイベリアン
- バリニーズ
などが該当するそう。
Q7.愛猫は大丈夫だけど、ほかの猫はダメという場合もあるの?
A.アレルゲンの症状は、1種類ではないのでダメな場合も。
猫アレルギーのアレルゲンは「Feld1」のほかに、じつは数種類あります。そのため、猫によってもっているアレルゲンが異なることも。
免疫ができている愛猫との接触は平気でも、猫カフェなどでほかの猫に触れると、症状が出ることもあるのはそのためです。
免疫ができている愛猫との接触は平気でも、猫カフェなどでほかの猫に触れると、症状が出ることもあるのはそのためです。
以上、猫アレルギーに関する素朴な疑問でした。
猫アレルギーでも、愛猫を手放したくはないもの。長く付き合っていけるように、さまざまな工夫を試してみるといいですね!
猫アレルギーでも、愛猫を手放したくはないもの。長く付き合っていけるように、さまざまな工夫を試してみるといいですね!
参考/「ねこのきもち」2018年4月号『予防法も対策もたくさんあります 猫アレルギーと付き合うには?』
(監修:医学博士 十字文子先生)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
イラスト/山村真代
文/雨宮カイ
(監修:医学博士 十字文子先生)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
イラスト/山村真代
文/雨宮カイ
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