災害時、愛猫をどこに避難させますか?
災害や自然災害に遭遇したとき、あなたは愛猫をどこに避難させますか。
自宅で一緒に過ごす、車中泊をする、避難所に避難するなどの選択肢が考えられますが、いずれにしても慣れない環境での生活は猫にも飼い主さんにも負担がかかります。
選んだ避難場所ごとに想定されるリスクや問題を知ることで、災害時に備えましょう。
①自宅で過ごす
倒壊具合や地盤状態などに危険がない場合は、自宅で猫と一緒に過ごすという判断ができます。住み慣れた場所で過ごすことができ、また他に比べて動ける空間が広いので、猫が一番ストレスを感じずに過ごせるでしょう。
自宅で過ごす場合に考えられるデメリット
ライフラインが滞るとかえって暮らしにくくなるデメリットがあり、見えない場所が脆くなっていることもあるので油断はできません。
自宅で過ごすときに注意したいこと
災害の影響で、配線が脆くなっていることも考えられます。ライフラインが復旧するときに火事などの二次災害が発生することもあるので、猫だけで留守番をさせるときは特に用心しましょう。
②テントや車で過ごす
自宅の敷地のほか、避難所の敷地や公園などの広い場所に拠点を置いて暮らす方法も考えられます。避難所よりはプライバシーが守られますが、テントや車の狭いスペースで長時間過ごすことになるので、猫も飼い主も体調を崩しやすくなるおそれがあります。
テントや車で過ごす場合に考えられるデメリット
密閉された狭い空間で過ごすため、暑い夏などは熱中症にかかりやすくなります。また猫にとっては十分な広さでも、飼い主はエコノミークラス症候群になるおそれがあるので、夜は避難所へ行くなどして体調をコントロールすることが大切です。
テントや車で過ごすときに注意したいこと
狭い空間だからこそ換気や出入りが必要になり、ドアを開けることが多くなります。そのたびに猫が脱走する危険性が出てくるので、テントや車で過ごす場合は、リードや小さめのケージを持っていくと安心です。
③避難所で過ごす
家の近くの公共施設が避難所になることが多く、自分と一緒に猫と過ごせたり、ペット専用のスペースに置かなければならなかったりと、避難所ごとにルールが異なります。
避難所で過ごす場合に考えられるデメリット
人が大勢いる慣れない場所で生活することになるので、猫にとって負担が大きいです。また避難所で生活する人の中には動物が苦手な人や、猫アレルギーの人もいるので、猫のニオイや抜け毛などに対する配慮が欠かせません。
避難所で過ごすときに注意したいこと
先にあげた、ニオイや抜け毛などの対策は必要なのですが、意外なところでフードのニオイを不快に感じる人もいます。残ったフードは密閉容器や袋に入れるなどして、ニオイを出さない工夫も必要です。
④その他の方法
自宅やテント、車などで過ごすのが難しい場合や、地域に猫と一緒に入れる避難所がない場合は、これらの3つの方法を検討してみると良いでしょう。
・動物病院や愛護団体に猫を預ける
・被災していない親戚に猫を預ける
・猫を自宅に残し、飼い主は避難所へ行く
自然災害が発生したら、まずは家などの危ない場所から安全な場所へ避難しましょう。猫を連れている場合は避難所に入れない可能性もあるので、災害が起きる前から自分の住んでいる地域の受け入れ体制などを確認しておくことをおすすめします。
参考/「ねこのきもち」2018年9月号『猫も環境もそれぞれ違うから―― 愛猫を救うのはカスタム防災です』(監修:NPO法人アナイス代表 新潟県中越大震災動物救済本部監事 東日本大震災東京都動物救援センター運営管理部門副センター長 平井潤子さん)
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。