愛らしい容姿から、絶大な人気を誇るアメリカンショートヘアですが、実際はどんな性格をした猫なのでしょうか? 今回は、アメリカンショートヘアの性格や特徴から、注意したい病気や飼い方のポイント、種類豊富な毛色や柄の違いまで画像つきで解説します。
アメリカンショートヘアってどんな猫?
まずはアメリカンショートヘアの身体的な特徴や歴史を見ながら、どんな猫なのかを探っていきましょう。
アメリカンショートヘアの身体的特徴や魅力
幅広の丸っこい顔つきに、頑丈で筋肉質な体つきというギャップを持つアメリカンショートヘア。可愛い容姿と穏やかな性格から、初心者にも飼いやすいと、家猫の中でもトップクラスの人気を誇ります。
平均体重は約3~6kgで、全体的に均整のとれたボディが特徴です。平均寿命は約10~13歳と、他の猫よりもやや短い傾向にあります。生態価格は入手先などによっても違いがありますが、ペットショップでは一般的に10万円前後で、成長にしたがって価格は低くなるようです。
アメリカンショートヘアの歴史
アメリカンショートヘアは、イギリス原産のブリティッシュ・ショートヘアが直系の先祖だといわれています。元々は農場のねずみハンターとして重宝されていましたが、害虫駆除の技術が発達したことで、その役目を終了。その後、家猫として親しまれるよう品種改良され、1966年にアメリカンショートヘアとして登録・誕生しました。
日本では1980年代に見かけるようになり、見た目の美しさと愛らしさから、現代でも幅広い世代に愛される猫になっています。
アメリカンショートヘアの性格とは? オス・メスで違いはある?
日本でも爆発的な人気を博すアメリカンショートヘアですが、どのような性格をしているのでしょうか?
人なつっこく順応性が高い
明るくフレンドリーな性格のアメリカンショートヘアは、飼い主だけでなく、他の動物や人と良好な関係を築くことができます。また、順応性が高いので、もらわれてきてすぐのときや、引っ越ししたときでも、環境の変化にしっかり対応できます。多頭飼いしている家庭や、引っ越しが多いという方にも向いているかもしれませんね。
好奇心旺盛で遊び好き
ねずみハンターをしていた先祖の性格が色濃いのか、とにかく好奇心旺盛で、遊ぶのが大好きです。運動能力も高いので、家中飛び回って遊びます。好奇心旺盛な分、イタズラ好きな面もあります。
頭も良くてお利口さん
トイレの場所をすぐ覚えるなど、賢い一面があります。無駄鳴きなども少ないので、住宅密集地やマンションなどでも飼いやすいでしょう。
ベタベタするのは好まない
人なつっこくすり寄ってくる反面、抱っこされるのは好みません。過度に触れるとストレスになる恐れもあるので、嫌がる場合は無理に触らず、適度な距離を保つようにしましょう。
オス・メスで性格に違いはあるの?
アメリカンショートヘアは、オス・メスで多少性格に違いがあります。オスはメスよりも甘えん坊で、普段も寝るときも人といるのが大好きな性格をしています。一方、メスは警戒心が強く、自立心も高いのでそこまで甘えることは少ないでしょう。とはいえ、メスも慣れた相手にはフレンドリーに接するなど、アメリカンショートヘアらしい性格に違いはないようです。
こんなに種類いっぱい! 毛色や柄の違いを画像つきで紹介!
アメリカンショートヘアの被毛といえば、銀色ベースに黒い縞模様が入った「シルバー・クラシックタビー」が有名ですよね。しかし、実はアメリカンショートヘアの毛色や柄はかなり数が多く、現在名前をつけて分類されているだけでも70種類以上もあるといわれています。ここでは、その中でも代表的な毛色や柄を紹介します。
シルバー・クラシックタビー
前述した通り、アメリカンショートヘアの代表的な毛色で、銀色(銀灰色)の地に黒い縞模様が入っています。毛色の中でも高い人気を誇る毛色の1つです。
こちらのダイスケくんは、典型的なシルバー・クラシックタビーの毛色を持つ猫ちゃん。きれいな銀に墨のようにくっきりした模様が美しいですね。くりくりしたおめめの美猫くんです。
レッドタビー
数あるタビー色のうち、オレンジブラウンのベースに、より濃いオレンジブラウンのタビーが入った毛色です。同じレッドタビーでも、淡いレッドから濃いブラウンまでさまざまな色味があります。
こちらの、フローリングの上で大きく伸びをしているわこちゃんは、ベースからのオレンジブラウンに濃い目のタビーが入った猫ちゃん。淡いピンクの鼻と耳のあたりの色と相まって、暖かくて可愛い印象ですね。
ブラウンタビー
こげ茶色の地に、黒い大き目の縞模様が入っている毛色です。シルバー・クラシックタビーと見た目がだいぶ似ていますが、こちらの方が色味は濃くなっています。
そんなブラウンタビーの毛色を持つあんこちゃん。よく見ると毛の色味だけでなく、緑がかった瞳を持つシルバー・クラシックタビーと違い、こちらは金がかった瞳を持っていますね! 柄も縞というより、丸に近くなっています。
パッチドタビー
通常の縞柄模様に、あて布のように不規則に茶色が入る毛色です。3色が美しい見た目から、三毛猫柄とも称されます。ブリーダーサイトでもあまりお目にかかれない、希少性の高い毛色となっています。
そんな希少性の高いパッチドタビーの毛色を持つのが、こちらの寝姿が可愛い凛ちゃん!
どーんと突き出されているお手てにも淡く茶色がのっていて、とても美しいですね。
その他にも、鯖のような横縞が特徴的な「マッカレルタビー」、ソリッドカラーやバイカラーなど、バリエーション豊かです。他の毛色や柄も、探してみたくなりませんか?
アメリカンショートヘアの飼い方のポイントと注意点
しっかり遊べる環境を整えよう!
アメリカンショートヘアは活発で遊ぶことが大好きなので、走り回れる広さの部屋を用意し、上下運動ができるキャットタワーなどを設置してあげましょう。また、コミュニケーションが好きな猫種なので、1日最低でも5~10分ほどは、おもちゃなどで遊ぶ時間を作ってあげてください。
ブラッシングは愛猫とのスキンシップにやってあげよう
短毛種であるアメリカンショートヘアは、そこまで頻繁にブラッシングは必要ありません。ただ、定期的にブラッシングを行っておけば毛玉対策になりますし、愛猫とコミュニケーションもはかれます。愛猫と過ごすときに、ごほうびやスキンシップとしてブラッシングをやってあげてはいかがでしょうか♪ ただし、ダブルコートなので、換毛期の抜け毛には毎日ブラッシングしてあげるなどの注意が必要です。
太らせないように食事量には注意して!
後述もしますが、アメリカンショートヘアは体質的に太りやすいため、年齢や体の大きさに応じたフード量以外は与えないようにしましょう。また、アメリカンショートヘアの平均体重はオスで約5~7kg、メスで約3~5kgといわれています。日ごろから自宅で体重測定を行い、平均体重を超過しないよう注意してください。
病気させないために温度管理は重要
気温の低いイギリス、しかも外が近い農場でネズミ捕りをしていた先祖を持つアメリカンショートヘアは、他の猫よりも寒さには強いといわれています。とはいえ、他の猫と比べると強いというだけで、暑さに関しては他の猫同様あまり強くはありません。熱中症や低体温症にならないように、愛猫が快適に過ごせる温度調整を心がけてくださいね。
アメリカンショートヘアがかかりやすい病気とは
前述したように、体質的に太りやすいアメリカンショートヘアは、体重増加によって併発される病気にかかりやすいです。どのような病気にかかりやすしのかしっかり把握して、健康管理はしっかり行いましょう。
肥満症
アメリカンショートヘアは、気を抜くとすぐ体重が増加してしまいます。体重を超過して肥満になってしまうと、他の病気を引き起こす原因にもなりますので、愛猫を太らせないよう注意してください。
アメリカンショートヘアは、気を抜くとすぐ体重が増加してしまいます。体重を超過して肥満になってしまうと、他の病気を
関節疾患
体重増加により関節に負荷がかかり、関節に炎症がおこることで痛みを伴います。
糖尿病
肥満によって併発しやすい病気で、膵臓で作られるインスリンがうまくつくれなくなったり、働きが悪くなることで血糖値が高くなる病気です。発症すると体にさまざまな不調を引き起こし、最悪、命にかかわる恐れもあります。
アメリカンショートヘアの性格を知ってもっと仲良くなろう!
世界各地に愛好家がいるほど人気猫種である、アメリカンショートヘア。人見知りしない人なつっこさを持ち、丈夫な体でお世話もしやすいので、初心者にはぴったりな猫種ではないでしょうか♪
ただし、ベタベタされることは好まないので、接し方を間違えると酷くストレスを与えて体調を崩させてしまう恐れもあります。アメリカンショートヘアがどのような性格や特徴を持つ猫なのかしっかり理解し、仲良くなれるようにコミュニケーションを取りましょう!
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『アメリカンショートヘアの特徴・性格・飼い方』(監修:CFAオールブリード国際審査員 サンフラワーキャットクラブセクレタリー 高野八重子先生)
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/pigeon
※性格や気質などは個体差にもよりますのであくまで目安としてください。
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部の写真に関連性はありませんので予めご了承ください。