糖尿病は、インスリンのはたらきに異常が起き、慢性の高血糖とエネルギー不足を引き起こす病気です。猫が高齢化するにつれて増加していて、発症後は療法食のフードで管理しますが、去勢・避妊後に肥満傾向にならないよう注意することが、予防にもつながります。
猫に多い症例は、肥満傾向の場合に多く発症。
糖尿病は、インスリンのはたらきに異常が起き、慢性の高血糖とエネルギー不足を引き起こす病気です。インスリンがうまく分泌されないために起きるインスリン依存性糖尿病と、インスリンがうまく作用しないインスリン非依存性糖尿病があります。
猫では、肥満傾向の場合にインスリン非依存性糖尿病の発生率が4倍にも高まるといった報告があり、とくに去勢したオスがなりやすいようです。ですから、糖尿病を遠ざけるためには、避妊・去勢後などに愛猫を肥満にしないことがとても大切なのです。
猫に多い症例は、療法食で管理できることも。
猫に多いインスリン非依存性糖尿病の場合、療法食によって病状をコントロールすることが期待できます。食後に血糖値が急激に上昇しないように、繊維質が多く調整された療法食や、水分をふくんでかさが多いウエットフードの療法食で食事管理をします。血糖値の大きな変動をおさえるため、食事は1日に3〜4回に分けて与えるようにします。
一方、インスリン依存症糖尿病の場合は、食物から吸収したエネルギーを体内で利用できるようにインスリンを投与する治療が行われます。これと連動して、適切な量の栄養を確実に摂取できるように食事管理をします。