ムシムシとした気候、そんな環境下で“菌”のエサになるものがあれば、猫グッズにも“雑菌”が大繁殖してしまいます。猫の健康管理のためにも、猫のグッズを衛生に保つことは大事。そこで繁殖した菌を排除するお手入れ方法を紹介します。
食器
食事ごとに洗剤で洗って
猫の口の中には多くの常在菌がいるので、猫が口を付けるとフード・水に菌が付着し、繁殖します。また、空気中に浮遊している菌もフード・水に付着して繁殖します。食事ごとに残ったものは捨て、食器を洗剤で洗って、乾燥させてから使いましょう。
自動給水器
フィルター交換を忘れずに
湿度が高くなると、カビなどの菌が空気中に多く浮遊します。そのため、自動給水器内の水の中に入り込む菌の量も増加します。フィルターでろ過するタイプの自動給水器は、いつもよりフィルターが汚れやすいので、交換を忘れないよう注意しましょう。
開封したフード
開封後の長期間保存は避けて
パッケージを開封後、そのまま長期間保存すると、菌が繁殖して胃腸炎の原因になることも。ドライフードは、長くても開封後1カ月で消費できる容量のものを選んで。ウエットフードは、すぐに使い切れない場合は1回分ずつ小分けにして冷凍し、早めに使い切りましょう。
大容量のドライフードを購入する場合は、食品用の真空パック器を使って、開封後すぐに数日分ずつ小分けにするのがオススメです。
猫トイレ
月に一度は丸洗いと除菌を
猫トイレには、ウンチに含まれる腸内細菌が付着するうえ、オシッコの水分で湿度が高くなり菌が繁殖しやすいもの。トイレ砂は最低でも月に一度はすべて入れ替え、トイレ容器を洗剤で丸洗いし、塩素系漂白剤で付け置き除菌を。猫トイレを消毒した際、自分のニオイが消えるとトイレを使わなくなる猫もいるので、新しい砂に古い砂を一握り入れると安心です。
猫トイレ周りの湿度を下げるために除湿剤を置いたり、空間除菌ができるオゾン発生器などを設置したりするのもオススメです。
おもちゃ
ある程度使ったら買い替えて
猫が噛んだりくわえたりしたおもちゃには、猫の口の中の菌がたくさん付着します。さらに、唾液で湿った状態で放置すると、大繁殖することも。よく使うものは定期的に洗剤で洗い、天日干しを。また、消耗品と考えて一定期間で買い替えましょう。
猫ベッド
定期的に丸洗いと除菌・消臭を
猫ベッドには、空気中のカビや猫の皮膚・被毛にいる菌などが付着しています。付着した菌が過剰に増えてしまわないよう、定期的に掃除機で抜け毛などを取り除き、できるものは丸洗いと布団乾燥機などで乾燥を。また、安全な成分の除菌スプレーを使用しても。
“雑菌”は高温多湿な、衛生的に好ましくない環境で繁殖しやすいもの。このような“菌”を繁殖させたまま放置していると、猫の病気の原因になることもあります。そうさせないためにも、正しいお手入れ方法で清潔に管理しましょう。
参考/「ねこのきもち」2019年6月号『猫にまつわる3つの菌のはなし』(監修:モノカどうぶつ病院院長 小林清佳先生)
文/浪坂一
イラスト/守屋和美
画像/iStock、Getty Images Plus、ゲッティイメージズ
※この記事で使用している画像は2019年6月号『猫にまつわる3つの菌のはなし』に掲載されているものです。