ご長寿猫の飼い主さんは、猫のお世話でどのような工夫をしているのでしょうか? ここでは、人の年齢に換算すると「還暦」をこえる、11才以上のご長寿猫の飼い主さんが実践している『長生きの秘訣』と、専門家の先生の解説をご紹介します。
毎日スキンシップして、体調をチェックしています
ふだんからスキンシップを心がけているという、16才のご長寿猫の飼い主Oさんご夫妻。2年前に愛猫が原因不明で血を吐いたときも、触って熱っぽいことに気付けたそうです。
病気の早期発見につながる、よい試みです!
「猫は体調を崩したとき、言葉で自分の気持ちを伝えることができません。そのため、飼い主さんが猫の異変にいち早く気付くための試みはすばらしいですね。病気の早期発見に直結します!」(先生より)
「暖かい居場所」を確保しています
防寒対策として、電源をつけていないこたつの中に猫ベッドを入れているという、14才のご長寿猫2匹と17才のご長寿猫1匹の飼い主Sさん。大きめの洗濯バサミで、こたつ布団を挟んでたくし上げておけば、猫が出入りしやすいのだそうです。
また、ご自宅のベランダで、日向ぼっこもさせているのだとか。
寒さ差に弱くなるので、暖かいスペース作りは大切!
「猫はもともと寒さに弱いのですが、高齢になると脂肪が減少して、より寒さを感じやすくなります。そのため、日向ぼっこやこたつを利用した暖かいスペースづくりは、とてもいい工夫ですね」(先生より)
※猫をベランダに出すときは目を離さず、脱走に注意しましょう。
体の変化にあわせた生活環境づくりをしています
21才のご長寿猫と暮らすSさんは、ベッドへの上り下りが楽になればと、6年前に階段を設置したといいます。家族みんなで見守る生活も、心がけているのだそうです。
愛猫のことを考えた、すばらしい心がけです!
「猫の足腰が弱くなっていることを考慮した、すばらしい環境づくりです。21才はかなりの高齢猫になるので、家族みんなで見守る心がけもいいですね!」(先生より)
習慣的に体重と排泄物のチェックをしています
16才のご長寿猫の飼い主Oさんは、週1回体重チェックを行い、300g体重が減ると動物病院へ行くようにしているそうです。また、3年前に愛猫が膀胱炎にかかったことがあるため、排泄物は注意してよく見ているのだとか。
健康意識の高さが、長寿につながっています!
「猫にとって300gの体重の減少は、病気の危険性が高いです。このような飼い主さんの健康管理の意識の高さが、長寿へとつながっているのでしょう。みなさんももし、愛猫に300gの体重減少が見られたら、すぐに受診してくださいね」(先生より)
今回ご紹介した『長生きの秘訣』の中には、若い猫の飼い主さんでもマネしたい工夫があふれていました! ぜひ参考にしてみてくださいね。
参考/「ねこのきもち」2016年10月号『全国のオーバー還暦猫が大集合!リアルライフからわかったご長寿術』(監修:聖母坂どうぶつ病院獣医師 鵜飼佳実先生)
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。