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猫の「乳がん」は飼主が見つける!「乳がんチェックマッサージ」のやり方とポイント

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乳がんチェックマッサージで、愛猫の未来を守れる!

“乳がんで苦しむ猫をゼロにする!”を掲げる「キャットリボン運動」では、飼い主さんが家で猫の乳がんを見つけることができる「乳がんチェックマッサージ」を提案しています。

「チェックマッサージで乳がんを早期に発見してあげることで、ご家族が猫ちゃんの未来を変えることができるのです」とおっしゃるのは、運動の発起人であり、JVCOG代表理事の獣医師・小林哲也先生。「乳がんチェックマッサージ」のやり方とポイントを教えていただきました。

お話をお伺いした先生
小林 哲也先生
公益財団法人 日本小動物医療センター付属 日本小動物がんセンター センター長
米国獣医内科学専門医(腫瘍学)
アジア獣医内科学専門医(小動物)

なぜ「乳がんチェックマッサージ」が必要なの?

猫の「乳がん」は進行度合いで4つのステージに分かれ、ステージが進むほど命の危険が高くなるといいます。初期である「2センチ以下」の段階で発見できるかどうかが、生存期間を大きく左右してしまうのだそうです。

ステージ腫瘍の大きさリンパ節への
転移の有無
他の臓器への
転移の有無
<2cmなしなし
2~3cmなしなし
全て
>3cm
転移あり
なし
なし
全てあり

「初期の乳がんは痛みなどの症状がなく、猫の様子からは分かりません。それが乳がんの怖いところです。
また、猫は慣れていない相手に、仰向けになってお腹を触らせることはまずしません。獣医師が触って調べようとしてもむずかしいのが現状です」(小林先生)

でも、家族ならば、猫も安心してお腹を触らせてくれますよね。お腹を触られるのが嫌いな猫ちゃんでも、機嫌のいい時なら触らせてくれることが少なくありません。

そこで、家族が猫と遊びながらお腹のマッサージをして、乳腺にしこり(腫瘍)ができていないかをチェックする
それが「乳がんチェックマッサージ」です。

これを習慣にすれば、乳がんを早期に発見でき、愛猫の命を救える可能性がぐっと高くなるんだそうですよ。

マッサージは月に1回、猫の機嫌がいいタイミングで

マッサージを行う目安は「月に1回」でいいそうです。
愛情をたっぷり込めて、ムリなく楽しく続けるのがコツ。猫ちゃんの機嫌がいいときや、遊んでほしそうなときに行うのがよさそうですね。

お腹を触られることが好きではない猫の場合はいきなりマッサージをせず、お腹をやさしくなでるなどして、触られることに慣れさせることから始めるといいそうです。

「乳がんチェックマッサージ」の手順とポイント

では、具体的なマッサージの方法をご紹介します。
一緒に、私も我が家の猫で乳がんチェックマッサージをしてみました!

STEP1

まず、猫をひざで挟むようにして、仰向けにします。

うちの猫は私のひざの上に仰向けで乗って寝るのが好きなので、この態勢は全然OKでした。
この姿勢が難しい猫ちゃんの場合は、胸からお腹が十分に触れる体勢であればOKだそうです。

乳がん ねこ
イラスト提供/エフアンドエスクリエイションズ

STEP2

猫の乳腺と、その周辺を含む広い範囲を確認します

猫の乳腺は毛に覆われているのでわかりにくいのですが、片側に4つ、合計8つあります。しこりは乳腺の周りにあるリンパ腺にできる場合もありますから、おっぱい周辺だけでなく、わきの下から足の付け根まで広い範囲をチェックすることが重要です。

乳がん ねこ
イラスト提供/エフアンドエスクリエイションズ

STEP3

指先の柔らかい部分で、お乳のあたりを軽〜くつまむようにして、やさしくマッサージします。ここで、乳腺の上にしこりがないか、乳腺の奥にしこりがないか確認します。

猫のおっぱいって小さいので、最初はどうつまめばいいのか戸惑ったけど、1つ1つチェックするうちに少しずつ慣れてきますね。
うちの猫、なんだか気持ち良さそうです。

「しこりは8つの乳腺のどこにできるかわかりません。1つの乳腺にだけできることもあれば、同時に複数の乳腺にできることもあり、どちらも半々くらいの割合で起こります。おっぱい一つ一つをていねいにチェックすることが大切です」(小林先生)

乳がん ねこ
イラスト提供/エフアンドエスクリエイションズ

STEP4

上から下に向かって、右側をチェックしたら次に左側へと順に行うと、もれなくチェックできるとのこと。これがコツですね。

乳がん ねこ
イラスト提供/エフアンドエスクリエイションズ
乳がん ねこ
イラスト提供/エフアンドエスクリエイションズ

ただし、途中でイヤがったら無理強いは厳禁。続きはまた別の日の、機嫌のいい時に行えばOKです。

乳がん ねこ
イラスト提供/エフアンドエスクリエイションズ

しこりの形は「丸型」「平型」「などいろいろ

しこりの形状は一定ではなく、以下のようにいろいろなケースがあるそうです。毛に埋もれているとわかりにくいですが、見逃さないようにしたいですね。

乳がん ねこ
イラスト提供/エフアンドエスクリエイションズ

「マッサージをしていて少しでも違和感や異変を感じたら、すぐホームドクターに相談してください。しこりが1センチ以下で小さいから大丈夫とか、しこりの位置が移動したから腫瘍じゃないなど、自己判断は禁物です」と小林先生はおっしゃいます。

今回、うちの猫はしこりが見つからなかったのでひと安心。これからも月に1回の「乳がんチェックマッサージ」で、愛猫の健康と大切な命をしっかり守ってあげたいですね。

次回は、万一しこりが見つかった場合に備えて、乳がんの診断と治療の内容、飼い主さんが知っておくべきことを小林先生に教えてもらいます。

自宅で発見できる猫の乳がん。
でもそれは、飼い主さんの中にはご存知ない方も。
1匹でも多くの猫が乳がんに苦しまなくていいように、私たちも「キャットリボン運動」を支援することができるのです。
チャリティーには、1,000円から参加できますし、寄付した方にはオリジナルピンバッジがもらえます。
このピンバッジ、縦の長さが2センチになっていて、今回ご紹介した「乳がんチェックマッサージ」の際に、しこりの大きさが初期の「2センチ以下」かどうかの目安になるすぐれものなんですよ。

詳しくは、下記の公式サイトにてご確認くださいね。

キャットリボン公式サイト

監修/小林 哲也先生
公益財団法人 日本小動物医療センター付属 日本小動物がんセンター センター長
米国獣医内科学専門医(腫瘍学)
アジア獣医内科学専門医(小動物)


文/かきの木のりみ(ライター)

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