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保護猫を迎えたい!保護団体・自治体から猫を譲渡してもらう場合の方法とは?

「新しく猫を迎え入れたい!」と思ったとき、近年では「保護団体」や、自治体の運営している「動物愛護センター」などから譲り受けるという人も多いようです。

今回はそんな保護団体・自治体から猫を迎え入れたねこのきもち読者の飼い主さんのエピソードと、譲渡してもらう方法をご紹介します。

保護猫を幸せにしたくて保健所主催の譲渡会に参加し、ミケの子猫に一目惚れ

長野県 N・Iさん こゆきちゃん(メス・2才)
’17年秋、高齢の愛犬の元気がなくなり、少しでもいい刺激になればと、猫を飼うことに決めました。ペットショップの猫もいいですが、保護猫を幸せにしてあげたいと思い、地元の保健所主催の譲渡会に参加。猫を迎えるのは初めてで不安もありましたが、スタッフの方がやさしく声をかけてくれる、アットホームな雰囲気の中、30匹以上の猫を見て回れました。そこでミケの子猫の “こゆき”に一目惚れ。手続き後に家に迎えました。

愛犬との対面もスムーズで日向ぼっこをする仲に。その後、愛犬は亡くなりましたが、こゆきのおかげで幸せな最期になったと思います。現在は“こうめ”と“こまめ”も保健所から迎え、すっかり猫派です。

在りし日の愛犬と

画像/ねこのきもち2019年11月号『保護猫ストーリー』
↑(写真)相性がよかった、愛犬のゆきくんと、こゆきちゃん。

同居猫とも仲良し

画像/ねこのきもち2019年11月号『保護猫ストーリー』
↑(写真)こうめちゃん(左)にくっ付くこゆきちゃん。「同居猫と仲よくする姿を見るとこちらも幸せになり、こゆきを選んでよかったと実感します」と飼い主さん。

保護団体・自治体(動物愛護センター・保健所)からの迎え方

保護団体って何?

飼い主のいない猫たちに新しい飼い主を見つける

自治体で収容されている猫を引き出したり、地域で生まれた子猫などを自ら保護し、新しい飼い主を探す活動をしているのが保護団体です。それと同時に、去勢・不妊手術やワクチンなど、健康管理を行います。収容施設のシェルターをもつところもれば、自宅でお世話しているところも。
譲渡会を会場やシェルターなどで開催するのが一般的ですが、中にはウェブサイト内で猫の情報を掲載したり、保護猫カフェと提携しているケースも。
撮影/中川文作

動物愛護センター・保健所って何?

飼い主不明の猫や遺棄された猫を収容

飼い主不明で保護されたり、やむを得ない事情で飼い主が持ち込んだペットが収容されているのが、自治体の動物愛護センターや保健所です(自治体によって名称が変わります)。施設内では、定期的に譲渡会を開催したり、見学を受け入れたりしています。また、新しい飼い主を見つける活動もし、東京都をはじめ、殺処分ゼロに向けて本格的な取り組みを始めている自治体が増えています。
なお、猫の譲渡は、原則としてその自治体に住んでいる人が対象です。

飼い主募集サイトの利用者も急増中

インターネットを使って自宅で保護猫を探せる、募集サイトを利用する方法も。そのひとつが「ペットのおうち」で、8月現在で8万件を超える保護猫の譲渡が決定しています。個人が保護した猫のほか、保護団体が情報を出しているケースも。
画像/ねこのきもち2019年11月号『保護猫ストーリー』
※飼い主募集サイトについては、利用前に口コミを調べたり、譲渡方法や個人情報のやり取り方法など運営団体が健全であるか、きちんと確認したりしましょう。

譲渡の流れ

保護団体の場合

1 譲渡会に参加する

保護団体主催の譲渡会に参加します。譲渡会には事前予約が必要な場合もあるので、前もって確認を。また、ウェブサイトで譲渡対象の猫を紹介している団体もあります。

2 猫の説明や スタッフによる面談を受ける

譲渡会では、引き取り希望用のアンケートに記入。譲渡対象の猫を見て回ります。猫を保護した保護主さんから直接説明が受けられることも。スタッフによる面談もあります。

3 自宅でトライアル開始

面談とアンケートによる審査に通ったら、後日、スタッフもしくは保護主が自宅まで猫を届けてくれます。引き取り申込書などを渡して、1週間ほどの猫とのお試し生活を開始。

4 正式譲渡

先住猫や家族との相性などに問題がなければ、双方の合意のもと譲渡が決定。団体によって金額は違いますが、2~4万円ほどの譲渡費用(ワンチン代、検査代など)が必要。

自治体(東京都)の場合

1 飼い主になるための条件を確認

自治体が開設しているウェブサイトなどで、譲渡を受けるための条件を確認します。おもな条件は飼い主さんの年齢、飼育環境、経済状況などです。
東京都動物愛護相談センターでは’17年に動物情報サイト「ワンニャンとうきょう」(https://wannyan.metro.tokyo.lg.jp/)を開設。譲渡対象の猫の情報も掲載。
※当記事の譲渡の流れはこちらを参考。
画像/ねこのきもち2019年11月号『保護猫ストーリー』

2 譲渡事前講習会を受ける

自治体主催の譲渡事前講習会で、猫を飼う前の心構えと準備の説明を受けます。集合住宅や賃貸住宅に住んでいる人は、猫が飼えることがわかる管理規約などが必要。

3 譲渡講習会を受け、猫とお見合いをする

譲渡事前講習会とは別の日に、譲渡講習会を受けます。適正な飼い方の説明などがあり、譲渡対象の猫とご対面。職員と相談しながら、自分や家族に合った猫を選びます。

4 書面等による手続き

迎えたい猫が決まったら、センター作成の書面等にサインをして手続きをします。自治体によっては、譲渡手数料などを負担する必要がある場合も。
※譲渡の流れは保護団体、自治体によって異なります。
保護団体や自治体が主催する譲渡会などは、全国各地で定期的に行われているため、保護猫と出会いやすい場です。もし保護猫を迎え入れようと思ったのなら、まずは近くで譲渡会が行われないかを調べてみてください。




参考/ねこのきもち2019年11月号『保護猫ストーリー』
文/浪坂一
撮影/中川文作
画像/ねこのきもち2019年11月号『保護猫ストーリー』
※この記事で使用している画像は2019年11月号『保護猫ストーリー』に掲載されているものです。
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