1. トップ
  2. 猫と暮らす
  3. 健康・病気
  4. おしっこの病気
  5. 【獣医師監修】水を飲まない猫は危険!泌尿器系の病気と症状の見分け方

猫と暮らす

UP DATE

【獣医師監修】水を飲まない猫は危険!泌尿器系の病気と症状の見分け方

猫は水をあまり飲みたがらない生き物ですが、猫が水を飲まないと体にどのようなことが起こるのか、それによってリスクが高まる尿石症、膀胱炎、慢性腎不全について解説します。また、飲水量対策におすすめの自動給水器のランキングもご紹介します。

猫が水を飲まないと、どんなことが起きる?

口を開けている猫
getty
半砂漠地帯に住んでいたという猫の祖先。そのため、猫はもともと渇きに鈍感な性質をもっています。

しかし、飲水量が不足している状態が続くと、排尿回数が減ってオシッコが濃くなり、腎臓に負担がかかる、尿路結石ができやすくなるなど、泌尿器系の病気にかかるリスクが高まります。 猫を病気のリスクから守るためにも、必要な飲水量を確保できるように気をつけてあげましょう。

次の章からは、飲水量不足によって起こりやすい猫の病気を解説します。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師監修】愛猫が水を飲まない!?対策や水分不足の危険性を解説!」

起こりやすい病気①:尿石症

見上げる猫
getty
尿石症は、腎臓や尿管、膀胱、尿道に結石ができる病気です。体質や生活習慣、水分不足などの影響でオシッコの濃度が上がり、尿に含まれる成分が凝縮して結石ができやすくなります。尿石が尿道に詰まり完全に尿が出なくなると、腎臓が壊れてしまい、最悪の場合命に関わることも。

早期発見のためには、排尿に変化がないか日ごろから観察する習慣をつけることが大切です。
尿の量が極端に減る、頻繁にトイレに行くなどの行動が見られたら注意してください。
また、オシッコがキラキラとして見える、結石が粘膜を傷つけて血尿が出るなどの変化があらわれることもあるので、見落とさないように確認しましょう。

起こりやすい病気②:特発性膀胱炎

仲良しな猫たち
getty
特発性膀胱炎は、オシッコがたまる膀胱に炎症が起きてしまう病気です。はっきりとした原因は不明ですが、ストレスや水分不足などが発症リスクを高めると考えられています。

オシッコの量の減少や、トイレの頻度の増加、トイレに出たり入ったりとソワソワする、血尿が出るなどの様子が見られたら、動物病院で相談するようにしてください。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師監修】猫が「膀胱炎」と診断されたら? 腎不全との関係性って?」

起こりやすい病気➂:急性腎不全

甘えている猫
getty
急性腎不全とは、突然腎臓の機能が低下し、オシッコが出なくなる、ぐったりする、嘔吐や下痢をするなど、重い症状が出る病気です。治療が遅れると、体中を老廃物や毒素が巡る尿毒症に陥り、3日程度で命を失ってしまうこともあります。

原因は、高度の脱水や尿路結石による尿道閉塞をはじめ、貧血、ウイルス感染、毒物、薬物などさまざま。治療により回復した場合でも、腎臓にダメージが残り、後遺症として慢性腎不全になってしまうケースもあるため、まずは予防を心がけましょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師監修】猫はかかりやすいから要注意!「腎不全」ってどんな病気?|ねこのきもち」

ねこのきもちユーザーに聞いた!自動給水器ランキング

嬉しそうな猫
getty
尿石症や特発性膀胱炎は再発を繰り返すケースも多く、急性腎不全は最悪の場合死に至ることもある病気です。
このような疾患の既往歴のある猫は、予防策として飲水量のコントロールをしっかりと視野に入れていく必要があります。 必要な飲水量を確保するために、フードをウェットタイプの物に変える、水飲み場の増設をする給水器を使うなど工夫しましょう。

それでは最後に、「ねこのきもちアプリ」ユーザーが選ぶ自動給水器ランキングをご紹介します。愛猫が快適に水を飲めるような環境づくりのためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自動給水器ランキング
1位ジェックス
ピュアクリスタル ホワイト
ポンプで水を循環させながら、抗菌活性炭を使用したフィルターで汚れをろ過することで、きれいでおいしい水をつくる自動給水器。猫用は猫が水を飲みやすい山形になっており、飼育数や用途などに合わせて11種類から選べます。

>公式サイトはこちら
2位リッチェル
プレアクア キャットウォーターファウンテン
独自の浄水カートリッジを使用した、循環式自動給水器。猫が水を飲みやすいように、湧き出す水が斜面を流れるような形状に設計されています。サイズはS・Mの2種類。

>公式サイトはこちら
3位アイリスオーヤマ
ペット用自動給水機 PWF-200
活性炭入りフィルター付きの循環式自動給水器。アタッチメントを取り外しすることで、2通りの水流に切り替えることができます。

>公式サイトはこちら
そのルーツからも分かるように、猫は飲水量の低下で泌尿器系の病気のリスクが高まりやすい傾向にあります。早期発見のためにも、日ごろから猫の行動やオシッコの状態などを観察し、予防の一環として飲み水に気を配ってあげてください。
ランキング/2020年1月「ねこのきもちアプリ」内調査(回答者数 323人)
※掲載商品はランクインしたブランドの一例を紹介しています。


監修/徳本一義(獣医師)
ペット栄養学会理事。日本獣医大学非常勤講師。大学卒業後、小動物臨床を経て、ペットフード会社で学術部門を担当。現在は、複数の獣医科大学の非常勤講師を兼任。ペットフード協会新資格認定制度実行委員会委員長。
徳本先生
CATEGORY   猫と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「猫と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る