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【獣医師監修】猫はかかりやすいから要注意!「腎不全」ってどんな病気?|ねこのきもち

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発症すると死亡率が高いことで知られる、猫の腎不全。しかも猫は体質上、腎不全にかかりやすいといわれています。今回はそんな腎不全の基本的な症状や原因、予防法、治療法はもちろん、「末期(ステージⅣ)のときの症状は?」「食事周りで気を付けることはある?」などについても解説していきます。

監修/鵜飼佳実先生(聖母坂どうぶつ病院)

慢性か急性かによっても差がある 腎不全の症状とは?

画像/iStock、Getty Images Plus

猫の腎不全には、「急性腎不全」と「慢性腎不全」の2つがあります。急性の場合、尿石症や脱水などが原因で一時的に腎臓が障害をきたすことで発症し、急激に腎臓の機能が低下します。慢性の場合は、時間をかけて腎臓に少しずつ負担がかかることで発症。猫の場合、慢性腎不全のほうが多く、それぞれの症状は、以下のとおりです。



種類症状
急性腎不全●食欲低下
●元気がない
●下痢や嘔吐を繰り返す
●痙攣(けいれん)する
●多飲多尿/乏尿(ぼうにょう)・無尿
●虚弱               など  
慢性腎不全●食欲不振
●下痢や嘔吐を繰り返す
●多飲多尿
●体重減少
●無気力・虚弱          など  

慢性腎不全の場合、これらの症状に気付くの頃には「ステージⅡ(中期)」~「ステージⅣ(末期)」と診断されます。猫の腎機能の低下がかなり進行していると考えられるので、発見したらすぐ動物病院で受診しましょう。

腎不全の原因はさまざまですが、なりやすい猫には傾向があります

画像/iStock、Getty Images Plus

腎臓は、体内の老廃物をろ過して、尿として排出する器官です。腎不全とは、その機能が低下すること。つまり毒素を排出することができなくなるため、最悪の場合死に至る恐ろしい病気なのです。

原因はさまざまですが、感染症や泌尿器の病気(尿石症や膀胱炎など)によって腎臓に支障をきたしやすいという説も。一説ではヒマラヤン、ペルシャ、ロシアンブルーなどは、遺伝的に腎障害を持って生まれてくることがあるともいわれています。ただしこれらの純血種に限らず、どの猫も充分注意が必要です。

腎不全の予防法・飼い主さんにできることは?

画像/iStock、Getty Images Plus

原因や傾向がはっきりと解明されていない腎不全ですが、腎臓をいたわったり、引き金になる要因を排除したりすることで、予防・対策になります。以下を参考に、愛猫との暮らしにぜひ取り入れてみてください。

飲み水を工夫する

しっかり猫の飲水量を確保し、たとえば猫の水飲みボウルの数を増やすほか、流水タイプの自動給水器を使ってみるのも効果的です。水が清潔であることも大切なので、こまめに水を交換して、雑菌やカビの繁殖を抑えることも心がけましょう。猫の飲水量を確保することは、脱水による発症の予防に有効です。

こまめにトイレを掃除する

トイレをキレイに保てば、猫に負担がかからないほか、頻繁に排尿状況を確認できるので異変にすぐ気付きやすいというメリットも。オシッコの量が増える、色が薄くなる、回数が増えるなどが見られたら、獣医師に相談しましょう。

部屋を整理整頓する

誤食で中毒を起こし、腎不全を発症することも。猫にとって危険なものはしっかり片付けましょう。たとえばブドウやユリ科の花、人の薬などは、猫が口にすると危険です。

定期的に健康診断を受ける

年齢にもよりますが、健康診断の理想的な目安は、年に1回ほど。定期的に血液検査や尿検査などを受けることで、腎不全の原因にもなる結石や腫瘍などを見つけることができます。受診の際、多くの飼い主さんは愛猫の採尿に苦労しますが、難しければ受診する動物病院に相談を。専用キットをもらえたり、受診時に獣医師自身が採尿してくれたりします。

投薬に食事療法…腎不全の治療法は、ケースによって異なります

撮影/鵜飼佳実先生

腎不全の症状が見られたら、ただちに受診し治療を受けてください。急性・慢性問わず、飼い主さんが発見できる頃には病状がかなり進行しているので、即急な処置が必要です。まず急性腎不全の場合、考えらえる原因を取り除く治療が行われます。次に点滴で、腎機能を促します。慢性腎不全の場合は、おもに食事療法や投薬・点滴での治療になります。

猫の腎不全は、一生つきあっていく病気です

画像/iStock、Getty Images Plus

急性腎不全の場合は処置が早ければ回復する病気ですが、慢性腎不全は、残念ながら治療をしてもその機能を回復させることができません。残された元気な部分をなるべく維持し、病気の進行を遅らせることを目標とするので、症状によっては長くつきあっていく必要がある病気といえます。だからこそ大切なのは、病気の予防と早期発見。「愛猫は元気だから大丈夫」と油断せず、些細な変化にも気付けるように愛猫の観察と、猫の病気や健康に関する正しい知識を身につけることができるといいですね。


監修/鵜飼佳実先生
東京都新宿区にある聖母坂どうぶつ病院獣医師。地域に根差したアットホームな動物病院づくりを目指す。愛猫は小町ちゃん、VIVIちゃん、剛くん、礼二くん、おすぅちゃん
文/ねこのきもち編集室

聖母坂どうぶつ病院

ねこのきもち WEB MAGAZINE「病気・症状データベース(慢性腎不全)」

ねこのきもち WEB MAGAZINE「病気・症状データベース(急性腎不全)」

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