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【獣医師監修】繰り返すことも⁉ やっかいな猫の「膀胱炎」ってどんな病気?|ねこのきもち

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愛猫が血尿をしていたり、頻繁にトイレに行ったりしていたら……それは膀胱炎(ぼうこうえん)かもしれません。しかも猫は体質上、膀胱炎になりやすい動物ともいわれています。愛猫が膀胱炎を経験していない飼い主さんも、これを機に膀胱炎の原因や症状、治療法、そして予防法をしっかり知っておきましょう。

監修/鵜飼佳実先生(聖母坂どうぶつ病院)

オシッコの異変以外にも! 膀胱炎の症状

画像/iStock、Getty Images Plus

膀胱炎とは、膀胱に炎症ができて、排尿に支障をきたす病気です。発症すると、オシッコや愛猫の行動に異変が現れることが。以下のような様子が見られたら、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

血尿が出る

尿が赤みを帯びることもあれば、血餅(けっぺい)といって血の塊が尿に混ざることもあります。しかしトイレ砂が茶色だったりすると色の変化に気付きにくいかもしれません。

頻尿になる

膀胱炎になると、膀胱に尿がたまっていなくても残尿感があることが。そのため、排泄しようとトイレに行ったり排泄の姿勢をとる回数が増えることがあります。しかし、病状が進行すると、尿道が詰まってまったく尿が出なくなってしまうこともあります。

トイレ以外の場所で粗相してしまう

猫自身で、トイレまで間に合わずに排尿してしまうことがあります。

下腹部や陰部を執拗になめる

膀胱や尿道に違和感があって、猫が下半身をなめるということがあります。とくに、下腹部をなめることが多いです。

猫の膀胱炎の原因には、飼い主さん次第で防げるものも

画像/iStock、Getty Images Plus

猫の膀胱炎の原因は、おもに以下の3つです。ときにいくつかの原因が重なって発症することもあるので、それぞれの対策をきちんと心がけることが大切です(予防法も、本記事下部で紹介します)。


原因詳細
細菌糖尿病や腎不全など、何かしらの原因によって尿中で細菌が繁殖しやすい状況になると感染し、膀胱内に炎症が起こります。放置すると腎臓にも細菌感染が及んで、腎盂腎炎(じんうじんえん)になる恐れがあります。
結石オシッコの成分が凝縮して結晶化することが。結晶が大きくなって結石になり、膀胱を傷付けるなどすると、膀胱炎を発症することがあります。尿中に砂状の結石が混じることで、尿がキラキラして見えることがあります。
特発性(原因がはっきりとしない)生活中の何らかがストレスとなって、発症することも。この場合は粗相や、大きな声でしきりに鳴く、過剰な毛づくろいなどの問題行動も同時に見られることがあります。

投薬や手術をすることも。猫の膀胱炎の治療法

画像/iStock、Getty Images Plus

猫の膀胱炎の治療はその原因や猫の状態によっても異なりますが、おもに以下のとおりです。治療は一度で済むこともあれば継続して診ていくこともあるので、治療費は数千円から数万円と、幅がかなり広くなります。

投薬や注射、点滴をする

止血剤や消炎剤を、内服薬もしくは注射で投与します。また、尿量を増やすために補液を行うことも。細菌による発症の場合は、抗生物質が処方されることもあります。

療法食を与える

オシッコのpHバランスを調整するなど、原因に合わせた療法食で治療する場合があります。ただしこの場合、療法食をやめると再発することもあるので、かかりつけの獣医師と相談しながら、場合によっては生涯与え続ける必要があります。

手術で取り除く

できた結石が療法食などの内科的治療でも溶けない場合、外科手術で結石を直接取り除くことも。取り除いた結石は、再発予防のために分析して種類を特定します。       

生活環境を見直す

ストレスが原因の場合、まず何が猫の負担になっているかを見極める必要が。投薬で症状を落ち着かせることと並行して、獣医師に相談しながら、生活環境の見直しを行います。

生活環境を整えることが、膀胱炎の予防・早期発見につながります

画像/iStock、Getty Images Plus

猫の膀胱炎を防ぐにはどうしたらいいでしょうか? 飼い主さんができることを紹介します。

トイレ環境の整備

トイレが汚かったり使いにくかったりすると、猫が排尿を我慢して膀胱炎を引き起こしてしまうことも。こまめに掃除して、清潔に保ちましょう。個数は「猫の匹数プラス1つ」を置いておけば、猫が排泄後すぐに掃除ができなくても、ほかに猫が使えるトイレがあるので安心です。また、置く位置にもポイントがあります。落ち着いて排泄ができるように人通りが少なく、ニオイがこもらない場所だといいですね。トイレ砂も猫の好みに合ったものを選ぶといいでしょう。

フードや飲み水を工夫する

オシッコの濃度が濃くなることが原因になるので、まずは猫が水をしっかり飲める環境をつくりましょう。飲み水を置く数を増やしたり、こまめに新しい水に替えるのも有効です。また、最近は泌尿器に配慮したフードなどもあるので、猫の様子を見てフードを切り替えてみてもいいかもしれません。

定期的な尿検査

尿検査は比較的安価ですぐに結果の出る検査です。健康診断のつもりで半年に1度受けるといいでしょう。採尿は自宅で行い、その日のうちに動物病院へ持って行きましょう。採尿が難しいようであれば、動物病院で行なうことも可能です。自宅、動物病院での採尿方法につきましては、直接動物病院に問い合わせましょう。

定期的に尿検査を受ける

尿検査で成分のバランスや濃さがわかれば、対処がしやすくなります。健康診断と一緒で、年に1回程度行えると理想です。採尿は、難しければ動物病院で行うことも可能です。

ストレス要因の排除

トイレや食事のほかにも、猫によってストレスを感じるポイントはさまざま。愛猫をよく観察して、何がストレスになっているか/なりうるかを考えましょう。

猫の膀胱炎は繰り返す病気です

猫は水分を効率よく使うことから尿の濃縮能力が高いため、排尿回数が少なかったり、尿道が細かったりと、泌尿器にトラブルが起きやすい動物です。膀胱炎は飼い主さんの配慮で防げる部分もありますが、同時にささいなことで発症しやすい病気。さらに、再発しやすいこともあります。「治ったからもう大丈夫」と油断せず、日頃から上記の予防法を実践し、愛猫の観察をしましょう。少しでも異変があったら、必ず動物病院で相談してください。


監修/鵜飼佳実先生
東京都新宿区にある聖母坂どうぶつ病院獣医師。地域に根差したアットホームな動物病院づくりを目指す。愛猫は小町ちゃん、VIVIちゃん、剛くん、礼二くん、おすぅちゃん
文/ねこのきもち編集室

聖母坂どうぶつ病院

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