日本に多い「かぎしっぽ猫」が昔から人々に愛される理由

曲がったり、折れたりしているしっぽ「カギしっぽ」をもつ猫は日本に多く、昔から人々に愛されてきたそうです。でもなぜ日本に多いのか、人々に愛されているのか気になりませんか？

そこで、カギしっぽ猫が愛される理由や、カギしっぽの正体について解説します！

日本に多い？カギしっぽの猫とは

折れたり、曲がったりしているしっぽを指す「カギしっぽ」。日本では、ミックス猫に多く見られるといわれています。

日本に多いとされている、カギしっぽやしっぽが短い猫ですが、その理由のひとつには、日本の昔の言い伝えが関係しているのだとか!?
そう、日本では昔、「長くて真っ直ぐなしっぽの猫は、”猫股”という妖怪になる」といわれていたのだそうです。

このような理由から、日本ではカギしっぽや短いしっぽの猫が、人々から愛されたという説があります。

カギしっぽ猫は日本のなかでも長崎に多い？

長崎には、「尾曲がり猫」と称されるカギしっぽやカールしたしっぽ、短いしっぽを持つ猫が多いそう。

京都大学名誉教授の野澤謙先生の研究では、「長崎県の尾曲がり率は約80%にもなることがわかっています。」<引用：『ネコの毛並み』(裳華房)>。

カギしっぽの正体は骨にあった！

カギしっぽは、基本的には遺伝的なものとされていますが、カギしっぽが発生する原因は、「半椎骨」という小さな骨にあるそう。

カギしっぽを持つ猫のレントゲンには、しっぽが曲がっている部分にクサビのような半椎骨があり、この半椎骨こそがカギしっぽを発生させているといいます。

カギしっぽは縁起がよい？

日本ではカギしっぽについて、曲がったしっぽが「幸せを引っかけてくる」といわれていたり、カギしっぽを鍵にたとえて「幸せの扉を開けてくれる」などといわれたりします。そのため、カギしっぽは縁起がよいとされているのです！

ヨーロッパでも、カギしっぽをもつ猫は大切にされていて、「幸せを運ぶ猫」と呼ばれているようです♪

実はバリエーションがさまざまなカギしっぽ

「折れたり、曲がったり」と説明したカギしっぽですが、長さや曲がり方など実はさまざまなバリエーションがあるのだそう！
しっぽの中央から曲がっていたり、先の方で曲がっていたりと、猫によって違いがあります。

なかには、しっぽの付け根からカックンと折れているようなしっぽや、アルファベットの「C」の字のようにカーブしているカギしっぽをもつ猫もいるそうです。

「ケガしたの？　大丈夫かな？」と一瞬思ってしまいそうなカギしっぽですが、その正体は、しっぽの小さな骨にありました。海外でも「縁起がよい」として人々から大切にされているということも発見でした。

カギしっぽは、毛柄のように個性がでるものの1つ。猫を見かけた際は、ぜひしっぽにも注目してみてくださいね♪

参考／「ねこのきもち」2016年9月号『少数派読者の猫の身体的特徴を分析！お手入れ方法もわかるマイニャー猫白書』（監修：猫専門病院「Tokyo Cat Specialists」国際猫学会ISFM所属山本宗伸先生）
文／Yumi
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

CATEGORY 猫と暮らす

2021/02/12 UP DATE