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「爪とぎ」をよくする猫、あまりしない猫に見られる違いは? 獣医師が解説

猫が爪とぎをする光景を飼い主さんは見ると思いますが、爪とぎをよくする猫、しない猫には、傾向が見られるのだそうです。また、いつもよく爪とぎをしていた猫がしなくなる、あまりしなかったコがするようになるといった場合には、注意点もあるのだとか。

今回、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。

猫が爪とぎをする理由

見つめる猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
——猫は爪とぎをするものだと思いますが、どのような理由があるのでしょうか?
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「通常、猫にとって爪とぎの行動は、狩りのために爪を常に鋭く保つ“メンテナンス”としての目的があります。それに加え、縄張りの主張のための臭い付けや、何らかのきっかけで高ぶった気持ちを爪とぎ行動で発散し、落ち着かせる効果などがあります」
——さまざまな理由があるのですね!
獣医師:
「この爪とぎの行動は、性別や年齢に関わらず、多くの猫で日常的に見られるしぐさではあるものの、元々の気質によっては、より頻繁に熱心に爪とぎしがちな猫と、そうでもなく時々する程度に留まる猫と、行動に差が見られることがあります。

たとえば、若くて活動的だったり、縄張りの主張の気持ちが強い気質の猫では、より頻繁に、熱心に爪とぎをする場合があります。一方で、高齢な猫や、元々おっとりしている気質の猫では、爪とぎをさほどしない場合もあります」

爪とぎを急にしなくなる、頻繁にするようになる原因と対処法

爪とぎの上に乗るアメリカンショートヘア
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
——よく爪とぎをするコ、あまりしないコに傾向が見られるのはおもしろいですね。
獣医師:
「そうですね。ただ、『今まで熱心に爪とぎをしていた愛猫が急にしなくなる』など急な変化が見られた際には、注意が必要です。たとえば、足先のトラブル(指や爪の怪我など)や、体調不良など全身の不調が関わっている可能性もあるためです。

逆に、今まであまり熱心に爪とぎをしなかった愛猫が、急に頻繁にするようになった場合には、縄張りを主張したい何かのきっかけがあったり、精神的なストレスなどが関わっている場合も。こちらについても、その状況を改善するための対応が求められます」
——そうした気になる変化が見られる場合には、どのように対処したらよいでしょうか?
獣医師:
「まず、愛猫の爪とぎの様子が明らかに変化した際には、体調不良の可能性も含めて、愛猫の健康状態やストレスなどについて今一度改めて確認をしましょう。

体調について不調な点や心配なことなどが思い当たるようなら、早めにかかりつけの動物病院に受診するなどの対応をするとよいでしょう。

また、何かストレスがありそうであれば、それを緩められるように生活環境や接し方の工夫などをするのも大切です」

定期的に愛猫の爪のチェックをしよう

前足を舐める猫
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
——愛猫の変化に気づけるように、日頃から飼い主さんが観察してあげることが大切ですね。
獣医師:
「爪とぎそのものとは少し異なりますが、愛猫の爪に対する日常的なケアとして、1カ月に一度程度の間隔で定期的に爪の形のチェックし、必要に応じて爪切りをしてあげるとよいでしょう」
——チェックの際は、どのようなことに注意して見てあげるとよいですか?
獣医師:
「猫の爪は人の爪とは異なる構造をしており、古い爪の層がはがれにくくなってしまったり、また爪が分厚く巻き爪になってしまうことがあります。そのような爪をそのままにしていると、やがて爪が肉球に食い込み、刺さってしまうケガにつながる場合もあります。

こういったトラブルを避ける目的で、1カ月に一回程度、愛猫の爪の状態のチェックやお手入れをしてあげるのがおすすめです」
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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