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ボンベイの特徴と飼い方 可愛い画像いっぱい|ねこのきもち 猫図鑑

ボンベイ

ボンベイ

英語名
Bombay
原産国
アメリカ
公認団体
CFA・TICA
毛種
短毛種
  •  ボンベイ その1
  •  ボンベイ その2
  •  ボンベイ その3
  •  ボンベイ その4
  •  ボンベイ その5

高野 八重子 先生

ボンベイは、黒ヒョウを思わせる黒い被毛と、筋肉質なシルエットが美しい猫です。今回は、そんなボンベイの歴史や外見、性格や黒猫との違いなどについて紹介します。

ボンベイの特徴・性格・毛色

ボンベイ
ボンベイは、アメリカ原産でインドの黒ヒョウのような容姿が特徴的な猫。バーミーズとアメリカン・ショートヘアを祖先に持っており、1960年代に誕生しました。アメリカ以外では珍しい猫種でもあり、バランスの良い筋肉質な体つきをしています。短毛なので日頃のケアもそこまで手間がかからず、賢く犬のような性格をしているため、比較的飼いやすい猫とも言えるでしょう。

ボンベイの飼いやすさ 各項目の数値が大きいほど飼いやすい傾向

※文中のグラフは、『猫の教科書』(高野八重子・高野賢治著、緑書房刊)の記述を元に編集室で作成。これらはあくまで目安ですので、飼育環境や状況、個体により異なることがあります。

ボンベイの性格

鋭い顔つきと凛々しい姿をしているので、孤独を好む、物静かな性格をイメージするかもしれません。しかし、実際は人懐っこい一面も持っており、アメリカン・ショートヘアの快活な性格とバーミーズの愛情深さ、両者の良いところが受け継がれた性格をしています。
また、大変賢く、まるで犬かのように人と一緒にいることを好みます。飼い主さんと一緒にいることが好きですから、きっと、家族の一員として仲良く暮らせることでしょう。

ボンベイの大きさと体型

体のサイズは中くらいですが、筋肉が発達しているのでため、見た目の印象よりも重く感じるでしょう。尻尾の長さも中くらいで、体長とバランスが取れています。また、ポウが丸いのも特徴的で、足の長さや太さは、しっぽ同様に体長とのバランスが取れています。

顔の特徴ですが、額が丸く、平らな部分はありません。また、よく発達した力強い顎もまるいので、全体として丸顔です。1ペニー硬貨にも例えられるほど目は銅色で大きく、左右の目は離れています。鼻には、はっきりとしたストップ(目と目の間にあるくぼみ)が、目の高さの位置にあります。耳については、根元の部分が広く、先端が丸いのが特徴です。なお、耳と耳の間は離れています。

体重:3~5kg
ボンベイ 猫
photo by Volchanskiy/gettyimages

ボンベイの毛色の種類

ボンベイの毛色は根元から毛先まで真っ黒なのが特徴です。

ボンベイの心配な病気

ボンベイは、バーミーズとアメリカン・ショートヘアを祖先に持っているため、それぞれの遺伝的疾患を受け継いている可能性があります。
・体重が増えやすい「肥満症」
・膵臓で作られるインスリンが何らかの原因で不足するなど、うまく作用せず、さまざまな不調を引き起こす。体重増加に伴い罹患しやすい「糖尿病」
・体重増加に伴い、ひじや膝などの関節に負担がかかり、関節の周囲に炎症が起こることで慢性的な痛みが伴う「関節疾患」
・皮膚がべたついたりする「脂漏性皮膚炎」
・心臓の筋肉が厚くなりすぎて、心臓に十分な血液を送り出せなくなる「肥大型心筋症」
・急激に腎臓の働きが低下する 「急性腎不全」
・先天的に頭部の骨が正常に形成されず、顔面中央部の無形成、髄膜脳瘤といった顔面奇形が生じる「前頭鼻骨異形成」
・血液中のカリウムの濃度が低下し筋肉が正常に収縮しなくなる「低カリウム血症」
・ガングリオシドという糖脂質が脳などに蓄積してしまう遺伝的な病気「ガングリオシドーシス」

ボンベイの価格相場(2023年)

愛猫の迎え入れ方にはペットショップ、ブリーダーから、保護猫などさまざまな方法があります。例えばペットショップで購入する場合だと、下記のような価格相場です。
価格31万円~

※ペットショップ・ブリーダーのウェブサイトを編集部で調査(2023年3月)。

ボンベイの飼い方

ボンベイ
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

ポイント(1)一緒にいる時間をつくってあげられる人向き

人なつっこく、遊ぶことが大好きなので、一緒にいる時間を積極的に作ってあげられる人や、遊びに積極的に付き合ってあげられる人などは向いているでしょう。またスキンシップが好きな人にもおすすめです。

ポイント(2)誤食につながるような細かいものは片付けて

猫の健康のためにも、屋内飼育がおすすめです。猫は基本的に薄明薄暮性の動物なので、日中は寝て過ごすことが多いため、安心して寝られるスペースを用意してあげましょう。
留守番させるときは、入って欲しくない場所には行けないよう制限し、誤食につながるような細かいものなどは片付けておきましょう。

ポイント(3)年齢と目的に応じたフードを与えて

主食には、フードと水のみで栄養のバランスがとれるように作られている、総合栄養食を与えましょう。一般食は、栄養バランスよりも食いつきを重視しているため、主食には不向きです。フードのパッケージの裏に総合栄養食と記載されているものを選んで。

猫は、成長や年齢ごとに必要とされる各栄養素の量が異なります。「子猫用」「成猫用」「シニア猫用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。

また、猫はもともと飲水量が少なくても生きていける体の構造ですが、そのぶん、結石症や腎臓病にかかりやすいので、なるべく水分を摂らせるよう注意しましょう。

ボンベイに似た猫の種類

ボンベイに関する記事

ボンベイの歴史や背景

ボンベイ
photo by Volchanskiy/gettyimages
ボンベイの歴史は、1950年代終盤のアメリカで始まります。当時、ケンタッキー州のルイスビルに住んでいたアメリカン・ショートヘアのブリーダー「ニッキ・ホーナー女史」は、ブラックパンサーのミニチュアのような猫を作り出したいと思っていました。そこで、カラーがセーブルのバーミーズと、ブラックのアメリカン・ショートヘアを異種交配することになります。

度重なる失敗を繰り返しながらも努力と工夫を重ねた結果、丸みのある頭に、丸く大きな金色の目、がっしりとした筋肉質の体型、黒光りする短毛などの特徴を持った、イメージ通りの猫を作り出すことに成功しました。これが1960年代に入ってからのことです。その姿から、インドのボンベイ(現在のムンバイ)に生息するインディアン「ブラックパンサー」にちなんで、ボンベイと名づけられました。

それから育種と繁殖が行われ、1976年には、CFAによって新しい描種として公認されます。現在の異種交配は、カラーがセーブルのバーミーズとブラックのアメリカン・ショートヘアが認められています。

ボンベイと黒猫の違いとは?

ボンベイ
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
ここまで読んだ方の中には、「ボンベイとほかの黒猫の違いはなんだろう」と思っている方もいらっしゃるでしょう。そんな方に、見分ける際のポイントをご紹介します。これらに当てはまらなかったからと言って、その黒猫がボンベイであるとは断言できないのですが、参考にしてみてください。

・目の色がグリーンである
前述したように、ボンベイの目の色は、ゴールドからカッパーです。ですから、目の色がグリーンの場合は黒猫といえます(審査においては失格になります)。

・黒くない毛がある
ボンベイの毛色は漆黒です。少しでも異なる部分がある場合は黒猫といえます。毛並の違いもあるのですが、目視で判断するのは少々難しいかもしれません。

・鼻と肉球に黒くない場所がある
ボンベイの鼻と肉球の色は、その毛色同様に真っ黒です。ピンクの部分がある場合、黒猫といえます。

・カギしっぽである
日本の猫には比較的多いと言われる「カギしっぽ」ですが、ボンベイのしっぽは、長くてまっすぐです。短いしっぽやカギしっぽの場合は黒猫といえます。
監修: 高野八重子先生ヤマザキ動物専門学校
参考:『猫の教科書』(緑書房)

写真選定協力:石原さくら
猫写真家として、「ねこのきもち」表紙他多数で活躍するほか、メディアの出演・講演も多数。著書・共著に「てらねこ 毎日が幸せになる お寺と猫の連れ添い方」(KADOKAWA)、「かわいいかわいい ねこのかぶりもの」(パルコ)など。愛玩動物飼養管理士1級。A級キャットグルーマー。デボンレックスとシンガプーラのブリーディングの経験もあり、猫の品種についての造詣も深い
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