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甘くみると危険!「猫カゼ」で気を付けたい「重症化」と「再発リスク」

「猫カゼ」という病気を知っていますか?
カゼと聞くと、人にあてはめて「軽い病気」「そのうち治る」といったイメージを抱きがちですが、実は猫カゼは怖い病気。重症化すると命にかかわるほか、再発や後遺症のおそれもあります。
愛猫を守るために、猫カゼについて学びましょう。

猫カゼの原因とは? どんな症状が出る?

なでられる茶トラ猫
Magui-rfajardo/gettyimages
猫カゼとは、主に猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペスウイルス感染症)と猫カリシウイルス感染症を指す言葉です。原因ウイルスが鼻やのどから感染し、炎症を起こします。
猫カゼのウイルスは、感染している猫の鼻水や涙、唾液中に大量に含まれており、猫同士の接触で簡単にうつってしまうほか、猫同士が直接接触しなくても人や物を介して感染するおそれがあります。

猫カゼの初期症状として多いのは、透明な鼻水、くしゃみ、目ヤニ・涙です。
症状が進むと、鼻水がドロッとしてきて鼻がつまったり、目の充血や腫れを起こしたりすることもあります。ほかにも発熱や、臭くて粘り気のあるヨダレが出る、食欲が落ち元気がなくなるといった症状が見られることも。

人のカゼとは違って怖いのは「重症化」と「再発リスク」!

みつめるキジトラ猫
Photography by Adri/gettyimages
猫カゼにおいて怖いことのひとつが「重症化」です。ウイルスに感染して炎症を起こした部位が、さらにほかの細菌などに感染(二次感染)することで、より症状が複雑になって重症化します。

また、重い猫カゼを患うと症状が治まったあとも後遺症が残ることもあります。たとえば目の炎症が強く出ていた場合、角膜や瞬膜が癒着して目が開かなくなったり、失明したりすることも。

さらに、猫カゼの原因となるウイルスは、症状が治まったあとも体内に残ります。潜伏しているウイルスは、なにかのきっかけで猫の体力・免疫力が落ちると活発に増殖し、猫カゼの症状を再発させることがあるのです。

再発を防ぐためにできることは?

体力・免疫力を落とさないためには、以下のような配慮が大切です。

  • 栄養バランスのよい食事や水分を十分にとらせること
  • 適度な温度・湿度管理をすること
  • 強いストレスを与えないようにすること

人のカゼとは違って期待できるのは「ワクチン」!

バンザイするハチワレ猫
Barisic Zaklina/gettyimages
人のカゼにはワクチンはありませんが、猫カゼにはワクチンがあります。定期的なワクチン接種で、たとえ感染しても軽症で済んだり、発症を抑えられたりするのです。
猫カゼのワクチンは、すべての猫が接種したほうがよいとされる3種混合ワクチンに含まれています。接種するタイミングは猫の健康状態や月齢によって異なるため、かかりつけの獣医師とよく相談して決めましょう。
猫カゼは感染力が強く、一度でも感染すると再発のおそれがある怖い病気です。
人がウイルスを運ぶこともあるので、完全室内飼いでもワクチン接種はとても重要!
「ただのカゼ」と軽視せず、正しい知識をもって愛猫を守りましょう。
参考/「ねこのきもち」2017年12月号『甘く見ないで! 猫カゼは人のカゼとは違うんです』(監修:Pet Clinic アニホス院長 弓削田直子先生)
文/Ru-Rie
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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