毛に覆われているため、寒くないように思われがちですが、猫も冬は体が冷えることがあります。猫は冷えに弱いので、冷えやすい部位を温めてあげることが大切です。こちらの記事では、アニマル・ケアサロンFLORA医院長の中桐由貴先生が教える「顔と足の冷え取りマッサージ」をご紹介します。
マッサージをする前にしておきたい6つのこと
1:部屋はあたためておく
部屋が寒いと猫の体が温まりにくくなってしまうので、暖房で室温を22~24℃くらいになるように暖めておきましょう。暖気は上に行くので、台の上など高さがある場所で行います。
2:マッサージは猫がリラックスしているときに
マッサージは猫が休んでいるときが効果的です。日向ぼっこしてまどろんでいるときや、甘えたくて近付いてきたときなどがいいでしょう。
3:飼い主さんは事前に準備を
人が緊張しているとその気持ちが猫に伝わってしまうので、時間と心に余裕があるときにしましょう。また、手が冷えている場合は、事前に温めておくことも大切です。
4:まずはウォーミングアップから
いきなりマッサージを始めるのではなく、まずはスキンシップから。猫が触られて喜ぶ顔や背中を2~3分なでてから始めましょう。
5:一度に10回くらいを目安にしよう
マッサージを初めて行う場合は、マッサージの動作を10回繰り返すところから始めます。左右ある場合は、各10回行います。
猫が気持ちよさそうにしていたら、回数を増やしていきましょう。
6:苦手な場所は無理にしない
多くの猫は触られるのが苦手な部位があります。しっぽがバタバタと動いたり、耳を反らせたりしたら「イヤ」のサイン。無理強いをするのはやめましょう。
顔をマッサージしよう
耳と鼻は、顔の中でも冷えが集中しやすい部位です。
血管が細く、冷えると血流が先端までいかず、血行不良から脱毛や肌の色が変色してしまうケースも。
猫の鼻は、毛が生えていない部分がつねにしっとりと濡れており、その周りも体温は低めです。しかし、冷えすぎてしまうと鼻詰まりや流涙の原因になることがあるので、注意しましょう。
1:耳全体を大きく回す
親指と人差し指で耳の根元を挟んで軽く持ち、耳で円を描くように外側に大きくゆっくり回し、内側にも大きくゆっくり回します。
2:耳をつまみながらスライドさせる
親指と人差し指、中指で耳の根元を軽くつまみます。数秒間つまんだら離すを耳の先端までスライドさせながら繰り返しましょう。
3:最後は鼻から額をマッサージ
鼻の上部に人差し指を置き、眉間から額に向かってゆっくりスライドさせます。
足をマッサージしよう:前足のマッサージのやり方
一番先に冷えるといわれている足先。とくに、フローリングを歩く猫は床と接する足裏が冷えやすいでしょう。足が冷えてしまうと関節に痛みが出やすくなります。また、高齢猫や、もともと関節が弱い猫種の場合は、寒くなると足が動かしにくくなることも。
1:前足を軽く押す
前足の先を親指と中指で挟みます。親指で足の甲を小さく円を描くように軽く押しましょう。
2:前足の先を上下させる
前足の先を親指と人差し指で軽く握り、もう片方の手で前足の関節付近を支えます。そのまま前足の先をゆっくり上や下にクネっと動かしましょう。上げたり下げたりを繰り返し行ったら、前足の先をゆっくり回してあげるのもおすすめです。
後ろ足のマッサージのやり方
1:かかとや太股を軽くつまむ
後ろ足を親指と人差し指、中指で挟んだら、かかとの少し上あたりをキュッとつまみましょう。そのまま少しずつ指を太股のほうに移動させます。
2:指もつまむ
親指と人差し指を使って、後ろ足の指を1本ずつつまんであげましょう。
愛猫の体が少しでも温かくなるよう、積極的にマッサージを行っていきたいですね。
参考・写真/「ねこのきもち」2018年1月号『ぽっかぽかサーモ画像付き 3ステップて血行促進! 冷えとりマッサージ』(監修:アニマル・ケアサロンFLORA医院長 日本ペットマッサージ協会理事 中桐由貴先生)
文/hare
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。