「猫の寒さ対策」として、暖房器具を使ったり、ふかふかな猫ベッドを用意したりする飼い主さんも多いと思います。しかし、寒さが全国共通ではないように、その対策方法も“地域別”に考える必要があるのです。
各地域により適した寒さ対策を、気象予報士で獣医師の鈴木勝博先生に教えてもらいました。
【エアコンの使い方】「つけっぱなし」はNGな場合も!
一日中寒いエリア → エアコンで部屋全体を暖め続けて
冷気が常に流れ込んできて、雪が降り積もることも多い日本海側のエリアなどでは、基本的に一日中寒いことが多くなります。そのような地域では、エアコンなど部屋全体を暖かくできる家電を活用し、暖め続けるようにするといいでしょう。
防寒対策万全なエリア → 暑すぎて熱中症に注意
二重窓など住宅自体に防寒対策がなされている北海道では、寒さ対策をし過ぎると、逆に暑過ぎて熱中症になることも。こたつでの脱水症状などの例もあるので、暖房機器のそばに水を置いておくなどの対策をしましょう。
ときどき冷え込むエリア → 毛布を置いて対策
基本的に暖かい九州・沖縄なら、部屋全体の寒さ対策は入念に行わなくてもいいでしょう。ただ、そんな地域でもときには冷え込むことがあるので、ふわふわの毛布などを置いておくといいでしょう。
【猫ベッドの場所】窓辺に置くかどうかは“天候”がカギ
日中腫れることが多いエリア → 猫ベッドは窓辺に
冬でもよく晴れる太平洋側は比較的暖かいので、晴れた日の日中はカーテンを開け、日がよく差し込む窓辺にお気に入りの猫ベッドなどを置いてあげるといいでしょう。ただし、朝や夜は極端に冷え込むことも多いので、日が沈んだら窓辺に置いた猫ベッドは必ずしまうようにしてください。
ほぼ雪や雨で、雷も多いエリア → 猫ベッドは窓から離れたところに
ほぼ毎日雪や雨が降っていて、さらに雷も多い北陸エリアでは、一日中の寒さに加えて雷の音や光もストレスになります。猫ベッドなどの寝床は窓から離れたところに置いて、落ち着ける環境を作ってあげましょう。
【乾燥対策】乾燥しやすいエリアは加湿器も活用しよう
太平洋側では、比較的乾燥しやすい地域が多くあります。空気が乾燥していると、ウイルスが蔓延する要因になり、病気の心配にも繋がります。加湿器などを活用して、室内が乾燥しないよう心がけるといいですね。
同じ日でも北海道と沖縄では気温が大きく異なるように、猫にとってもそれぞれの地域に適した寒さ対策が必要になります。寒気の流れなどによって一気に寒くなることもありますが、週間天気予報をこまめにチェックすれば、早めに備えることもできます。
愛猫が快適に冬を越せるよう、地域別の寒さ対策をぜひ取り入れてみてくださいね。
お話を伺った先生/鈴木勝博先生(気象予報士 獣医師)
参考/「ねこのきもち」2018年11月号『寒さは全国共通ではないから 「地域別」対策でこの冬を乗り越えよう』
文/緒方るりこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。