猫と暮らす
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【獣医師監修】猫の上手なブラッシング方法を解説!頻度やブラシの選び方も
愛猫のブラッシングは、日々の健康チェックやコミュニケーションの一環として、欠かせないケアです。この記事では、猫のブラッシングを行う頻度やブラシの選び方から、基本のブラッシング方法まで解説します。

長谷川 諒 先生
Ani-vet代表
往診専門 レイクタウンねこ診療所院長
きたじま動物病院所属獣医師
シュシュキャットクリニック所属獣医師
ヤマザキ動物専門学校非常勤講師(薬理学)
北里大学獣医学部獣医学科卒業
北里大学獣医生化学研究室研究生在籍 研究テーマ「伴侶動物の鉄代謝」
●所属:国際猫医学会/日本猫医学会/日本獣医学会
●主な診療科目:内科(猫)/一般診療(外科、内科)/予防医療
猫にブラッシングが必要な理由と頻度の目安
猫の新陳代謝を促して体の異変やケガにいち早く気づける
猫は体調が悪いと毛づくろいをしなくなるので、普段からまめにブラッシングをすることで、なでるだけでは気づきにくい愛猫の体調の変化にもいち早く気づけます。
そういう意味でも、猫の健康維持のために大切なお手入れです。また、リラックスして触れ合うことで、愛猫との絆を深めることにもなります。
猫が毛づくろいで飲み込む毛の量を減らせる
ブラッシングをすれば、毛を飲み込む量を減らすことになりますから、吐く回数も減らせます。とくに毛が多く抜ける、春と秋の換毛期は丹念に行いましょう。
猫が嫌がるならシャンプーをせずにブラッシングだけでOK
シャンプーよりも、大切なのはブラッシングです。ブラッシングをすることで、猫が飲み込む抜け毛を減らすことができます。初めは少しずつ、無理のない範囲から徐々に慣れさせて、猫をブラッシング好きにしてあげましょう。
長毛は毎日・短毛は週に1~2回が目安
嫌がる猫を押さえ込んでもさらに嫌がるだけなので、1~2分からでも、猫がやらせてくれる時間を限度にして少しずつ慣れさせるようにしましょう。
また、獣毛ブラシを使う場合は、人の手の甲で試して気持ちいい強さを力加減の目安にするといいでしょう。
猫用ブラシの選び方
短毛猫は「ラバーブラシ」
また、ブラッシングが苦手な猫におすすめなのが、飼い主さんの手をはめ込む、ミトンタイプのブラシ。手の形をしているので、猫はなでられている気分になるのかもしれません。
ラバーブラシ
ミトンタイプのブラシ
長毛猫は「スリッカー」「コーム」
スリッカーブラシ
コーム
猫のブラッシングの仕方
(1)手で触れられることに慣らす
触りやすい首や背中を毛並みに沿ってやさしくなでて、手の感触に慣れさせます。続けてできるだけ自然に、おなかや内股などをなでます。
(2)ブラシやコームを当てて軽く動かす
体に触っても抵抗する様子がなければ、短毛猫の場合は首の後ろや背中に軽くブラシを当てて、力を入れずに少し動かしてみましょう。長毛猫の場合は、脇、おなか、内股などに毛玉ができやすい傾向があります。
毛玉はコームを使ってほぐしますから、早くからコームに慣れさせる意味でも生後2か月頃から毛を整える意識でコームを使い始めるといいでしょう。
全体にブラッシングをする
猫が嫌がりにくい、首の後ろから始めてみましょう。抜け毛が一番浮いているのが背中なので、まずは背中を重点的にとかしましょう。ブラッシングのおおまかな順序は以下の通りです。
(1)まず嫌がりにくい首から背中をブラッシング
(2)背中から少しずつ移動して腰に
(3)背中に近い場所から脇腹に
(4)腰や首から足先に向けて
(5)嫌がらないならしっぽも
(6)あごの近くから顔周りに
猫のブラッシングのワンポイントアドバイス
おなかのブラッシングはうつ伏せで背中の皮膚を引っ張って行う
猫用コームは毛の流れに沿って動かす
文/ねこのきもちWeb編集室
参考&画像・イラスト出典/「ねこのきもち」本誌、ムックより
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