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猫のフィラリア、感染経路と検査、予防法は?

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飼い主さんも猫自身も気付かぬうちに、体に忍び込む寄生虫。その中でも診断がつきにくく、寄生されると重篤な状態になることがある、恐ろしい「フィラリア」という寄生虫について獣医師が解説します。

猫のフィラリアってどんな寄生虫?

フィラリアは、犬の心臓にすみ着く寄生虫としてよく知られていますが、じつは猫など、さまざまな哺乳類に寄生します。猫の場合、犬と違って気付かれないケースが多いのですが、最近の調査では猫の10匹に1匹は感染した証拠があるとの報告もあります。猫に感染した場合、大部分は途中で死滅しますが、まれにフィラリアが成虫になることも。成虫の大きさは10cm以上になります。

猫のフィラリアの感染経路は?

フィラリアは、どのような経路で動物に感染するのでしょうか? 猫の体に取り込まれるまでを追ってみると…
1 蚊が犬を吸血、ミクロフィラリアを取り込む
イヌ科の感染動物の血液中には、ミクロフィラリア(仔虫)がたくさんいます。蚊は、その動物を吸血した際に、ミクロフィラリアを自分の体内に取り込みます。

2 蚊の体内でミクロフィラリアが感染幼虫に成長
蚊の体内に取り込まれたミクロフィラリアは、蚊の体内で「感染幼虫」と呼ばれる、次のステージへと成長します。

3 蚊がほかの動物を吸血、感染幼虫がその動物の体内へ
蚊が猫などの動物を吸血した際に、感染幼虫はその体内に入り、移動しながら発育して、最終的に肺の血管内で成虫になります。その動物の体内がフィラリアにとって好適な環境なら、7~8カ月後にメスの成虫はミクロフィラリアを生み始めます。

猫のフィラリアが寄生する場所は? そして初期症状は?

フィラリアは猫の体内で成長し、やがて心臓や肺の血管にすみ着きます。
犬の場合、成虫が多数寄生すると咳や心雑音、腹水などの症状が出ます。猫の場合、肺の血管に未熟な虫体が寄生すると、咳や喘息のような症状が見られることがあります。しかし、猫の場合は大多数の虫体は未熟のまま死滅しますが、まれに生き残った1~2匹の虫体が成虫になることがあります。成虫が寄生しても無症状のまま経過する猫が多いのですが、2~3年すると寿命が尽きた虫体は血液に流され、比較的太い血管につまります。その結果、血液の流れが阻まれて猫が突然死するリスクが生じます。

猫のフィラリアの検査・治療は?

犬のように、血液検査や免疫検査は容易ではなく、確実な診断が難しい現況です。猫の体内に寄生したフィラリアの成虫の治療は犬の患者よりも難しく、現実的にはほとんど不可能です。

猫のフィラリアを予防するには?

フィラリアから猫を遠ざけるため、なるべく蚊の発生しやすい環境をつくらないようにしたいもの。室内飼いを徹底するのはもちろんのこと、家の中では蚊取り剤や防虫グッズで対策を。また、猫用のフィラリア予防・駆除剤がありますので、動物病院で処方してもらいましょう。

猫のフィラリアの予防・駆除剤の投与期間は?

年間を通じて暖かい地域では通年、月1回投与するのが理想です。それ以外の地域は、かかりつけの獣医師に相談の上、予防期間を決めておくと安心でしょう。なお、猫の寄生虫の予防・駆除剤は、猫の首の後ろに滴下するタイプ、嗜好性に配慮されたチュアブル製剤があります。滴下タイプは飼い主さんでも、自宅で簡単に投与することができます。

まとめ

飼い主さんが感染に気付かないうちに、猫が突然死してしまうこともある、怖い寄生虫のフィラリア。ですがしっかり対策をしておけば、むやみに怖がる必要なないでしょう。定期的に予防・駆除剤を投与して、愛猫を守りたいですね。

出典:『ねこのきもち』2017年7月号「知らぬ間に猫の健康を脅かす コワ~イ寄生虫にご用心」、同2006年3月号「ノミ・ダニ・フィラリア びっくり寄生虫の話」(ともに監修:佐伯英治先生)

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