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猫の下部尿路疾患とフード選び~症状・予防法・食事療法

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下部尿路疾患とは、膀胱から尿道までの下部尿路で発症する病気の総称です。特発性膀胱炎や、尿路結石症などがよくみられます。肥満だとかかりやすい病気も。症状や予防法を知り、フードや水の与え方などに気をつけて、飼い主の責任で、愛猫の健康を守りましょう。

下部尿路疾患とは、膀胱と尿路の病気。膀胱炎と尿路結石が多い。

 猫の下部尿路疾患でもっとも多いのは特発性膀胱炎です。尿路結石症も、多く発症します。また、若い猫や去勢済みのオスでは、尿路閉塞も多くみられます。肥満気味の猫は、下部尿路疾患になりやすいともいわれています。また、水を飲む量が少ないとオシッコが濃くなるので、結石ができやすくなります。
 尿路結石症では、病状のコントロールや再発の防止に、充分な水分摂取と専用フードによる食事管理が、とても重要になります。

特発性膀胱炎の原因はストレスかも? 水分摂取も充分にさせて。

 猫の下部尿路疾患全体で、もっとも症例が多いのは特発性膀胱炎です。頻尿、血尿、排尿困難や、トイレ以外の場所でオシッコをしてしまうなどの症状の中で、原因が特定できないものをいいます。症状は数日でおさまることも多いのですが、再発を繰り返します。
 膀胱の中でオシッコが長くとどまらないよう、水分摂取量を増やすことが、再発防止につながります。食事をウエットフードに替えたり、味付けをしていないチキンスープなどで、飲み水に風味を加えたりするとよいでしょう。ストレスも影響するので、トイレを清潔に保ったり、上下運動できる場所をつくったりして生活環境も整えましょう。

ストルバイト尿路結石症は、療法食で結石を溶かすことも可能!

 猫の尿路結石症は、ストルバイト尿路結石症とシュウ酸カルシウム尿路結石症が多くを占めます。ストルバイト尿路結石症は、オシッコがアルカ
リ性(pHが7より高い)のとき、オシッコの中のリン酸アンモニウムマグネシウムが沈殿してできます。7才以下の猫に多くみられます。
 この結石は、専用の療法食で尿pHを調整し、リンとマグネシウム、たんぱく質を制限することで溶かすことができます。結石を溶かしたあとは、再発防止用の療法食に切り替えます。療法食を与えている間は、ほかの食べ物は与えてはいけません。また、メーカーごとに療法食の内容が異なるので、必ず獣医師の指示に従ってください。

シュウ酸カルシウム尿路結石症は、食事で再発防止を!

 シュウ酸カルシウム尿路結石症は、7才以降の高齢期の猫で増えてくる尿路結石症です。カルシウムや、野菜などに含まれるシュウ酸を多くとることによって、できやすくなります。体内では溶けない結石なので、多くは手術で取り出します。しかし再発率が高いので、手術後も、療法食で再発を防止することが大切です。
 尿pHが酸性に傾きすぎると、オシッコの中のカルシウムの濃度が高くなって、尿石ができやすくなります。このため、予防食では尿pHを適正に維持するとともに、シュウ酸とカルシウムがオシッコの中に排出されすぎないよう、栄養調整をします。

結石の原因をよく知って、フード選びをしたい。

 猫は下部尿路疾患にかかりやすいため、市販の機能性フードには、下部尿路の健康に配慮したものが多くあります。しかし難しいのは、猫の飼い主の関心が高い尿路結石症は、下部尿路疾患のうちの20%ほどで、結石ができる原因もさまざまであることです。
 シュウ酸カルシウム尿路結石症になったことがある猫は、市販の下部尿路疾患対応の機能性フードの中のマグネシウムの含有量を抑えたものを食べていると、シュウ酸カルシウム尿路結石症が再発する危険性が高まります。尿路結石ができたことがある場合は、その後の食事の与え方も、獣医師の指示に従いましょう。
 下部尿路疾患という言葉だけをとらえてフード選びをせず、病気の性質をきちんと知ることが重要です。

引用元:ねこのきもち『愛猫の栄養学事典』

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