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青森県動物愛護センター コロナ禍でも続く命を救うための活動は

多くの人が動物とふれあい、命の大切さを理解することが保護活動の第一歩。青森県動物愛護センターでは、学校や高齢者施設などに赴いての「動物ふれあい活動」やインスタグラムやユーチューブを使った情報発信にも積極的に取り組んでいます。※コロナウイルス感染拡大防止のため一部の活動は中止している場合があります。

※記事内容は2022年2月10日現在のものです。

特別授業やアニマルセラピー、SNSも活用

青森県動物愛護センターでは、センター外での「動物ふれあい活動」も積極的に推進しています。とくに力を入れているのが幼稚園や保育園、小学校。園児や生徒が課外授業や遠足でセンターを訪れることもありますが、逆に職員が動物を連れて赴き、特別授業を行うことも多いとか。また、高齢者施設にも動物を連れて訪問し、動物とのふれあいを通じて癒しを体験してもらうアニマルセラピー事業も行っています。「センターに人が来るのを待つだけでなく、こちらからも積極的に出かけて、多くの人に実際に動物とふれあっていただき、動物愛護や命の尊さについて考えていただければと思います」と総括主幹の藤本道志さんは語ります。

「外向け」ということでは、インターネットも積極的に活用しています。センターでは2020年5月から譲渡動物の情報発信ツールとして公式インスタグラムを開始。「譲渡動物のプロフィールだけでなく、譲渡されたときの様子も掲載しています。猫はさまざまなところから迎えることができますがセンターもその選択肢のひとつ。センターから動物を譲り受けることは特別なことではないと思っていただければ」と担当の後藤修治さん。投稿直後の問い合わせ電話が増えたり、譲渡前講習会の予約が短時間で埋まるなど確かな手ごたえを感じているようです。

2021年9月からは公式ユーチューブチャンネルも開設。ここでは人になれない猫のならし方などについての動画をアップ。担当の曽根あかりさんいわく「人になれない猫は遺棄されることもあり、多くは飼育法や環境に問題があります。そのことを多くの人に知っていただき、飼育放棄や殺処分される猫を一匹でも減らしたいと思います」。
青森県動物愛護センター
小学校で行われた「命の授業」

コロナ禍でも活動は前向きに

青森県動物愛護センターでは、毎年ゴールデンウィークと秋の動物愛護週間に合わせて開催していた「動物ふれあいフェスティバル」を、コロナ禍で2020年、2021年と2年連続で中止にしました。施設内にある「ネコのへや」での保護猫とのふれあいも、新型コロナウイルス感染予防の観点から中止とし、ガラス越しに猫を見るだけに。「猫が人と接する時間が短くなる分、人に不なれにならないようスタッフが時間をとって猫と接しています」(藤本さん)。センターの保護猫を迎える場合は譲渡前講習会の受講が必要ですが、その講習会も1回の受講者数を減らし、その代わりに月2回だった開催頻度を月3回に。新型コロナウイルスの猛威で世界の動きが止まっても、保護活動は待ったなしの状況。センターの活動は今日も続きます。
 
2020年からは、体重200g程度の子猫をボランティアに預け、体調が安定しやすい体重650g以上まで育ててもらうという「ミルクボランティア事業」も開始。「保護猫の多くは子猫ですが、すべてをセンターで預かるには限界があり、ボランティアさんに協力を仰いでいます。一般家庭で愛情を込めて育てられるためか、みな性格も穏やかで、譲渡を希望する方にも喜ばれています」と藤本さん。センターから譲渡された猫は、2006年度から2020年度までの15年間で、889匹にのぼります。
青森県動物愛護センター
猫とふれあえる「ネコのへや」。現在はコロナウイルス感染拡大防止のため中止
青森県動物愛護センター
お話しをお伺いした人/青森県動物愛護センター
出典/「ねこのきもち」2022年4月号『ねこのために何ができるだろうか』
写真提供/青森県動物愛護センター
構成/犬神マツコ

※この記事で使用している画像は2022年4月号『ねこのために何ができるだろうか』に掲載しているものです。
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