ふだんと比べて硬いウンチが出たり、排便に時間がかかったり、回数が少なくなっている場合は猫が便秘になっているかもしれません。正常なウンチの頻度や量、状態と比較して、猫の便秘を見極めましょう。猫のウンチについて、ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に教えていただきました。
どこから異常?ウンチの量と頻度
猫は1日1~2回、30秒~1分程度の時間をかけて、人の親指1~2本分くらいのウンチを出します。トイレの回数や踏ん張る時間には個体差がありますが、1日に1回もウンチをしない場合や、1分以上踏ん張っている場合は便秘をしている可能性があるでしょう。
ウンチの状態!正常と便秘のボーダーライン
いいウンチは適度に水分を含んでいるため表面にツヤがあり、トイレの砂がまわりにつきます。軽く力を加えると変形する程度の硬さをしていれば、通常のウンチといえるでしょう。
それに対して表面がカチカチに固まっていたり、コロコロと短いウンチが出たりする場合は、便秘気味~便秘に傾いています。水分が足りず、脱水している可能性もあります。
便秘を防ぐ3つの対策
愛猫からいいウンチを引き出すため、飼い主さんにできることがあります。
① 飲水量を増やす
適度にやわらかくてツヤのあるいいウンチを出すためには、水分補給が必要です。いつでもたっぷりの水が飲めるよう、飲水用ボウルの設置場所を増やしておくといいでしょう。あまり水を飲まない猫には、ウエットフードを与えるのもおすすめです。
また、ささみのだし汁やペースト状のおやつを溶かした水、猫用の経口補水液等で飲水を促してもいいでしょう。
② 運動させる
いいウンチを出すために腸内環境を整えることが大切ですが、運動不足や肥満は、腸の動きを鈍くする原因に。毎日猫と遊んだり、上下運動を促す猫タワーを設置したりして、適度に運動させてあげましょう。
③ 冷やさない
猫は寒さが苦手なので、体が冷えるとストレスから免疫力が下がり腸内環境が悪化します。猫が冷えを感じないようベッドに毛布を入れたり、暖かい部屋に居場所を作ったりして、免疫力をキープしてあげましょう。
愛猫の便秘に気付いてあげるためには、毎日の状態確認が大切です。ウンチを通してほかの病気に気付くこともあるので、食欲や体重などと一緒にウンチの状態もチェックしてあげましょう。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『猫の「いいウンチ」ってどんな状態? 要注意や危険なものとは…』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。