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オシッコをかける猫のマーキング「スプレー行為」 やめさせるには

爪とぎやスプレー行為など、自分の縄張りを主張する際に行うマーキング。家や家具を傷めてしまうことがあるものの、猫の習性なのでやめさせることは難しいのが現状です。
そこで今回は、マーキングの1つである「スプレー」について、付き合い方や対応策を、獣医師の菊池亜都子先生に伺いました。

そもそもマーキングって? どういう行動をするの?

ソファでおしっこした猫
Daria Kulkova/gettyimages
マーキングとは、口やあご、肛門周辺などにある皮脂腺から出る分泌液を特定のものにつけて、そのニオイによって「ここは自分の縄張りだ」と主張する行為のこと。
猫はもともと単独で生活する動物なので、ほかの猫との接触を避けるため、ニオイによるコミュニケーションが発達したのだと考えられています。

マーキングの種類は、大きく分けて以下の3つです。
・爪とぎ
・顔をこすりつける
・オシッコをかける(スプレー)

いずれのマーキングも猫の本能的なものなので、強制的にやめさせるのは難しく、また性別や年齢問わずあらゆる猫に見られます。

マーキングの1つ「スプレー」とは

床を掃除する飼い主と猫
krblokhin/gettyimages
「スプレー」とは、特定のものにオシッコを引っかける行為のこと。一般的に、スプレーは性行動のひとつでもあります。また、不安や不満を感じたときにも、スプレーをすることがあるようです。

本能的な行為といえども、トイレ以外の場所でスプレーをされてしまうと、飼い主さんとしては困ってしまいますよね。
しかし、マーキングをしたときに強く叱りつけるのはNG。猫は不安定な気持ちになり、不適切なマーキングが増えてしまう場合があります。

スプレーへの対応策

マーキングをしてるような猫
Евгений Харитонов/gettyimages
繰り返すスプレーに対して、飼い主さんができる対応策をご紹介します。

避妊・去勢手術をする

先ほど紹介したとおりスプレーは性行動のひとつなので、去勢・避妊手術をすれば1年以内に収まることが多いようです。

スプレーをする場所でフードを与える

スプレーする場所がいつも決まっている場合は、そこを食事場所にしてみましょう。猫は食事場所での排せつを嫌がるため、スプレーを防止できる場合があります。

ほかの猫がストレスなのかも?

同居猫との暮らしがストレスになり、スプレーをしてしまうケースもあります。もしその兆候があるのなら、猫たちを別々の部屋で過ごさせるなど、ストレスを取り除く環境作りをしてみましょう。

病気が原因の場合も

どんな対策をしてもスプレーが収まらず、生活に支障をきたす場合は、獣医師に相談してみるのもひとつの手です。膀胱炎など、病気が原因になっているケースがあります。
マーキングは猫にとって大切な行為なので、むやみに叱らず、淡々と対処方法を実践するのがベターです。猫の習性を尊重しつつ、上手に付き合っていきましょう。
お話を伺った先生/菊池亜都子(獣医師 獣医行動診療科認定医)
参考/「ねこのきもち」2022年3月号『困っている読者多数! やめさせられない3つのマーキングとのつきあい方』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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