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猫が蚊やマダニから感染する病気とは 室内飼いでも注意したい理由を獣医師に聞いた

虫が多く発生する夏は、蚊やマダニによる寄生虫感染が心配になる季節です。「うちは完全室内飼育だから関係ない」と思っているかたは、要注意! 室内飼育といえども、寄生虫に感染するリスクはゼロではありません。
今回は、蚊とマダニによって引き起こされる病気や、感染予防のコツなどを、獣医師の佐伯英治先生に伺いました。

蚊の危険性

青いソファに寝そべる猫
SunRay BRI Cattery RU/gettyimages
猫が蚊に刺された際に感染する危険性がある寄生虫は、フィラリア(犬糸状虫)です。
フィラリアに感染しても、通常は猫が持つ免疫の防衛反応によって死滅します。しかし、時折、その防衛反応が肺に影響し、せきや呼吸困難を引き起こす「犬糸状虫随伴呼吸器疾患(HARD)」という状態になるケースが。
また、まれに死んだ虫体が肺動脈を塞ぎ、突然死を招くこともあります。

マダニの危険性

白いソファに座る灰色の猫
Olezzo/gettyimages
マダニは、猫の体表に寄生して吸血する虫です。
吸血する際に感染症を媒介しますが、マダニからもらう感染症の中でもとくに恐ろしいのが、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」。感染すると、血小板や白血球の減少、食欲の消失、黄疸などさまざまな症状が現れ、致死率は59%です。
2020年7月末時点での、国内の猫の発症例は269例。残念ながら、現状治療薬はありません。

蚊・マダニに感染しないために! 飼い主さんができること2つ

上目遣いの三毛猫
krblokhin/gettyimages

室内を清潔に保つ

完全室内飼育でも安心してはいけません。蚊はもちろんですが、ノミやマダニも、飼い主さんの衣類などにくっついて室内に侵入してくることがあります。
こまめに掃除機をかけたり、猫用のベッドや毛布をこまめに洗濯したり、猫が過ごすエリアを清潔に保つことが重要です。

寄生虫対策の薬を投与する

動物病院で処方される寄生虫対策の薬を用いるのも対策として効果的です。ノミやマダニの駆除薬やフィラリアの予防薬など、さまざまな薬が販売されているので、かかりつけの獣医師と相談し、愛猫にあった薬を処方してもらいましょう。
寄生虫による感染症は猫の命に関わるため、しっかりとした予防が必須です。春から夏にかけて特に注意したい季節。一度、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。
お話を伺った先生/佐伯英治先生(獣医師 獣医学博士 サエキベテリナリィ・サイエンス代表)
参考/「ねこのきもち」2022年5月号『体験談から知る、経緯や予防・対策の大切さ 飼い猫が、寄生虫に感染しました。』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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