猫と暮らす
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猫の健康診断って実際に何をする? 事前準備や検査内容などを解説
そこで今回は、健康診断に行くための準備や、健康診断で行う検査の種類などを、獣医師の重本仁先生に伺いました。
健康診断に行く前にしておくこと
例えば、尿検査や便検査がある場合は、自宅で採尿・採便をして動物病院にもっていきましょう。ただ、採尿は病院でもできることがあるので、不安なときは病院に聞いてみてくださいね。
血液検査をする場合は、食事が検査に影響してしまうため、採血前の12時間は絶食が基本です。
また、健康診断にはお金がかかるので、費用の準備も欠かせません。ただ、こちらも検査内容によって金額が大きく変わってしまうので、検査の相談をする際に、おおまかな費用も聞いておくといいでしょう。
健康診断で行うこと
獣医師が飼い主さんに、普段の様子などの聞き取りを行います。気になることがある場合は、事前にメモをしてから健康診断に臨むといいでしょう。
猫の体全体を触りながら、体に異常がないかを調べます。リンパ節などに腫れはないか、異常なしこりはないか、関節は正常に動くかなどです。
目視で、猫の体をチェックします。太ったり痩せたりしていないか、毛並みに異常はないかなどです。目・口・耳の中も、この段階で検査してくれますよ。
聴診器を胸や背中に当て、心臓の音・肺の音・気管から伝わる音などを聞きながら、異常がないかを検査します。
こんな検査もある!
血液を採取し、赤血球や白血球の数を調べたり、タンパク質の総量を調べたりします。甲状腺機能亢進症や腎臓病など、猫がとくにかかりやすい病気をピンポイントで調べる検査も可能です。
尿検査では、尿のpHやタンパク質を調べる「尿検査」と、尿を遠心分離機にかけて沈殿物を調べる「尿沈渣検査」があります。尿を調べることで、泌尿器や腎臓に関する病気をはじめ、全身のさまざまな病気を見つけることができるのです。
便に含まれる粘液や寄生虫、血液の有無、細菌バランスや消化具合などを調べます。便は時間が経つと成分が変質してしまうので、病院にはなるべく新鮮な便を持参しましょう。
レントゲン検査では、内臓の位置や大きさなどを確認することができます。胸部に水が溜まっていたり、内臓に腫瘍ができていたりなど、外から見ただけではわからない病気が発覚することも。
体の表面に超音波を当て、返ってきた超音波で内臓の様子や動きをチェックします。心臓の動き、心筋の厚さ、結石の有無などが調べられる、とても大切な検査のひとつです。
参考/「ねこのきもち」2022年4月号『猫は不調を隠しがちだからこそ「元気なうちから」が大切です。 健康診断へ行こう!』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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