寒い季節に使用する暖房器具ですが、猫にとってベストな使い方ができていますか?何気なく使っているかもしれませんが、暖房器具の使い方を間違うと、猫にとっては暑すぎたり、逆に寒い思いをしたりする場合があります。
そこで今回は、「エアコンの温度設定は?」「ホットカーペットで低温やけどしない?」など、暖房器具の使い方に関する5つの疑問を、獣医師の鈴木勝博先生に伺いました。
寒い時期、猫が快適だと感じる室温は?
猫が快適だと感じる室温は、人が心地よいと感じる室温とだいたい同じ。20~22℃あたりを目安にするといいでしょう。それでは少し心配だと思う方は、暖かい空気が集まるエリアに猫用のマットを敷くなど、猫が肌寒いなと思ったときに、自分で移動して暖まれるスポットを作ってあげるのがおすすめです。
エアコンは常につけておくほうがいい?
地域にもよりますが、1日中気温が上がらずに寒い日は、エアコンを常につけておくほうが安心です。例えば日本海に面している地域だと、雪や雨が降り続いて日中も気温が低いままという日も多いため、24時間エアコンを稼働させておいたほうがいいでしょう。
猫がこたつに入っているとき、人はこたつに入らないほうがいい?
そもそもこたつは、基本的に飼い主さんのものですよね。そのため「猫が入っているから使わないでおこう」など、過度に遠慮する必要はありません。
ただ、こたつに長時間入り続けた結果、脱水症状を起こしてしまう猫がたまにいます。愛猫がこたつに入っているときは放っておかず、むしろときどき様子を確認したほうがいいでしょう。
ホットカーペットで低温やけどはしないの?
ホットカーペットに長い時間居続けていると、低温やけどをするおそれがあります。通常、猫は低温やけどをする前に自力で移動するものですが、身軽に動けないシニア猫や病気の猫などの場合は、こまめに気にかけてあげてください。また、ホットカーペットにカバーや布を敷くのも、低温やけど対策になりますよ。
湯たんぽは冷めたまま置いておいてもいいの?
湯たんぽはほどよい温かさがあるうえ、あごなどを乗せやすい形状なので、喜ぶ猫は少なくありません。しかし、電気製品と違って、時間の経過とともに冷めてしまうのがネックです。冷めたまま置いておくと、湯たんぽに寄り添う猫の体を冷やしてしまう原因になるため、冷たくなる前に片付けるようにしてください。
寒さが厳しい季節は、愛猫の体調も気がかりですよね。暖房器具を賢く使って、快適に冬を越せるように気を遣ってあげましょう。
お話を伺った先生/鈴木勝博先生(気象予報士 獣医師 (株)ライフビジネスウェザー所属)
参考/「ねこのきもち」2018年11月号『寒さは全国共通ではないから 「地域別」対策でこの冬を乗り越えよう』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。