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足腰が強い猫は寿命も長い? 猫にも「筋肉」が大切な理由

柔軟でしなやかな動きができる猫。筋肉を鍛えることで健康な体を維持でき、その結果、健康寿命を延ばすことにもつながるでしょう。猫が若いうちから筋肉を鍛えるとよい理由や筋肉の役割について、Tokyo Cat Specialist院長の山本宗伸先生に教えてもらいました。筋肉が弱まることで心配な病気もあるようです。

若いうちから筋肉を鍛えるとよい理由

伸びるランくん(スコティッシュフォールド)
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
足腰の筋肉は猫の体の中でも大きく、全身運動をするのに必要不可欠なパーツといわれています。そのうえ体温維持などの役割も担っているため、衰えると免疫力低下につながる冷えが起こり、健康に影響を及ぼす可能性も。
健康な体を維持するためには、若いころから足腰の筋肉を鍛える習慣を身に着けることが重要です。そうすることで、愛猫の健康寿命をのばすことにつながるでしょう。

筋肉が体にもたらす3つの役割

見つめる鈴ちゃん(MIX)
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
筋肉には、主に次のような役割があるといわれています。

1. 体温を維持する役割
筋肉の伸縮によって生産される熱は、体温維持やエネルギーの消費を支えます。つまり筋肉量の多い猫ほど、体が温まりやすく、熱が逃げにくいのです。

2. 関節や骨をサポートする役割
関節は、骨に付着する筋肉を収縮させることで動きます。筋肉が豊富な猫ほど、スムーズな動きができるのです。

3. 衝撃を吸収する役割
筋肉には、外部から与えられる衝撃から体を守る役割があります。例えば、ジャンプから着地するときに、足が受ける衝撃を吸収しています。

足腰が弱るとこんな病気の心配が!

何かを狙うゆきまるくん(MIX)
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
足腰の筋肉が弱まると、次のような病気や症状が起こる心配があります。

骨の動きを支えられなくなることで起こる「関節炎」

関節炎は、骨と骨の間でクッションの役割を担う関節が炎症を起こす病気です。足腰の筋肉が弱って骨の動きを支えられなくなると、関節に負担がかかって発症しやすくなります。
関節炎の猫は、痛みで高いところに上がろうとしないほか、足を気にするようにして歩くなどの様子が見られるでしょう。

トイレの回数が減ることで起こる「膀胱炎」

膀胱炎は、細菌などの影響で膀胱に炎症が起きる病気です。足腰の不調や肥満で動くのが億劫になり、トイレに行くのを面倒がったり、あまり水を飲まなくなったりして自然とオシッコの回数が減ることが原因となります。膀胱炎になると、頻尿や血尿などの症状が現れます。

「肥満」は関節に負担をかけて悪循環を起こす

猫のなかには、足腰の筋肉が弱まることであまり動かなくなる猫も。その状態が続くと、さらに体重が増えて関節に負担がかかるなどの悪循環につながります。
肥満は全身に負担がかかるだけではなく、内臓の病気を引き起こす原因にもなります。可能な限りそうならないよう予防する必要があるでしょう。

稀に「脱臼」や「骨折」することも

脱臼は、関節を構成する上下の骨のどちらかが、本来の位置からずれてしまう状態です。そして骨に極端に強い力がかかると、骨折につながることも。
脱臼や骨折をしている猫は、足を引きずったり、歩くのを嫌がって長時間座ったりするような様子が見られるでしょう。
病気を予防するためにできることは、適度な運動を促すことと食生活の改善です。高齢になって病気に悩まされないよう、若いうちから生活習慣に気を付けて過ごしましょう。
お話を伺った先生/山本宗伸先生(Tokyo Cat Specialist院長)
参考/「ねこのきもち」2021年11月号『運動&食事 小さな積み重ねが筋肉をつくる ねこの足腰を、鍛えよう!』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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