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猫がかかりやすい3つの「オシッコの病気」 あらためて知っておきたい予防と初期症状

猫はさまざまな病気にかかりますが、数ある病気の中でも「とくにかかりやすい病気」というものが存在しています。そういった病気をあらかじめ知っておけば、病気の予防や、いざ罹患したときに早めの対策がとれることも。
今回は、猫がかかりやすい病気の中から「オシッコ」に関係する病気を、獣医師の服部幸先生に伺いました。

膀胱炎

座っている猫
kaorinne/gettyimages
膀胱炎は、結晶や結石、細菌への感染、ストレスなどが原因で、膀胱に炎症が起こる病気です。尿に血が混じる、尿のニオイが強くなる、尿量が減ってオシッコの回数が増えるなどの症状が現われます。
もともと猫は、尿が濃くなりやすい、結石ができやすい、ストレスを感じやすいという体質なので、膀胱炎になりやすいのです。

膀胱炎を予防するためには、清潔なトイレ環境をキープしつつ、ストレスがかからない環境を与えてあげることが大切です。膀胱炎を発症した猫には、療法食や水分の多いフードなどを与え、再発を防ぎます。

尿石症

ベッドでくつろぐ猫
Liudmila Anufrieva/gettyimages
尿石症は、オシッコのミネラルが結晶化することで、内臓を傷つけたり尿路を塞いだりする病気です。結石ができる原因は、体質や食習慣にあると考えられています。水分の摂取量やフードの成分によって尿がアルカリ性に傾くなどすると、結晶化することがあるそうです。
尿石症を発症すると、尿に血やキラキラしたものが混ざったり、トイレでうずくまったり、尿が全く出なくなることがあります。

尿石症は、まず療法食で結石を溶かし、オシッコとともに排出できるよう促します。療法食で溶かせなかったり、結石が大きすぎたりする場合は、手術で取り除くケースも。尿石症は再発しやすい病気なので、飼い主さんは食事の改善などを行い、再発防止に努めなければなりません。

腎臓病

ふとんをかぶる猫
Konstantin Aksenov/gettyimages
腎臓病は、腎臓を組織している「ネフロン」という物質が壊れ、腎臓の働きが低下する病気です。腎臓病になると、血中の老廃物を体外に排出しにくくなってしまいます。腎臓病の主な症状は、水をたくさん飲む、尿の量が増える、食欲が落ちる、やせる、などです。

猫が腎臓病になりやすいのは、もともとの体質や加齢の影響で、腎臓に負担が蓄積するから。さらに、尿結晶や急性腎障害を発症した経験がある猫は、腎臓病になりやすいといわれています。腎臓病を予防するためには、ふだんから清潔で落ち着ける環境を作り、腎臓に負担がかからないフードを与えることが大切です。
また、壊れたネフロンは回復しないため、腎臓病は一度発症すると完治はしません。しかし、適切な治療を続ければ、長生きも十分に期待できますよ。
愛猫がオシッコをしたときは、オシッコの色やニオイ、そしてオシッコをしている様子をよく確認して、何か気になることがあれば早めに動物病院で相談をしましょうね。
お話を伺った先生/服部幸先生(東京猫医療センター院長)
参考/「ねこのきもち」2022年9月号『獣医師の最新トピックス&読者体験談も 猫に多い病気、その理由は?』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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