猫が飼い主さんを困らせる、とがれたくない場所での爪とぎ。マーキングの一種だから無理にやめさせることが難しいとわかっていても、何とかしたいものです。そんな悩ましい爪とぎの対策を、獣医師の菊池亜都子先生に教えてもらいました。
爪とぎ器で本能を満たし、不適切な爪とぎ習慣をなくす
爪とぎは猫の本能的な行動なので、やめさせることはできません。爪とぎ器を設置して、猫の本能をそこで満たしてあげる必要があるでしょう。
爪とぎされて困るものも置かない!
猫の不適切な爪とぎを習慣化させないことも大切です。そのためには、爪とぎされて困るものを置かないようにしたり、柵などで覆い猫が接近できないようにしたりして不適切な爪とぎ習慣をなくしましょう。
猫の興味をひくものはカバーをする
猫は目新しいもので爪とぎをしたくなり、滑りやすいところでは爪とぎをしない傾向が。これらの性質を利用して、家具や壁などの爪とぎされると困る場所には傷が付かない対策をしましょう。
ビニールシートや防止シートが効果的!
ビニールシートなどの滑りやすい素材でカバーしたり、爪とぎ防止シートなどを貼ったりすると、爪とぎの防止になります。
人への爪とぎが始まったら中断させる
猫が人に対して爪をとぎそうになったときは、おもちゃで気をそらしましょう。もし、爪とぎされてしまった場合は、すぐに猫から離れてしばらく無視の姿勢を貫きます。
甘えたい気持ちでも、要求を叶えてはダメ!
人に対する爪とぎには、猫の飼い主さんに甘えたい気持ちが含まれていることも。とはいえ、猫に「要求が叶った」と思わせる反応をすることは間違いです。
猫の爪とぎは本能的なしぐさなうえ、甘えたい気持ちからつい人やものにバリバリとしてしまうことも。そんな猫の気持ちを理解していれば、好ましくない爪とぎの習慣化も避けやすくなるでしょう。
お話を伺った先生/菊池亜都子先生(獣医師 獣医行動診療科認定医)
参考/「ねこのきもち」2022年3月号『困っている読者多数! やめさせられない3つのマーキングとのつきあい方』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。