大切な愛猫にはいつも清潔でいてもらいたいもの。でも、いざ手入れしようとすると猫が嫌がって暴れてしまうことも。そんな猫の心と体に負担がかからないお手入れ法はあるのでしょうか? 獣医師の鵜飼佳実先生に、なでなでしながら全身を拭く方法を教えてもらいましょう。
本当は必要ない? 猫のシャンプー
猫は、基本的に毛づくろいで被毛の清潔を保つことができます。そのため、室内飼いの猫であれば日常的にシャンプーする必要はないでしょう。
基本的に清潔でも、例外はある
保護した直後の猫や、入院中についたニオイを猫が気にする場合などは、体をキレイにしてあげたいですね。
顔・体・足の汚れはもむように拭き取ろう
体拭きに用意するものは、ペット用の洗い流さないシャンプーとフェイスタオル。ドライシャンプーは液体タイプでも、泡タイプを使ってもOKです。
「顔」の汚れはマッサージするように!
タオルのドライシャンプーを吹き付けた面を猫に向けて、頭や頬を拭いてあげます。その際、タオルの中の手でマッサージしてあげるのがポイント。猫が気持ちよさそうな表情を浮かべるのを確認しながら、もみもみと拭いてあげます。
「体」の汚れはなでるように!
体は猫の毛並みに沿って拭きます。ゴシゴシするのではなく、ふだんのスキンシップをするようにやさしくなでるイメージです。猫が嫌がる様子を見せたらすぐにやめましょう。
「足」の汚れはささっと拭きとる
触ると嫌がりやすい足は、ささっと拭くのがポイントです。ドライシャンプーを吹き付けた面に猫の足をのせ、軽い力で挟んで、もみもみしながら汚れを落としてあげましょう。
ぷーんとニオうおしりのケアは拭くだけじゃダメ!
ウンチが付いているわけでもないのに肛門がニオう理由は、肛門腺の分泌物です。自然に出せる猫もいますが、排出できずに肛門のうという袋が破裂することは珍しくありません。
肛門絞りは獣医師に!
肛門がニオう場合、猫の体質によっては絞るケアが必要です。肛門絞りは猫が嫌がりやすいので、獣医師に任せることをおすすめします。
表面の毛に絡まった汚れなら、ドライシャンプーを!
乾燥して毛にからまった汚れには、直接ドライシャンプーを吹きかけましょう。タオルでもみほぐすように汚れを拭きとったら、ブラッシングしてあげてください。
水を使わないから、寒い季節でも、子猫や高齢の猫にも気軽にお手入れできますね。シャンプーしようか迷う場合は、まずこの方法を試してみるのも悪くはないでしょう。
お話を伺った先生/鵜飼佳実先生(聖母坂どうぶつ病院獣医師)
参考/「ねこのきもち」2018年2月号別冊『猫に負担がかかりにくい方法でいつもきれいで健康に! 丸ごとハッピーお手入れBOOK』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。